これでもニカラグアでは贅沢: Pollo Campero
かつてバルセロナに住んでいた頃、やはり独り暮らしでしたから、週末は特段やることもなし。そこで、書店で買ったレストラン・ガイドブックを片手に、美味い物が食べられそうなレストランを巡ったものです。
確か、そのガイドブックは、「DONDE COMER BIEN EN CATALUNYA」(「カタルーニャ美味いもの処」)というタイトルだったように記憶します。写真も豊富に使用され解説付きの内容で、中にはミシュランの星がついたものも当然紹介されておりました。しかし、バルセロナでこういうガイドブックに紹介されている店ばかりで食べていると破産してしてしまうので、その中の僅かしか行けませんでしたが、それでもこのようなガイドブックが出版されていること自体、その土地や国の豊かさを表しています。
ニカラグアに来る時に、やはり独り暮らしですから食べることくらいしか楽しみがないのは変わりないと思ったので、マナグアでもレストランを巡ることを考えておりました。もちろん、最貧国ですからそれほど数多くのレストランがあるとは期待していなかったし、ミシュランの星付きレストランなどあるはずもないのですが、まぁ、レストラン・ガイドブックくらいはあるだろうと思っていたのです。ところが、こちらの書店(そもそもまともな書店自体があまりない)では、レストラン・ガイドブックなど皆無。
しかし、ネット上に簡単なレストラン・ガイド(いや、むしろ単なるリストと言った方が正しい)くらいはあるのですが、ファスト・フード店まで堂々とレストランとして掲載されているのです。貧しいニカラグアではファスト・フード店でさえ誰でも入るわけにはいかない実情があり、むしろ立派なレストランのカテゴリーに入るという感覚なのでしょう。
そんなファスト・フード店のひとつに「Pollo Campero 」(ポージョ・カンペロ)のチェーン店があります。
「ポージョ・カンペロ」とは、この中米地域に住んでいる方なら誰でもご存知でしょうが、グアテマラ発祥で国際的に展開するフライド・チキンの店ですね。嘘か誠か知らないけれど、この美味さに負けてKFCがグアテマラから撤退したとか(これはどうも本当らしい)、グアテマラからアメリカに行く飛行機に乗るグアテマラ人はみんなこれを持って機内に搭乗するとか(これは嘘に決まっている)、そんな話をよく聞きます。しかし、今や中米を中心にアメリカ、メキシコ、スペイン、そしてアジアではインドネシア、中国にも展開しています(残念ながら日本にはありません)。
そして、マナグアには何軒もあります。「ポージョ・カンペロ」の入口正面
「朝食、2.70ドルであります」のプロモーション。
デリバリー用バイク。
店内。食事時間帯から外れているので客は少ないが、普通はもっと多い。
そして、これがフライフド・チキン(3ピース)、パン、フレンチ・フライ、サラダ、7UP付き。これで約110コルドバ(約500円)。同じものが2年ほど前までは80コルドバで食べられましたが、次第に値上げ、値上げ、値上げ。今のこの値段では低所得層のニカラグア人が家族で来ることは難しいであろうし、リカルドおじさんでもそう頻繁には来れません。
ところで、KFCを追い出したというくらいですから、どんなに美味いのかと思いますが、実際はまぁ、それほどでもありません。リカルドおじさん個人としては、ニカラグアには1軒もないけれど、KFCの方が好みです。
ただ、ニカラグアに住んでいるからひいきするわけでもありませんが、ニカラグアなら、ニカラグア資本でチェーン店を展開する「TipTop 」の方がはるかに美味い。
「TipTop」については、また機会があればご紹介します。

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