★アクトポ 6クール1回目(day1)★


アクトポ6クール目を投与し昨日退院しました。副作用真っ最中です。
内容も重いです・・・( ̄Д ̄;;


今までの化学療法の経緯です。
①マンスリーでTJ6クール
→マーカー理想値に行かず足踏み・おまけに白血球戻らずで打ち切り。
②ウィークリーでタキソール単剤2クール
→白血球・体調は調子良かったのだけど、肝心のマーカーは上昇。効き目ナシ。
③アクプラ+トポテシン
→目安としては6クール。理想値へ行ったとして地固めで6クール。6クールで理想値にいかなくても、マーカーが下降方向にあれば理想値まで続ける。


という予定だったのですが、、、
今回、マーカー上がってしまいました・°・(ノД`)・°・
(主治医は「横ばいです」と言いますが。←理想値以上の横ばいも問題だと思うけど。)


CA125(基準値35以下、卵巣摘出患者については15以下が理想)
11月 60→12月 66


ちなみに12月のCT結果レポートは、
・肺内に明らかな転移を示す所見は指摘できません。
・右胸水貯留がみられますが、前回と比較し量は減少傾向にあります。
・肝内に明らかなSOLは見られません。
・CT上、播種腫瘍の憎悪は見られません。
・膣断端部の軟部組織量は、前回と著変見られません。
・その他、明らか新病変は見られません。


と、CT上(アレルギーのため造影剤なし)は悪い変化はありません。


気になる「膣断端部の軟部組織腫瘍」については、おしりの痛みの原因だったのですが、何だかワケ分からないものになっています。
3月CT:膣断端部に4㎝ほどの膣断端部の軟部組織腫瘤が存在する。
6月CT:前回と比較して、膣断端部の軟部組織腫瘤が若干増大しているように思われます。(このときマーカーも上昇し、痛みが出てきた。)
9月CT:前回気にしていた膣断端部の軟部組織については、今回特に変化をきたしておらず、正常構造をみていた可能性があります。


で、今回も変化なし。
主治医ももしかしたら「増大した腹膜播種」ではなく、術後の結び目(?)が軟部組織化したものであったかもしれない・・・と言っていました。
肺も肝もOKで、胸水も減少傾向。(まだあるけど。)
となると、この下がりきらないマーカーは、CTにも写らないやっかいな腹膜播種らしい。(それと胸水の理由となっている胸膜播種?)
この様子が分かるのは、マーカーと膣からの内診。
内診の感じだと、TJで下がり傾向にあったときは「軟らかくなってきた」と言っていましたが、最近では「変化はほとんどなく、相変わらず固め」とのこと。


とりあえず今回の6クール目は予定通り行いましたが、来月マーカーを採って上昇していればもうアクトポを使うことが意味なくなってしまうとのこと。
横ばいであれば、横ばい目的でもうしばらくアクトポを続けますが、こういう状況になるとアクトポで理想値まで持っていく望みはない、と言われました。


となると、次の薬ですか?と聞いたのですが、

「正直、コレという薬はありません。あれば、すぐにでも移行したいぐらいです。」

と言われてしまいました・・・・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。


ただ、このマーカー値で抗癌剤治療を終了してしまうのは、かなりのリスクがある、と。
じゃあ、どうすればいいのですか?
と聞いたのですが、主治医もどう話したらいいのか困っている様子。

「横ばいだったらしばらくはアクトポで行きますが、上昇した場合には標準的治療から外れることになるので相談になります。」

とのこと。


うーん、、、副作用はつらいけど、「復活」のためにがんばろうって思っていたのになー。
この場合の「相談」とは、この高いマーカーのまま上昇することを覚悟して抗癌剤治療を打ち切ってしまうことも含まれます。


その後PCに落としてあった「卵巣がん治療ガイドライン」 を再確認。

「標準的治療」として使われるのは、
ファーストラインとして、パクリタキセル(タキソール)、カルボプラチン(パラプラチン)のTJ療法。
セカンドラインとして、シスプラチン、ドセタキセル(タキソテール)、イリノテカン(カンプト・トポテシン)などを複数組み合わせて投与とのこと。
今使っているアクプラはシスプラチンの仲間なので、効果はほぼ同じらしい。
そうなると、残るはタキソテール? でもタキサン系はタキソールで耐性が出ちゃっているので難しいのかな。。


へこみまくり、「もう復活は出来ないのかな・・」と妹にメールをしたら「何言っているの? あの記事に書いたことはウソなの?」ってお叱りを受けました。
で、夕方の内診のときに思い切って、
あの新聞記事 を主治医に見せコピーを渡しました。
(研修医お友達・Dちゃんに見せるために持ってきていたのでした。)
署名活動については既に話していたのですが、今回は私の気持ちを知って欲しくて。
で、「標準的治療方法でなくても、保険適用外でも、体力がある限り治療がしたいんです。」と話しました。
主治医のことも書いたりしてしまったので、イヤな気をさせてしまったのかなーとも思ったのですが意外といい反応。
「いや、こういう活動や意見を言うことはいいことですよ。」と笑顔(^~^)!


