と、急に言ってみる。
小池 真理子 / 角川書店(2005/09/22)
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恋に疾走する美しき人妻
小池真理子ベスト1だと思います
小池真理子ベスト1だと思います
この物語は基本的には庭が主役です。
こんな庭を造る人間である青爾・・・そしてそんな青爾にどうしようもなく惹かれて恋に落ちてしまう杳子の物語。
その庭というのが、ルートヴィヒってゆう建築狂い(狂ってるのは建築だけってワケじゃないけど)に倣ってる。青爾じたいがルートヴィヒに倣ってるんだよね。
で、たぶん杳子は美貌の皇妃エリザベートに倣ってる。
ルートヴィヒとエリザベートは不思議な友情で結ばれていただけで、恋愛関係ではなかった(とされている)けれど、かなりこの二人の気配が滲む小説です。
もちろんバリバリの恋愛小説なので、そうゆうことばっかりではありません。
せつなかったり甘酸っぱかったりします。
一応不倫の物語なので背徳の悦びと苦悩・・・なども描かれています。
恋は理屈じゃない。
荒れ狂う嵐に揉まれるように、燃え上がる炎に焦がされるように・・・
大切な家族を裏切り、アリバイ工作をし、嘘をつく。
ソレがいいことなのか悪いことなのか、そうゆう次元の話ではないんでしょうね。
スル・・・というレベルの恋なら、理性で何とかできるんだと思う。
オチル・・・というレベルの、本物の恋に出会ってしまったら、それはもうどうしようもない。
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