借金

昨日は、朝からとある有名な監督さんからご連絡頂いていました。

知らない番号だから出なかったのですが、『○○の父親で、監督のOです』って留守電が入っていたのです。

それを聞いて、・・・理香は、○○さんが亡くなったんだと思ったのね。

だってそうじゃない？
いきなり、『五十嵐直子の母です』とか『三上陽子の父です』なんて、あたしの携帯にかかってきたら、『…娘が生前お世話になり、娘の携帯に入っているお友達すべてにご連絡を入れています』って続くものじゃない？？
なんとなくのイメージですが・・・。


・・・と、まあ、話の先を急ぐ前に、とりあえず、まず状況から説明しましょう。

そもそもその○○さんっていうのは、昔の、多分理香の父親くらいの世代なら知っていそうな、有名な女優さんの息子さんなんです。

ぶっちゃけ、ただですら芸能ネタや芸能人に疎い理香ですし、そんな、親の世代の有名人なんてまして全くわかりません！って感じなのですが、３、４年前に、その女優さんが亡くなった時には新聞にも載り、ワイドショーでも少しやっていましたから、多分、本当に当時は有名だったのでしょう。

その女優のMさんは、映画監督のOさんとご結婚なさいました。
そして生まれたのが○○さんです。（ご兄弟はいるのかどうか知りませんが多分いないような気がします。）

○○さんと理香のつながりですが、理香が以前、国内最高峰のフォーミュラレースの某チームのレースクイーンをしていた時に、○○さんがそこのマネージャー業をしていたのです。

当時、彼は、O監督の息子さんなのでOさんと呼ばれていたのですが、昔、母親である女優のMさんのネームバリューを借りて「M...」という名前で子役？俳優？デビューをしていたということで、私たちにその俳優名での千社札などをくださったので、私たちは「Mさん」と呼んでいました。

しっかしねえ。

ぶっちゃけ話をすると、あたし、そのレースでひっどい目にあったんだよね～。
今だから笑って話できるけれど。
当時はシャレや冗談になってなかったから！

そのチームにスポンサードをしていたC社の、その「Mさん」と、T社長から話があって、「理香ちゃんはカリスマレースクイーンだし、有名だしお友達も一杯いるでしょ？これから我が社はレースクイーンがたくさん必要なので、理香ちゃんのお友達のフリーランスのレースクイーンをたくさん紹介してください」って言われたんです。
「そのお礼として、理香ちゃんはリーダーとしてメインでやってもらうから」って。

ところが！
話が動き出して間もなく、全然別ルートで、そのC社さんの社長のTさんが、ある女の子をつれて来たのです。

実はその女の子は、理香とも知り合いだったのね。
事務所は違うけれどね。

当時、彼女の事務所はF社だったのです。
F社っていうのは、その当時はレースクイーンの事務所だったんだけれど、今はタレント事務所になっているかな。
所属事務所で暴力騒ぎを起こして以前ちょっと問題になった某黒人のバラエティータレント？コメディアン？のタレントさんがいたり、HNさんという（元？）二枚目俳優でレースもやっているタレントさんがいるところ・・・っていったら分かるかしら。

で、先に結論からいってしまいましょう。
実は、その子はC社のT社長の愛人さんだったの。
彼女はC社の力で、見事に国内最高峰の某フォーミュラレースのイメージガールになりました。

彼女は、理香とは一緒に仕事したことがあったのよ。
最近リコール問題で揺れに揺れている国産最大手の自動車メーカーT社のステージモデルのお仕事でね。

まあ、今から考えてみれば、彼女としては、理香がいるのは嬉しくなかったんじゃないのかな。

というか、普通に邪魔だよね。
自分が一番でありたいだろうし。
いくらC社にとって功績があるとはいえ、知名度もある理香なんかがレースクイーンのリーダーになられたら、なんのために愛人やってるんだか分かりゃしない！ってもんでしょ。

要するに、理香は、途中で降板させられたのさ。
その国内最高峰の某フォーミュラレースを。

そりゃあ頭きたよ！
その当時は何も状況が分かってなかったしね、未来だって見えてないしね。

だってさぁ、その当時の理香の身になってみて考えてみてよ。
友達を紹介するだけ紹介させておいて、結局、理香の友達（麻子や鳳子）はそのまま使って、「貢献してくれた理香ちゃんは、お礼にメインで使うから」とか言っていたくせに、理香をいきなりはずすなんて、どう考えてもあり得ないし！
あっ。これは、騙された！！ってね。

