多くの医師は、一般病院や大学病院で外来、入院管理、当直、そして
休むことなく外来という日々を送っておられることでしょう。
そもそも、当直とは何なのか。
当直とは、宿日直のことを言います。そして、宿日直とは以下のように定義されています。
定時の見回り、盗難防止の巡回
電話番 ( 緊急の文書や電話の授受 )
非常事態に備えての待機
医療機関であれば、病室の巡回や少数の患者の検温など
上記のような宿日直をした場合、みなさんはこの当直を何と呼んでいますか。
そう、「寝当直」なんです。本来当直とは寝当直であるべきなんです。
では、現在横行している当直は何なのか。
宿直中に突発的な事故による応急患者の診療又は入院、患者の死亡、
出産等の昼間と同態様の労働に従事する場合には、時間外労働となる http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/04/s0425-6a.html
と規定されています。
つまり、日頃皆さんが行っている当直は、本来の「当直」ではなく、紛れも無い
「時間外労働」なんです。
労働基準法第37条により、時間外労働の割増賃金25%以上が出るのは当然な
わけです。間違っても「当直だから、診察するのは当然」などと思ってはいけないのです。
これからは「当直=寝当直」であり、診療行為は「残業扱い」になる、と覚えておきましょう。