料理教室&BistrotRIANTのメールマガジンです。
料理人・川名克典の料理セミナーでは伝えきれない
技術の裏に隠されているものを書いています。


それは、料理と人生をおいしくする秘密そのもの・・・。



  三十度を下回るとこんなに涼しいんだ・・・。(^_^;)
  熱帯夜になれすぎた身体にとっては寒いくらい。


  夕べは思わず窓を全部閉めて、長袖のTシャツを着込んで・・・。
  お腹が出ないように、Tシャツの裾をズボンの中に入れて・・・。
  シャツの裾をズボンの中に入れるのは、特にポロシャツの場合、
  NGだそうだ。知っていた?


  自営業の僕は、ユニフォーム(スーツを含む)を着ている人か
  ら見るとかなりフリーな服装をしている。

  先日、教室の無い昼間に佐川のお兄ちゃんがPC周辺機器を

  運んでくれた。


  インターホンがなったので、上半身裸の上に落ち着いた花柄の
  アロハモドキを引っかけて受け取りにでたら「ずいぶん、リラ
  ックスしていますね~」といわれた。

  

  頭の中は今月の料理を組み立てていた最中で、ガチガチだった
  けれど、見た目は違った。
  そんな風に、いつも他人様からすればリラックス系の服装だ。


  だから、シャツの裾をズボンに入れることはしない。
  ワイシャツ系でも、出しっぱなし。
  その上からベストを着るときも出しっぱなし・・・。


  でも、寒いときは違う。
  服は身体を保護するものなのだから、カッコより何より、身体
  を保温しなくては・・・。
  という気持ちが、ムクムクと持ち上がる。


  「おやじ~」と長女に言われようが知った事じゃない。
  母親は結構言われているみたいだ。
  でも、僕には滅多に言わない。というか殆ど言わない。
  あまり親父くさいことをしないからだろう。


  例えば、寝ながらTV。TVがないし、家ではバンタンキュー。
  例えば、晩酌。残念ながら酒は飲めない。
  例えば、くわえタバコ。タバコを吸わない。
  例えば、ステテコ。持ってない。(笑)
  例えば、メタボ。今のところ、御世話になる予定がない。
  例えば、Hな本やビデオ(笑)。学生、土建屋時代で卒業。
  例えば、不倫(爆)。相手あっての事だ。


  例えば、・・・。
  親父っぽいことは後なんだろう?
  「勉強しろ」は、絶対に言わない。
  僕が言われたくないから。(笑)

  
  考えていることは四六時中、料理に関係すること。
  これは、親父じゃなくてオタクだ。(笑)


  散歩して、買い物して、料理つくって・・・。
  映画観て、本を読んで、皿を洗い、洗濯をし、掃除機をかける。
  時間があれば浅田次郎を読んだり、PCに流れてくるメルマガ
  を読んだり・・・。


  そしてメルマガを書いて。
  でも、実は全部料理につながっている。

  料理だけ考えていても、今月の料理はできないから・・・。
  料理だけ考えていても、十五年間違う料理で料理教室を維持で
  きなかった。


  長女の宿題をネットで調べて・・・。
  京都を調べているときに、何故か南瓜とアイスクリームがつな
  がったり・・・。

  

  万里の長城を検索しながら、無花果が頭に浮かんだり・・・。
  

  だから、脳味噌とは面白い。
  それで、今月のメニューが出来たのだから(笑)


  だから、電球が切れたと言われたら、ハイハイとネットを検索
  してまとめて二十個も仕入れ、はい、送料無料。
  
  明日使う鴨を電話で注文しておいたから、業者さんが荷物を持
  ってやって来た。
  世間話や、新しい商品、不良在庫何かの話をしているとアッと
  いう間に時間が過ぎる。


  「ヤバイ、ヤバイ」と仕込みを始める。


  でも頭の中に「今このチーズあまっているんですよね」の言葉
  がこだましている。


  目の前のオリーブオイルにニンニクを二つ三つ入れ、超弱火で
  ゆっくりと揚げる。香ばしい香りがして、中がふっくらとして
  きたのが解ったら、ホールトマトをボコボコ入れてよくかき混
  ぜる。


