自分さえよければそれでいい。
後輩に対する気遣いもないままだ。
人生の後半に入ったおじさん、おばさんにしてみれば、人からの気遣いはあってもなくてもさほど気にならないだろう。
しかし、まだこれからという若い世代の人に心配りをしないという職場は何ともおぞましい感じだ。
無論、人からのどう思われようが気にもしない強い感情の持ち主であれば、気楽でいいかもしれない。
また、違う世界を勝手に見つけて巣立って行ける人は問題ない。
しかし、一般的にこの業界に来る人は、勉強がよくできた優等生タイプが多い。
それに私を含めデリケートなタイプが多い気がする。
間違いなくほぼすべての人が、寂しさに打ちひしがれる。
気にしなくなることは大抵はできるのだが。
会社というものはそんなに人にとって冷たいものだったのだろうか。
この業界では実績を重んじるばかり、最も大切な人の幸せを考えていないようだ。
私も含め、変人が多いということもあるだろうが、それにしても冷たいばかりだ。
簡単に言えば、普通の会社ではなく、極めて特殊な職業ということだから、それで普通なのだろう。
全く人に惨い業界である。
冷静になると、涙が出るような感じだ。
そんな私も、自分さえよければあとは知らない無関心な群衆となっているのであり、理想からは程遠いばかりだ。
私の本来の理想は人に優しくありたいということなのだが。
情けないことである。
空回りすることが当然の状態に陥っている。