後から、次々といろんなことが判明して来ました。
それでようやく理香もいろんなことが腑に落ちました。

ちなみに愛人になった彼女さんのその後ですが。
のちにタレント事務所へと変貌することになる成長中のレースクイーン事務所「F社」をやめて、そのC社専属タレントになり、C社の没落とともに、結局今では名前すら聞かない人になってしまいました。（御愁傷様です）
しかも他のレースクイーンの子達からの話ですが、最後の方は「（ストレスのため）病的に痩せていた」らしいです。
まあ、もしかしたら、これは全くの憶測ですが、ストレスではなく、押尾系とかのりP系の何かだったのかもしれませんね。

「やめたいけれどやめさせてもらえない」みたいなことも言っていたらしいので、もしかして、白いクスリが欲しくて離れられなかったとかそういう系だったりしてね・・・。なーんて。
どっちにしろ、今は消えてしまった子です。


さらに、そのC社に関して。
C社がね、最初からよくわかんない会社なんだよね。
当時聞いた話では、風水の会社とか言っていたんだけれど・・・。
今あるかどうか知りませんが、広尾にある大きな風水ショップの名前と同じだったんだけれど、まさかアレじゃあ？とも思ったのですが、よくわかりません。

国内最高峰フォーミュラにC社がスポンサードでついたはいいけれど、確かお金をちゃんと支払わなかった？んだかなんだかで、詐欺で訴えられたとかられないとか？？
風の噂に聞きました。
ちなみに現在は、そのフォーミュラレースさんとも関わってないし、そもそも社名も聞きません。（こちらも御愁傷様です）


後日、鳳子から聞いた話ですが。
「Mさんが『フォーミュラについては、理香ちゃんに申し訳ないことした』って言っていたよ」ってことでした。

曰く、自分もC社のT社長に騙されて、給料も払ってもらえずに使い捨てられた。自分は有名な親を持っているからネームバリューとして使われた。理香ちゃんのことも、なんとかしてあげたかったんだけれど自分も使われている身、T社長が言うからしょうがなく理香ちゃんに対してひどいことをした。

・・・と、言っていたそうです。（Mさんに関しても御愁傷様です）

理香はそれを聞いた時に、心の中で少しMさんにも同情も感じたことは確かです。
確かに、ほんっとーに、ずいぶんひどいことはされましたが、彼もT社長に騙されていたのだとしたら情状酌量の余地はあるなと思って、心の中ではその時点できれいに許していました。

まあ、惜しむべくらくは、鳳子からの口伝えで聞いたということかな・・・。
「悪いな、申し訳ないなと思うなら、自分で直接私に言ってこいよ」とは思いましたが。
まあでも、あんまりにもひどいことをしたんで、理香ちゃんにはとても電話できません！という状態だったのでしょう。

まあ、余談を言いますと。
その後に芸能事務所を作るとか言って、鳳子には連絡あったのに私には声がかからなかったり。
「本当に理香に対してごめんって思ってるの？反省してるの？」って思ったことはありました。
あと、女優Mさん（お母様）が御亡くなりになった時にお葬式に、鳳子たちは誘われたけれど、理香には声がかからなかったり。
「本当に反省しているのかよ？」と突っ込みたくもなりますがね。

まあ、本人は「理香ちゃんに謝りたいけれど連絡先を知らない」と言っていたようですよ、鳳子に対しては。
（それなら鳳子とかに聞けばいいじゃんね☆）


まあ、しかし。その事件から考えてかれこれ７年ぐらい。
その間にお母様のお葬式まであったのに、私には一本の電話も無かったのですよ。

で、突然この電話でしょ？！
「何事？！」って思うよねえ。
やっぱり「Mさん、御亡くなりになったんだろう」と。

何度もお父様から連絡いただいているのに、理香は朝からモデルのお仕事をしていたり、意外と早く終わったので美容院に行っていたり、こちらから連絡をしたら先方がバスに乗っていたりとか、なかなかつながりません。

・・・で。

つながったんです。
やっと。
夜、ナイトに入る前に。

理香はお父様から電話がかかってきた段階で、「お葬式の日程」を見る為にわざわざ手帳まで出してスタンバイをしていました。

でも。
そこで聞いたのは意外な話。

「私は、Mの父親の監督のOです。実は、私たちの事務所の取引先が倒産しまして、今大急ぎで親子で金策に走っているのです。３万でも５万でもいいから貸していただけませんでしょうか。」

・・・。
えっ？

な、なんですと？！

お葬式かと思ったら、どうやら「借金」のお願いだったみたいです。

一応、その場は、「自分でも用意できるかわかんないので考えさせてください」と言って切ったのですが、「ではまたおかけします。」との答え。
あと、「とにかく急ぎで」と念を押されました。

「お金の話」で「急ぎ」が重なる時は、大概詐欺なんだよね。
こういう場合は出さないが賢明、なのは重々知っています。
まあ、それはそれとして。

電話を切って最初に思いついたこと。
それは、「・・・なんで本人がかけてこないの？！」ってこと。

そりゃあ、Mさんが私に対してした仕打ちを考えたら、あたしなんかに電話なんかできる義理じゃないのはよーくわかってるよ。

でもさあ。
あたし、親なんて知らないし。
一度たりともお会いしたことなんかもないし。
要するに「赤の他人」じゃん？
なんで、「赤の他人」にお金を貸さなきゃいけないの？！

