Perfect | RikiStyle

Perfect

そんなわけ

2日の朝に利尻の鴛泊港に着岸させた。

 

この日は特に何もない。

というか何もできない。

疲れ果ててクタクタ。

それに強風すぎて何もできない。

タイミング的にはちょうどいい。

例えば晴れてて

このタイミングしか山に入れない

とかだったら疲れた体にムチ打つか

それでも行けない自分に

罪悪感を感じるか

本当に辛かっただろう。

 

でも何もできないコンディション。

ありがたくゆっくり過ごす。

 

役場の人が来て停泊の手続きをしたり

現地の共通の友人を持つ方が

ヨットが見たいと来てくれたりした。

 

外はとんでもない風が吹いている。

風が強すぎて

水面に当たった瞬間に

しぶきが立ち

風の流れに沿って舞う。

よって、風が目に見える。

こんなの初めてだった。

たとえ台風の日でも

なかなか体験しないような程の強風。

ただただ怖かった。。。

 

夕方には現地ガイドの友人が

フェリーで利尻に戻ってきて

車に乗せてもらい

一通り山を見たりして作戦を練る。

 

地元の居酒屋で食事をして

大満足で港に戻り

 

宿泊者かヨットでの来島者しか入れない

ホテルのお風呂に入り就寝。

 

 

3日

この日も強風&曇りの予報。

山には入れないだろうと考えていたので

ゆっくり起きて朝食を取る。

 

が、外に出ると無風で晴天。

これは行けるんじゃないか?

と思い立ち、急遽山へ向かう。

 

強風だとしても

狙っている斜面は

地形的に風をかわすはず。

 

スキー板を背負い

スキーブーツで

すっかり雪のない山道を歩く

そしてわずかに残る谷間から

シールで登坂開始。

 

数時間で目的の斜面の

ドロップポイントへ。

振り返れば港には

自分のヨットが見える。

感無量。

 

 

最初の数ターンは

カチカチのコンディションだったが

その後はナイスザラメ。

むしろベストなザラメ。

最高でした。

 

ボトムまで降りれば

なかなかワイルドな状況です。

 

その頃には山にも雲がかかり始め

本当にパーフェクトなタイミングでした。

 

船に戻り

今回の一番の目的だった

「ヨットで利尻にアクセスし

利尻の山を滑る!」

を無事に達成し

ちょっとした祝いに

船と同じ名前の

「IRENKA」という名のワインを

開封し乾杯した。

 

 

そしてローカルサーファーに連絡すると

海に入るというので

ポイントを見に行く。

 

 

良さげな波だったけど

残念ながら僕は

思いのほか酔っ払ってしまい

入れそうもない。

それにもうすぐ日没。

 

まぁ、もう今日は

やり切った感あるし

翌日も朝イチなら波は残りそう。

翌朝に入ることにする。

 

その彼の家にある

共通の友人の遺骨に線香をあげるのも

今回の旅の目的の一つ。

 

ビールを友人の遺影の前に供え

線香がわりのセージを焚く。

今は亡き友人との思い出話に

花が咲く。

 

帰路に夕食を食べ

温泉に入り

港へ戻る。

 

夜はやはり風強く揺れる。

 

 

4日

朝風弱く4時起きで

サーフィンの準備して海へ。

思ったより小さいが入水。

でも入ってみると悪くない。

 

水の冷たさも思ったよりいける。

 

そして何より晴天で

振り返った時の利尻山が絶景すぎる。

 

波なくなりはじめるまで入って

楽しめた。

 

一緒に入ったサーファーの友人宅で

板洗わせてもらうと

コーヒー淹れてくれ

 

奥さんがおにぎり握って持ってきてくれた

海苔は彼が冬の間に

自ら刈り取って作った岩海苔の板海苔。

これが激うま。。。

感動しました。。。

 

んで昼は風もいい感じだし

今回の島滞在で

お世話になったみんな乗せて

礼文島にランチしに行くことに。

 

船戻って片付けして

翌日の移動に向けての

パッキングとかもしてたら

みんな来て、乗せて出航。

 

出航して早々

オートパイロットが効かない状態。。。

ずっとハンドル握りっぱ。

 

みんなはパーティ気分で

シャンパン持ち込みワイワイと。

 

島ついて

 

まずは寿司ランチ。

その後、島を

ガイディングしてもらうはずだったけど

それなりに時間かかったのと

エンジンの様子も怪しかったりしたので

ちょろっと散歩したくらいで

あまり時間なく船に戻る。

 

礼文から見た利尻もまた美しい。

 

そして帰りの方がいい風捕まえて

みんなは礼文で買い足したシャンパンで

再度乾杯してた。w

 

そして利尻に帰還。

思った以上にみんな楽しんでくれ

喜んでくれ

やっぱヨットっていいもんだな。

と改めて実感。

温泉入って、美味い飯食って

船戻って就寝。

 

って

そもそもヨットで

島々を回ることを夢見て

サーフトリップとかしたい!と思い

でもヨットで寒いところは

なかなか過酷で

とはいえスキーヤーとしては

1度でもいいから

ヨットアクセスでスキーしたくって

もう南下しちゃったら

きっと寒い地域には

なかなか北上してこないだろうし

スキーするなら

これが最初で最後のチャンス!

くらいの感じで

融雪が早くって

今回のこのタイミングじゃないと

もう滑れない!って感じだった

そんななか

前後強風という

ここしかないタイミングで

島に着岸させることができ

ここしかないってタイミングで

山に入り滑ることができ

サーフィンまででき

なんなら礼文島にまで行けちゃって

まったくもって

パーフェクトでございました。

 

 

5日

カメラマンは朝イチのフェリーで

僕と現地ガイドの友人は

朝イチの飛行機で

それぞれ利尻を出た。

 

船はしばらく利尻に繋いでおいて

僕は本州に10日間ほど出稼ぎに戻ります。