小樽の寿司屋、おたる政寿司の三代目の中村圭助です。
12月に入りましたね‼︎
今年も残すところあと一か月、小樽の本店は12月は大忙しです。忘年会、経営計画発表会、おせち料理、年末の寿司‼︎チーム力が試される月です。みんなで力を合わせてやり遂げた時の喜びを想像しながら一つ一つ丁寧に仕事をしていきます。
仕事は目で覚えよう‼︎
「仕事は目で盗め、覚えよう」という言葉は昔からよく言われています。最近ではこの言葉も死語になってきて、マニュアルやら先輩が丁寧にやり方を教えてあげるほうがいいという風潮があります。でもね、僕は反対‼︎
確かに仕事を見える化するためのマニュアルは必要だし、社風を考えた時も先輩が後輩に丁寧にわかりやすく教えてあげると言う事は大切なことです。ただ、職人の仕事に関しては、マニュアルだけでは網羅しきれていない部分が多い。だから、「仕事は目で盗む」「目で覚える」という意識が非常に大切になってくる。
要は、職人の仕事は感覚的な部分が多いので、言語化できないところが結構多いんです。
例えば、寿司の握り方一つにしても、手順は教えれるけど、手の圧力、空気の入れ具合、寿司に触っている時間などの細かいところは言葉では教えきれないんです。だから、習ったことをそのままやっていても先輩と同じようにはできません。形は似ていても食べたときの感覚がまったくちがうのです。
「仕事を目で盗む」ということは、ただチラチラ見て覚えるということではない。五感をフルにつかって考えるということです。寿司の例で言うと、先輩が握った寿司を実際に食べてみる。そして自分が握った寿司とどう違うのかということを考えてみる。その時初めて口の中でのシャリのほぐれ具合の違いに気づきます。その違いにどういうところがあるのかと言う視点でまた先輩の仕事を見る。そして気づいたところまた自分の握りに置き換えてみる。こういうことをひたすら深く深く考えていくことです。
寿司の握り、包丁の使い方、ネタによっての工夫の仕方、味付け、お客さんとのやりとり、すべてにおいて五感をフル活用して考えると、スピーディーに仕事を覚えることができるし、職人としても成長していくんです。
考えながら注意深く観察する
「仕事を目で覚える」ということは観察するっていう表現の仕方がピッタリ‼︎
そういう意識が大切ですね‼︎