この著者の描く女はかんちがいっぷりが激しくておもしろい。
でもウブで知識があんまりなかったらカンチガイしてもしょうがない。
白鳥麗子でございます! をはじめて読んだとき、わたしはたぶん中学生か高校生だった。
そんなわけでわたしも恋愛やセックスに関しては謎だらけ。
麗子が女性器を鏡で見て落ち込んだり、アダルトビデオを見て「カエルみたい!!」てショックを受けていたシーンを見ての感想は「・・・そうなの?そういうカタチでするもんなの?」だった。
白鳥麗子と同等かそれ以下の知識&経験だったからしょうがない。
なにしろそれまでにわたしが知識(エロ方面)を仕入れていた小説・漫画ではそんな赤裸々な描写はなかった。
イマドキのエロ少女マンガとは違って、いたいけな乙女が手に取る本のラブシーンっていうのはもっと遠まわしで限定的で「あとは想像力で補ってください」というかんじ。
漫画のヒロインが乳首をだすなんていうのはまったくもって事件だったんである。
(僕の地球を守ってで紫苑が木蓮の乳首に顔を寄せたページなんて親の前はおろか友達の前でも開けなかった。あれはエロかった)
だから麗子が大好きな彼に「こんなみっともない姿をさらせない」「練習しなくちゃ」て思うのはとっても理解できた。
その努力の方向があさってを向いていて爆発しすぎなのはコメディだからだけど、この漫画が人気だったのは読者の「わかる~」ていう共感があったからじゃないかな。
恋する白鳥麗子はホントにけなげだったし。