これまで、乳房再建は自費負担で、およそ100万円必要だったために、乳ガンで乳房を失った人の中には、泣く泣く再建を諦めてきた人も多い。けれども、乳房再建手術が保険適用になるようにと、何年もかけて全力で戦ってくれた方々がいる。その運動が、ようやく今年の7月に実った。ほんとに頭が下がる思いだ。

ただ、欲を言うと、7月に公的医療保険の対象になった人工乳房は「丸い形」で、これはどちらかというと、欧米人向けの形。日本人に合う下膨れの形をした「しずく形」は、まだ対象外ということだった。

左右の乳房のバランスを考えると、乳房再建するのであれば、本来の胸の形に近い「しずく形」が良い。

メーカーの日本法人アラガン・ジャパンが、この「しずく形」を厚生労働省に薬事承認を申請し、審査が進められていたが、それが遂に先週、承認された。けれども、承認されたからといって、すぐに保険適用となる訳ではない。

あー、でも近いうちに「しずく形」のシリコンが、保険適用になりそう♪
そんな期待をしつつ、昨日の朝、乳房再建外科の診察に行ってきた。

部屋に入ると、ドクターが開口一番、

「いい知らせですよ。来年1月には、しずく形のシリコンが保険適用になります」

「わぁ、本当ですか!その知らせ待ってました。」

「ただ、他にも乳房再建を待っている患者さんが多くいらっしゃるので、時期については色々と調整しないといけませんが…」

「そうですよね。うちには、中3の息子がいて、高校受験を控えているので、入院の必要があるなら4月以降の方が都合が良いかもしれません」

院内をスキップしたい衝動を抑えながら、次は血液検査のため採血室へ。さて、今回の看護師さんは誰かなーと思いつつ待合室で待っていると、名前が呼ばれた。

お。初めての看護師さん。

男性で、早口で、手際が良い。
殆んどの看護師さんが、私の血管の状態をあちこち見て、どこから採血しようかと迷うのに、この看護師さんは、迷う時間すら勿体無いのかして、目視で見定めた場所に、手際よく針を挿入。

「おっと、失礼。針先が暴れた。これは、少し腫れてきてしまうかもしれません」

…針先が暴れたって?

手を離したのはアナタですが…
ま、まぁいいわ。ブログのネタにするし。

手際よくチャッチャと採血が済んだけれども、針を抜いた瞬間、またもや針先から手を離し、チューブに溜まっていた私の血液が、辺りにブチまけられるという大惨事…

看護師さん、左手で私の血管を止血しつつ、右手で飛び散った血液を拭こうとするものの、かえって広がってしまうという…(^^;;

手際の良い看護師さんかと思ったけれど、単なる慌てん坊さんでした(笑)

午後からは乳腺外科へ。
最近、発疹が出やすいと伝えると、抗がん剤によるアレルギー反応をおこしているとのこと。飲み薬と塗り薬が処方された。

それと、左腕の痺れが全体的にヒドく、腕も上がりにくくなっているので、診てもらうと、浮腫みが出てるとのこと。来週は抗がん剤治療の前にリハビリ室に寄って、マッサージを受けることになった。

血液検査の数値も、なんとかクリアーして、8回目の抗がん剤治療を受けた。

右胸のCVポートから点滴するので、始まりはとてもスムーズになったけれども、先週あたりから、途中で点滴が止まるようになってしまった。いわるゆ、閉塞という状態で、姿勢によって、流れが止まってしまうようだ。椅子を倒して、身体を寝かせると、流れやすいみたいなので、いよいよ寝るしかない(笑)

次回からは、快適なベッドで治療してもらえるよう(寝る気満々)お願いしてみよう。





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