ファイアパンチ24話感想神様か悪魔か？アグニ、ファイアパンチ！

タイトルコールの24話！

格闘技の素人のアグニに必殺技はない。

愚直にパンチを繰り返すだけ。

だから、付け焼き刃の修行で少しは防御や攻撃を型を教わっても、これまではやられ放題だった。

それでも。

再生の祝福者だから、やられてもやられても死なないから、いつか、相手は疲弊する。

殴り飛ばそうが突き刺そうが引きちぎろうが死なないアグニ、死の痛みにも屈しないアグニのファイアパンチが、炸裂する！

ファイアパンチはトガタの与えた耐火パワードスーツに炎をまとわせる、たった一度の解除呪文だった。

死んだほうが楽になれるのに、死んだらルナに会えるのに、なぜ死なないで生きているのか？

ドマへの復讐に生きる…というのは、アグニが自らうみだした偽りの生き甲斐。トガタに演技指導される以前から、アグニは演じていた。

それなら、演技ではない本心、アグニの本当の気持ちはなんだった？

死よりも辛い生を選択したのはなぜだった？

それは、根源的な怒り。

ドマというひとりの人間の行為以上に、寒さ、飢え、狂気…

この狂った世界への怒りがあった。

許せない。我慢ならない。

やられっぱなし、負けっぱなしで終わるなんて！

アグニの生きる力、絶望に燃える拳をふるう姿は、荘厳。

神様か、悪魔か。

炎はアグニを怖れるベヘムドルグの敵どもにも、救いを求める奴隷(薪)たちにも、平等に降り注ぐ。

藤本タツキ

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