人間の考え、行いは全く身勝手なものである。

自分が良いと思うことは良いことであり、悪いと思うことは悪いことである。

自分にとっての正解であればそれでいいのである。

社会のほとんどの場面では、身勝手な決断がされていく。

自分にとって不利益になることは避けたい、不利益となるときには腹が立つというのが人間の考え方だ。

しかし、これからを生きる我々に課されたもっとも初歩的かつ永久のテーマは損得で物事を見ないことである。

自分が損をすれば得をする人が生まれるからよいとの考えもあるだろう。

しかし、これにしても損得で考えているには変わらない。

人間本来の素晴らしさを生かすには、損得を越えた考え方をしなければならない。

与えたと意識することは、自分の利益を考えた行為と変わらないからだ。

これは単なる理想論である。

実際に人が生きるということは、ほとんどが損得であり、これが社会のルールとなっている。

そこに人として生きる壁がある。

この壁があることに気づくことが生きることを感じる第一歩となる。

人間の世界で生きていく上での防波堤がある。

これは気づく者にとっての苦しみとなる。

パラドックスとなる。

一見まともに生きようとすればするほど、壁がより高く、より強力なものとなる。

そして、壁があることに気づかず、生きるという能動的行為から遠ざかることになる。

社会での成功と、人の壁に気づくこととは、別のものである。

あるいは成功すればするほど壁の存在を忘れてしまう傾向にあるのかもしれない。

人として十全に機能するようになるためには、多くの障害が待ち受けている。

ドクロむかっリサイクル天使キラキラ