  木べらでかき混ぜながら一度沸騰させる。

  蓋をして二十分間、ゆっくりと余分な水分を煮詰めれば・・・。
  トマトソースの出来上がり。


  ミルポワ(香味野菜)を入れ無くたって・・・。
  ニンニクとオリーブオイルでトマトは美味しくなる。


  トマトの缶詰めで今一なのはカットされた方のトマト缶。
  ホールの方が断然旨い。

  後はメーカーだけれど、何社か買って味を見えれば一目瞭然。
  好きなメーカーにすれば良いだけ。

  国産でもイタリア産でも・・・。
  激安のイタリア産は時々がっかりする。
  でも、激安のイタリア産で時々「おっ」っと思う。


  国産は、安心。
  でも、年がら年中出来すぎの様な気がする。(笑)
  いつも安定して、美味しい。


  イタリア産の様に味が変わる方が自然ジャンって思ったりする。
  料理ってこの素材の微妙な味の変化にあわせて、自分のテクニ
  ックや感性を縦横無尽に使い、それを浮き上がらせるのが楽し
  いのに・・・。
  

  だから、試すのが一番。

  そして、「おっ」っと思っていても一年するとがっかりしたり
  する。
  やっぱりもとは自然のトマトだから微妙に味が変わるのだろう。


  頭の中にさっきのチーズがこだましている。

  缶詰めでなく、生トマトでセミドライトマトを作って・・・。
  そのチーズをかけよう・・・。

  その瞬間、先月の「冷たいカペリーニ、バジルオイルとフォン
  デュトマト」が生まれた。


  ボージョレヌーボーは、毎年何か言い回しが違うだけで常に旨
  いらしいのが、胡散臭さを感じさせる。(爆)

  確かに「今年のは今一のできで・・・。」
  なんて言ったら、もの凄い損失がでてしまう。

  メーカーにとっては真実でも言えない言葉が存在する・・・。
  かもしれない。


  かといって、八百屋に並んだキャベツや大根みたいに黙って売
  れる商品ではないのなら・・・。



  そんな風に取り留めのないことをいつも、いくつも考えている。
  でもそれは人には、仕事しているように見えないらしい。

  だから僕は、皿を洗う。
  だから僕は、洗濯する。
  だから僕は、掃除機をかけ、床の雑巾掛けをする。
  だから僕は、洗い終わった洗濯物を干す。


  そして、また思いつく。
  そして、来月の料理がまた生まれる。
  だから、何をやっても結構楽しい。(笑)
  (やせ我慢の時もある・・・)(^_^;)
  
  皿洗いのための皿洗いでなく。
  洗濯のための洗濯でなく。
  掃除のための掃除でなく・・・。

  もしも、いつもの何でもない・・・。
  繰り返される、こんな仕事と思うような仕事をしなくちゃなら
  ないなら、そんなやり方もある。



  そして、いつしか十五年。
  そして、いつか二十年。


  僕は、いつまでも生み出し続ける。
  何故なら特別なものから思いつく訳じゃないから・・・。
  普段の時間が教えてくれるから・・・。
  毎日が教えてくれる。


  毎日を感じていれば。
  「こんな事」と思うような仕事ですら、何かを教えてくれる。


  そこに、誰も知らない君だけの宝物を見つける日が来る。
  


今日も、新しいインスピレーションを求めて・・・。
引き寄せる一日でありますように。 (^ー^)v


そして・・・

いつも 「ありがとう」

メールマガジン「愛される料理」
発行システム :『まぐまぐ!』さん→
http://www.mag2.com/
発行者    :料理教室&BistrotRIANT-りあん-川名克典
URL      :
http://homepage2.nifty.com/riant/
つぶやき   :http://twitter.com/yoshinori _
バックナンバー:
http://ameblo.jp/riant/
chefの独り言 :http://riant.cocolog-nifty.com/blog/