で、翌日。
ちょっと元気になって朝の回診のときは強気に話してみちゃいました。

そして無事アクトポ投与が終わり、夕方の回診。
病室で30分近くも話してもらえました。
同室の翌日手術の患者さん(おそらく良性)は5分ぐらいだったのに。←きっといい気持ちはしなかっただろうなー。
今後の話になり、「標準的治療方法でない場合には、どんなものが考えられるのですか?」と聞いてみました。
前日はあやふやな回答だったのですが、びっくり!
「現状で考えられるのは・・」という前提で具体的に薬剤の名前を出して説明してもらえました。

(もちろん、来月のマーカーと医局のカンファレンスで決定することになりますが、あくまでも「現状で」ということで。)


新聞効果か!?
私、「主治医からははっきりとした答えはなかった」とか言ってしまっていたし・・(;´▽`A``


(1)タキソテール+パラプラチン(DJ療法)
現時点で最後の「標準治療」だが、タキサン系(タキソール)で耐性が出ていること、タキソールよりもさらに骨髄抑制が強いことから長く続けることは難しいかも。
ただし、タキソールで効かなくなった人でもタキソテールで効いた症例もある。


(2)ジェムザール
現在、卵巣がんでは保険適用外の抗癌剤だが有効性は高いと言われている。
日本では非小細胞肺がん、膵臓がん等の治療に用いられており、米国等では標準的な治療薬となっている。
保険適用外ではあるが、病院の内部審査で通れば使える可能性もある。
実際に使っている病院もあるらしいが、ここの病院で卵巣がんに使ったことはない。
もし、私が使うことになれば私が「第一号」になる!らしい。
主治医の話しぶりからすると、いけそうな感じがするのですが・・・。
副作用も軽いらしい。


(3)リポソーマルドキソルビシン(ドキシル)
スマイリーの卵巣がん未承認薬早期承認への署名活動のきっかけとなった薬です。
新聞にも薬剤名が出ていました。
現在、世界70カ国で卵巣がん治療に使用されているのにもかかわらず、日本では未承認。
ここの病院では使用することはできない。使用するとすれば他の自費診療の病院を探すことになる。
個人輸入の形で1回あたり50万円ぐらいかかるとも言われています。
ただ、厚生労働省もその有効性を認めながらも、副作用関係で慎重になっており、また卵巣がんという少数派(?)の部位については、どうしても承認が遅れがちらしい。
近く承認はされると思う(でも、いつになるかは分からない。)、とおっしゃっていました。


足踏みしてしまったアクトポを続ける限りは「理想値に下がる望みはほぼない」と言われましたが、上の3つについては可能性はあるとのこと!
特に(2)と(3)については、他の薬と全く種類が違うものなので、理想値にマーカーを持っていき、いい意味で治療が終了する望みがあります、とのこと。
ただ、(3)を使うことは現実的には難しいので、承認されるまでに(1)や(2)で頑張っていきましょう、というようなことを言ってもらえました。


もちろん、来月のマーカーが下がっていた場合、横ばいだった場合にはしばらくアクトポを続けることになります。
下がっていた場合はいいとして、横ばいだった場合には「維持目的」で続けることには疑問を感じます。
このように「可能性がある薬」を挙げてもらったのだから。


ただ、骨髄抑制が高く(私には)奏功の可能性が低いタキソテール、保険適用外のジェムザール、未承認薬のリポソーマルドキソルビシン・・・。
確かに、以前の状態だったら「次に使える薬は?」と聞いても「はっきりとした答え」はもらえなかったのも当然だと思います。
おそらく、特に(2)のジェムザールについては、主治医も私に今の状況で(確定していないのに)言っていいものかと迷ったと思います。
ジェムザールが保険適用外であるが卵巣がん治療には有効である、ということは頭にあったので飛びついてしまいましたが。
また、(3)のリポソーマルドキソルビシンについては、新聞記事を読んで、私も勉強しているのだなと思い話してくれた、というような感があります。
私の思いが通じてここまで話してくれたのかな、と思うと安心しました。
そして、可能性は分からなくても、言っていただいたことで「希望」が持てた感じです。

いずれにしてもあと1か月、どういう状況になってもすぐに対応できるように、心と情報の準備をしておきたいと思います。


それにしても。
今回の話、両親に言うことは躊躇いました。
妹にメールしたので、妹が母親に言ってしまったのですが。
故・藤田憲一氏 の著書「末期ガンになったIT社長からの手紙」 にもありましたが、若年のがん患者にとっては「逆告知」の悩みがあります。
自分の体のことを直接主治医から聞き理解するのは私にとっては問題ないのですが、それを家族に伝えるのは辛いです。
心配させてしまうな、悲しませてしまうな、という気持ちはもちろん、言うことで(言葉に出すことで)その現実を認めなくてはならない。
これが高齢のがん患者さんだったら、きっと家族が先に説明を受けて、本人に柔らかく告知する・・ということになり得るのだから、大きな違いです。
もちろん、手術や抗癌剤の変更といった節目には、私が通院する病院では必ず「家族」も一緒に説明を受けることになっていますが、途中経過を知っている本人の気持ち、というのはフクザツ。
親は「れひがちゃんと先生から話を聞いて調べているから安心だよ。」なんて言ってくれちゃったりします。
だからこそ「悪い報告」はしにくい~!


★話の流れでお願いです。
卵巣がん体験者の会「スマイリー」 で行っている卵巣がん未承認薬早期承認に関する署名は、年末で締め切り、年明けに提出する流れになっています。
内容をご確認の上、賛同していただける方は、まだ時間はありますのでぜひ署名をお願いします。
署名用紙だけでなく、スマイリーのHPから直接「ネット署名」が出来ます。


スマイリーのHPはコチラ

パソコンhttp://ransougan.e-ryouiku.net/


ネット署名はコチラから(スマイリーのHP内です。)

パソコンhttp://ransougan.e-ryouiku.net/syomei1.html

携帯http://mobile.e-ryouiku.net/


「がん患者が少しでも早く社会復帰を果たし、あるいは少しでも長く人間らしい生活を維持できるように」(要望の趣旨より)・・・一人でも多くのご理解と署名を、よろしくお願いいたします。