少女の友 昭和14年6月号 298 | 郷愁倶楽部

少女の友 昭和14年6月号 298





郷愁のイラストレーション-女友1
表紙:緑の帽子 中原淳一

郷愁のイラストレーション-少女の友
少女の友 第32巻第7号 昭和14年6月
実業之日本社発行
148X220mm 本文304頁 定価50銭
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1908年(明治41)に創刊された月刊少女雑誌。
昭和に入り、吉屋信子と川端康成の小説、
そして、中原淳一の表紙や挿絵で読者を増やした。
1955年(昭和30)で終刊。



郷愁のイラストレーション-女友2
郷愁のイラストレーション-中原淳一
なかはら じゅんいち

中原淳一(1913-1983) 
18歳のとき趣味で作ったフランス人形が認められ
東京の百貨店で個展を開催。
その後雑誌『少女の友』の挿絵などを手掛け人気画家となる。
戦後は『それいゆ』『ひまわり』などを創刊。
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中原淳一ホームページ
http://www.junichi-nakahara.com/






歩く 大利根のほとりを行く
文:内山 基

松蟲寺と云ふ名の美しさに心ひかれて
僕たちは歩いてゐるのです。
さっきから、何べん道をきいたでせう。


で、始まるこの文は、
少女の友の編集者である、内山 基さんのものです。
画家・中原淳一を見いだし、育てた内山さんは、
軍事色が強まるこの時代、
リベラルな誌面を作りつづけました。


郷愁のイラストレーション-女友5


$郷愁のイラストレーション-少女の友4

松蟲寺は誰も住まないのではないかと
思はれる程荒れたお寺です。


と書かれていますが、70年以上前のお話なので、
今はどうなっているでしょうか……
この当時と違って、今は、北総線も開通して、
松虫寺には、印旛日本医大駅から
10分ほどで行けるようです。




少女の友の歌
とじ込みで、裏面が楽譜になっています。

郷愁のイラストレーション-まつもとかつぢ
松本かつぢ(1904-1986) 

兵庫県神戸市出身
中学に在学中より博文館の雑誌のカットを描き、
1931(昭和6)年少女世界に挿絵画家としてデビュー。
少女雑誌で少女ファンの圧倒的な支持を得る。
くるくるクルミちゃん」は雑誌 少女に
1938(昭和13)年より掲載を始め、35年間続き
少女漫画の先駆け的作品となった。
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松本かつぢの世界 
http://katsudi.com/





中原淳一

郷愁のイラストレーション-女友7

左ページには、川端先生の長編小説「新しき世界」は
六月號から掲載の様に予告を致しましたが、
先生の御健康がよくなく、七月號に延期となりました。
と、あります。

郷愁のイラストレーション-女友8





松本かつぢ・中原淳一両先生の
叙情便箋セット発売!


郷愁のイラストレーション-女友9

たとへ喧嘩なすった後でも、この手紙が行けば、
いっぺんに仲なほり成立です。
と、書いてあります。


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