っていうか、そもそも、「オレオレ詐欺」って可能性もあるよね。
Mさんの携帯を拾って、Mさんのっていうのは分かっていて（有名人の子供だから割と身元もたどりやすいし）、それでMさんだとバレるからMさんの父親を語っているというか。

まあ、それはいいよ。
そういう細かいツッコミは敢えてしないでおいてあげましょうね。

でも、どっちにしろ、やっぱり本人がかけてくるべきでしょう？
これって、会社休む時に、本人じゃなくて親に電話をかけさせるパターンみたいで、どうも好かない。
男の腐ったのって感じがする。

もしも。
もしもね。
本人が、「いやあ、あの当時、理香さんにはすごく申し訳ないことをしました！！こんなことを頼めた義理じゃないのは自分も重々承知しています。でも、ほんっとーにもう頼るところがないんです！！！」
・・・と、このぐらい言って頼み込んで来たんだったら、まだ少しは考える余地は残っていると思うけれど・・・。
ホント、駄目な人だなぁ～。
駄目すぎて、救いようもないというか、救ってあげる方法すらない。
少しでも知ってるならともかく、赤の他人になんか１円だって貸せないしね。

このMさん、当時３５ぐらいだっけ？たぶん少なく見積もっても４０は超えているんだと思うんだよね～。
お父様は、同じくどんなに少なく見積もっても、子供の年齢から計算したら６０超えているんでしょ？
その６０過ぎのおじいちゃんが、息子の携帯見ながら、２０代の女の子に頭を下げてるんだぜ。
「３万でも５万でもいいから貸してください」って。
超哀れだよね。
同情しちゃうよね。

でも、その同情もね。行き場がないよね。
考えみりゃ、本人が電話して来ないから悪い！

せめて、少しでもいい。
一個でもいいから、過去に私に何か良いことをしてくれていたら・・・！
あたしもそれに免じて親切もできたかもしれないんだけれど。

だってさあ、ユニセフに３万寄付するのも、この人に３万あげるのも、要は同じことでしょ？
すんごい困っている遠くの人にあげるのか。それとも哀れな隣人にあげるのか。
だから、ぶっちゃけ、自分的にはどっちでもいいんだ。
・・・でも、なにをどうつついても、この人にあげる理由がまったくない。

いっそ、「天に宝を積む」という「自分自身の満足」のためだけに、ボランティアをしてあげようか。

・・・いや、でも、こういう人間に対しては、そういうことはやっちゃ駄目だろうな。

だって、無駄だもん。
「縁なき衆生」に何をやっても、どうせ無駄。
むしろ、「世の中ってちょろい」なんて勘違いをして、余計に強欲の皮をつっぱらかして、誰かを騙したりしてひどいことをするかもしれない。

だってさ。
考えてご覧よ。

たかが３万５万だよ。
３０万、５０万、あるいは３００万５００万ならまだわかるんだけれどさ。

ちょっと想像してみて。
もしもあなたが、３万５万に困ったとするじゃない？
それで、「お願い！！」って頼んだら、その程度のお金を工面してくれる友達なんてたくさんいるでしょ？
まあ、もちろん親兄弟親戚とか肉親もたくさんいるだろうけれどさ。とりあえず友達だけに限定してみても。

あたしだったら。
仲良しの親友が本当に困って「３万５万でいいから貸して」って言うなら、逆になんとかして工面して１０万ぐらい包んで「返さなくていいから！」って言ってあげちゃうよなあ。

だって、友達だもん！

・・・つまり、この人には、そういうことをしてくれるような友達すらいないってことなんだよ。

そこで、こんな見ず知らずの人間に、乞食みたいなことをして。
一応、（私は知りませんでしたが）名前もそれなりにある人だろうに。
ああ、あわれだ。
あわれすぎる。

まあ、要するにこの状況がどういうことかというと。
この人が今までどれだけ義理を欠いた生活をしてきたかってことだよね。
図らずも、垣間見えてしまう、その人の人生。

有名女優を妻に迎えたぐらいの映画監督だったら、その当時、それなりに映画も撮ってるでしょうに。
だったら、どうしてその時のスタッフさんとか関係者に、よくしてあげなかったんでしょうね。
どうせ、お山の大将というか天狗になって威張り散らしていたから、周囲の誰からも好かれなかったんじゃないの？

