善因善果・悪因悪果は世の中の道理
御 教 歌
わするなよ まかぬたねなら はえもせず
まいたたねなら はえるものぞと
忘れていけないこと・・・それは、蒔（ま）かぬ種なら生（は）えもしないが、蒔いた種なら必ず生えてくるものである。
このように仰せいただいた御教歌です。
本日の御教歌（ごきょうか）では、因果の道理について教えていただいているのです。
種を蒔（ま）かずして果実を獲（と）ることはないように、何もしないで善い報いだけを望んでも無理ですし、原因がなければ結果は生じないものです。
「されば善悪ともにまいた種なれば、はゆるといふことと決定（けつじょう）なるべし。」
という御指南（ごしなん）がありますように
「善につけ悪につけまいた種は、必ず生えてくるものである。」・・・ということです。
さらに御指南に
「親をうつこぶしは、影まで親をうつ。善も悪も響（ひびき）の音に応ずるが如（ごと）し。善因善果悪因悪果（ぜんいんぜんか・あくいんあっか）。」
「親に振り上げたこぶしは、何時までも自分の身体、心に痛みとして残るものであるように、善も悪も必ず報いがくるものである。」
このように善因善果・悪因悪果は世の中の道理であることを示しておられるのです。
さらに御指南に
「一善を行ずれば福至らずと雖（いえど）も、自（みずか）ら禍（わざわい）遠のく。一悪を行ずれば禍未（いま）だ至らずと雖も災害自ら近づく。」
「ひとつの善を行なえば、福にすぐ至らなくても禍が自然と遠のいていき、ひとつの悪を行なえば、その場で禍に至らずとも災害自ら近づいてくるのである。」
このように、世の中の全てのものには「因果の道理」があり、これから外れたものはないのです。
天に向かって吐いた唾（つば）は必ず自分に返ってくるように、また自分の書き記した文字は夜真っ暗闇になっても残っていくように・・・
ですから、自分の言動・行動にも必ず因果の報いが、遅かれ早かれ顕われるのである・・・ということを自覚して日々の生活を営んでいくことが、まことに大事・大切なのです。
そのことを仰せいただいた御教歌です。
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