人からされて嫌なことは人にもしないことです
御 教 歌
あしき所作 みてなほすほど 徳はなし
まねするほどの 損はなきなり
人の悪い癖、所作振る舞いを見て自分の振る舞いを直していくこと程、徳になることはなく、逆に人の悪い癖、所作振る舞いを真似する程損なことはないのである ことを仰せの御教歌です。
人には、それぞれ善い所もあれば悪い所もありますが、
「人のふり見て我がふり直せ」・・・
という言葉がありますように、自分自身の所作振る舞いは中々自分では分かりにくいものが、人様を見てみると善悪の癖がよく見えるものです。
その人を通して善い所は真似をしていき、悪い所は真似をしないことです。
例えば、人からされて嫌(いや)な事は人様にもしない事です。
やはり、人からされた行為のなかで傷つく思い、嫌な思い、屈辱的な思い・・・
色々の出来事があるのかと思うのですが、それを仕返しをするかのように、「自分と同じ目にあわせてやる」などと思い、相手からされたように、それ以上にやり返したとしても、その結果自分にも相手にも残るのは空しさや憎しみだと思うのです。
そういう時もう一つ大きな器となって、相手からされて嫌な思いをした事は、決して人様にしてはいけないのだ・・・ということを心に刻み付けていくことが大事なことなのです。
何だか自分だけガマンをして損のように思うかもしれませんが、自分が受けた嫌悪感をこれ以上、人様に持ちかけない生きかたの方が素敵だし、大人なのだ・・・と思いませんか?
そのことが
「あしき所作 みてなほすほど 徳はなし」
という教えに基づいた生活の仕方ではないか、と思います。
またことわざに
「人には添うて見よ、馬には乗ってみよ」
(人は親しく交わっていかなければ、その人の本当の良さ、悪い点は分かるものではない)
とありますから、人を見た目・外見や上辺だけの付き合いで善悪を判断していくのではなく、心からのお付き合いをしていく中で、相手の善い所は真似をしていき悪い点は真似をしていかないよう、日々の生活のなかでしっかりと身につけていく事が大事なことなのです。
そのことを仰せ下さった御教歌です。
(現在第3位) (現在第6位)
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