それに、仕事関係だけじゃなくて、プライベートに友達ぐらいいないんだろうか。
しかも、ひとりだけじゃあない。
親子揃って。

人間の価値っていうのは、日頃の人間性なんだよ。
日頃、どれだけ人を大切にしているか、良いことをしているか、人生をまじめに正しく生きているか。
それが結局の所、自分の財産になるってことをどうして知らないかな。

あー、あともう一個気になることがあった。
一点。こずるいところがあって嫌だなって思ったんだ。
それは、モデルの女の子の所にわざわざ「監督の・・・」ってつけて電話してくるところ。
普通に「○○の父親のOです」でいいじゃんね。

「映画出させてくださ～い」なんて、馬鹿な女がひっかかるとでも思っているんだろうね。
年取った人ってたまにこういうずれたことをやってくれるから、かわいいというか、古くさいというか。
今時は、「草食」が流行ってるから、みんな欲もないし、昔の人みたいにぎらぎらしてもいないし、きついことには誰もついてこないっちゅーの。
そもそも仕事があっての「監督」。
仕事をくれてこその「監督」。

わかるかな。
１００億円持っていても自分に１円も使ってくれない金持ちなんか無価値。
１００万円しか持っていなくても、５０万円使ってくれる男が自分にとっての金持ちなんだってこと。自分にとってプレシャスだということ。

名前だけの「監督」にどれだけ意味があるっていうんだろ。
あきれちゃう。

ほんっと、哀れすぎる。

でもねえ、せめてねえ。
なんで７年連絡よこさなかったんだろうね。
２年に１度でもMさんが、「藤咲ぃ、どうしてるの？」って連絡してきていたなら、あたしもだいぶ気分が違うだろうに。
なんで、１年に１度のお年賀メールだけでも、アドレス一斉送信で良いから送ってこなかったんだろうね。

あれ？
っていうか、よく考えたら、「理香ちゃんに悪いことしたと思っているんだけれど連絡先を知らないから連絡できない」って鳳子に言っていたんでしょ？
・・・つか、「連絡先」、知ってんじゃん。
父親からかかってくるぐらいだし。
すげー大嘘つき。

ホント、この７年振り返って、ひどいことはされても、一個たりとも情状酌量してあげられるようなことをしてないっていうのがまた素敵すぎるよね。

芥川の「蜘蛛の糸」のカンダタだって、一匹の蜘蛛を踏みつぶさなかったという「善行」をしているのにねえ（タメイキ）。

これじゃあ、蜘蛛の糸を下ろしてあげる理由すら見つからない。

たまたまモデルの友達に相談したら、
友：「貸しちゃだめよ！戻ってきませんよ」
理：「ああ、いいのいいの。はなから戻ってくるなんて思ってないから。あげるつもりがなきゃ貸さないよ」
友：「じゃあ、どうしても理香ちゃんが貸したいなら・・・土下座させてから貸してくださいネ！」
理：「えっ。そ、それは別に求めてないよ」

と、ぜんぜん噛み合ず。

まあ、この話には後日談があって。
後日、というか、電話がかかってきて数分後に理香は鳳子に連絡を入れたのさ。

だってさ。
全く連絡を一本もしていなかった理香のところに連絡がきたってことは、ごく稀なこととはいえ一応連絡をとっていた鳳子のところに何の連絡も来ていないはずはないもんね。

したら、案の定。
「ああ、理香ちゃんとこにも来たの？うちは年末に来たよ」

・・・えっ？！
「取引先が倒産して、急いでお金を集めなきゃならなくて、それで連絡して来た」んじゃなかったの？！
そのため「どうしても急ぎでお金が必要」なんじゃなかったの？

・・・おいおい。（呆れ、タメイキ）
金を借りる時ぐらい、嘘なんかつくなよなー。
っていうか、整合性が無さ過ぎて、あんまりにも行き当たりばったりすぎて、本っ当～にどうしょうもないね。

親子揃って、老いらくの身で、お金もなければ、人徳もなく、友人などと呼べる人間もいない。
さらに、嘘をつこうにも知恵すらない。
せめてしゃあしゃあと本人が電話してくるだけの胆力があればまだ良かったんだろうけれど、フォーミュラのことで理香ちゃんが怒ってるんじゃないか、電話したら文句言われるんじゃないかって思ったら怖くて電話できなくて親にかけてもらっています・・・って（苦笑）。

正直、救いようがないね。
まあ、鳳子のところにも親が電話してきたらしいけれどさ・・・。

天網恢々粗にして漏らさずというか。
因果応報というか。

自分自身の人生、見直した方がいいよ、本当に。
って、ごめんね、２０代の女子なんかに言われたかないだろうけれどさ。
すいませんね。
リスペクトできる大人になってくださいね。

せめて、私が慈悲を施せる程度にまともであってくれたらね。
って、ものすごくレベルが低い話なんですが。

私は、あなたの為に悲しく思っています。
いつか、この思いを理解してもらえればいいですが。

藤咲理香
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