先日、NHKのドキュメント番組
「 ドキュメント72Hours 囲碁の魔力に囚われて 」 を観ました。
新宿歌舞伎町にある24時間営業の碁会所に、
金曜日から日曜日まで、72時間テレビカメラが入り、
やってくる人、居続ける人、お店の人、帰っていく人々を取材する番組でした。
番組の紹介はこんな感じです。
日本最大の歓楽街、新宿歌舞伎町に
全国でも珍しい24時間営業の「碁会所」がある。
創業34年、深夜から早朝まで碁石の音が鳴り響く。
仕事帰りに立ち寄る人や囲碁の魅力にとりつかれた外国人など、
さまざまな人たちが碁盤を囲む。
24時間営業とあって食事や酒も供される。
豊富なメニューはまるで居酒屋。
週末には仕事を終えた人々が、泊まり込みで碁を打ち続ける。
囲碁の魔力にとらわれた人たちが繰り広げる3日間のドラマとは。
NHKのウエブサイトから転載しました。
碁会所って、初級者にはとっても敷居が高いですよね…
特に根拠はないのだが、自分の中では、
「 初段になるまでは出入りできない 」
と思っていました。
この放送で紹介されていた歌舞伎町の碁会所はというと、
う~ん、荒川二段にはとても入っていけないかも
誰かに連れて行ってもらうのでなければ、
一人では入っていく勇気はないな。
いや、これって番組的にはどうなのかな? と思うけど、あの番組を観て、
うわ~囲碁おもしろそう、今度行ってみよう
と思った人は、そんなにたくさんはいないかもね。
腕自慢の高段者なら、
よっしゃ、いっちょ行って力試ししてくるか
と、道場破り的な気分になったかもね。
ただ、囲碁が人をものすごく虜にする魅力があるんだな~
ということは、強く伝わってきました。
「 魔力 」 と題しているけど、まさにそんな感じです。
さて、わたくしが知っている碁会所といえば、
時々お手伝いに行っている、
浅草かっぱ橋の 「 かっぱ橋囲碁くらぶ 」。
ここは昼間だけの営業だし、飲食物は提供していないし、
( お茶とコーヒーはサービスでお出ししています )
禁煙 ( お店の庇の下に青空喫煙所が ) だし、
夕方には子ども教室もあるし、
下町の元気のいいおじさんたちが、楽しく打っているところ、という感じです。
歌舞伎町のあのお店とは、まったく雰囲気がちがいます。
たぶん、一見さんでも抵抗なく入れると思います。
それから、今はなくなってしまったのですが、
上野の山の西郷さんの下、
上野駅の不忍口から坂を上がっていく途中にあった
寿楽のビルの2階に大きな碁会所がありました。
山手線のホームから、
ビルの窓に大きく 「 囲 碁 」 と書かれているのが見えてました。
寿楽のビル全体が再開発で立て直されて、
碁会所は閉店してしまいました。
今はおしゃれなガラス張りのビルになって、
レストランがたくさん入っています。
実は、荒川区囲碁同好会の立ち上げメンバーの多くは、
この上野の碁会所が閉店したときに、
打つ場所を求めてやってきた方々なんです。
営業している頃には、ほぼ連日通っていた方もいらっしゃいます。
そういう方に碁会所のお話を聞くと、
いろいろびっくりなことを教えてくださいます。
上野の碁会所は、場所柄、東北方面からの玄関口なので、
東北の県代表クラスの強豪アマチュアが、
電車の時間つぶしに、ちょっと立ち寄って、
一局打っていくことが多かったそうです。
「 そういうのの強さときたら、ちょっと話にならない。 」
だったそうです。
この碁会所では、かつては、
盤碁や目碁を打つお客さんもいたそうです。
盤碁は、一局いくら
目碁は、一目いくら
で賭ける、賭け碁のことですね。
わたくしは山手線のホームからしか見たことがありませんが、
歌舞伎町の碁会所と少し似ていたかもしれません。
あと知っているのは、
「 ヒカルの碁 」 で、三谷が打っていた地下の碁会所。
あそこもラーメンなんか取れるみたいでした。
三谷が整地でズルして賭け碁で儲けていたら、
ダケサンが招聘されてました。
これがダケさん。
あ、そうだ。
「 ヒカルの碁 」 の番外編の18巻で、
奈瀬ちゃんがデートで行った繁華街の碁会所。
あれは新宿歌舞伎町の碁会所と似てるかもしれないですね。
これが奈瀬ちゃん。
そういえば、昔、子どもが日本棋院の夏休み教室に通った時、
インストラクターの方と雑談していて、
「 先生はどれくらい強いんですか 」
「 う~ん、そうですね~ 」 ( にこにこしてる )
「 ヒカルの碁の登場人物で言ったらどれくらいですか 」
「 え~、そうですね~ 」 ( 真剣に考え始める )
「 奈瀬ちゃんぐらい 」
「 いや、奈瀬ちゃんはけっこう強いんですよ。勝てなさそうです。 」 ( 真面目 )
「 本田さんくらい 」
「 いや、本田さんはプロになりましたからね、勝てません。 」 ( ちょっと困ってきた )
「 じゃあ、飯島君 」
「 あ、そうですね。飯島君ならいい勝負かも… 」 ( 困ってる )
年若いインストラクターを相手に
おばちゃんが楽しむ図になりました。
ほんと、やめたげなさいよ。 本気で困ってたって