寒空に 虚しく響く 野田の声 | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 昨日、福岡市の中心部の天神で野田首相の街頭演説がありました。事務所からも近いので、ちょっとのぞきに行きました。時間通りに行くと民主党の前衆議院議員が声をからしてしゃべっていました。

 三年四ヶ月でああしたこうしたと当然のことながら、自分と民主党の実績をしゃべっていました。でも、ほとんどの人が聞いていません。ほとんどの人たちは野田さんを「見に来ていた」のです。

 私と同じように話を聞きに来ていないというのは、総理到着後すぐに分かり始めました。

 仮にも日本国の総理大臣です。滅多に会える人ではありません。普通なら大きな歓声によって迎えられるはずですが、ただの拍手によって迎えられただけでした。

 今朝の新聞を見ていると、民主党の県連の話として、「大きな混乱や野次がなくてよかった」という情けなさ。

 朝から何度も大きな声を張り上げたのか、野田さんの声もかすれ気味です。でも、態度だけは堂々としており、『解散をやったぞ!』という自信が垣間見えました。

 しかし、しゃべっている内容のなさには呆れ返りました。

 『民主党政権は一所懸命に頑張ったが、前の負債が大きすぎて時間が足りなかった、もう少し時間をください』と訴えていましたが、1000人ほどの聴衆のほとんどがアホかと思っていたと思います。普通の演説なら、そこで拍手なり、そうだ!という歓声が出てくるのですが、誰もしらけてと聞いていました。

 私の前の老婦人が野田さんが「子供は社会で育てる!」と言った時に、子供は社会で育てるものではない、家庭で親が育てるものですよねと私に振り返って言いました。私のささやかな野次が聞こえていたのでしょう。

 5分もするとその場から離れる人が出てきました。私も10分後にはその場を離れてしまいました。友人からの電話に気づいたのと、これ以上話を聞いてもなんの目新しいこともないとわかったからです。

 ぞくそくとその場から立ち去る人が出てきました。もちろん野田さんは一所懸命に話している最中です。

 それで詠んだのが冒頭の一句です。

 「寒空に 虚しく響く 野田の声」


 滋賀県知事が新党を結成しました。日本未来の党というらしいのですが、だれもがこの党は小沢一郎の傀儡だということを知っています。今度の選挙で落選確実な人たちのセーフティネットという声も聞こえてきます。でも、このネットの穴が大きすぎるのですが・・・。
 
 嘉田知事ははじめ二の足を踏んだそうです。でも小沢一郎が直接説得に出向き、その熱意にほだされて代表就任を了承したと報道されていますが、実際は「俺がお金を出す!」と小沢が言ったために心が動いたそうです。

 記者会見で嘉田代表のそばにいたのが、飯田哲也なる反原発の旗手。今日のテレビ朝日のインタビューで新たな安全基準を策定し、それに適合しているかどうかを精査していくと、最低でも30ヶ月は再稼働はできないと言っていました。

 ここで気づいたのです。「反原発」「脱原発」「卒原発」といろんな言葉が出ていますが、原発依存から脱する、卒業するなどという人の中の多くに、原発は嫌だが今すぐ全て廃止は無理だろうと思っている人がたくさんおられます。

 でも、この日本未来の党の飯田哲也氏は違うのです。即すべての原発の廃止なのです。そこには、電力料金が上がることも、もしかして火力発電所がダウンして電力が足りなくなることも、電気料金が上がったり、安定供給が受けられないために、大工場の海外移転で雇用に悪影響があることなど全く無視です。

 どうせ、自分たちが政権を担うことはないのだから、好き勝手に反対と言って感情的に血迷っている人たちの票がもらえたらいいと思っているだけなのです。

 3年4ヶ月前にどうせ通らないだろうと数合わせに候補者にして運命のいたづらで議員になった人たちはどこで何をしているのでしょう?ただの一票の働きしかしなかったのに、この人たちに年間一人一億円程の歳費を支払ってきました。

 ただ、無責任な反対を言わないと橋下氏や石原氏の陰に隠れて目立たないから、小沢のように悪人というイメージを反原発で払拭したいからと野合の集団を作っても、日本の政治課題はこれだけなのでしょうか?

 民主党は相変わらず人権救済法案を提出すると書いていますし、電池も日本勢は韓国勢にやられて撤退とニュースが入ってきているように日本経済の立て直しをどうするつもりなのでしょう。

 よく左巻きの党が「弱者に優しい政治」とスローガンに掲げていますが、勤勉な日本人は「施し」や「手当」を政府からもらいたいなど思ってもいません。きちんとした仕事について、一所懸命に働いて、正当な報酬を得て、コツコツ貯金をし、ささやかだけど幸せな家庭を持ちたいと思っているのです。

 普通の日本人には働かなくてもお金が貰えればいいというような乞食根性を持っている人はいません!

 だから、きちんと産業を振興し雇用の確保をするのが政治の役目ではないでしょうか。すれにむけて政治家は全精力を傾けて仕事をするべきだと思います。弱者のためにという甘いことをいう政治家は信用してはならないのです。それが民主党の「バラマキ」をうみました。野田さんはこれは「種まき」ですと言っていましたが、田んぼに種をまかないと芽は出ません。無駄なところに蒔くことをバラマキと言っているのです。

 そのために産業のコメである「電力」の安定供給は欠かせないものです。それもできるだけ安価で、安全に。

 それを今すぐ実現ができない絵空事を言っても仕方がないのです。

 私も以前北海道に住んだことがあるので、冬の北海道に電気がないというのは死活問題だというのはよくわります。福岡では電気がなければ困りますが、それでもなんとか二三日ならしのげます。でも、北海道は無理です。本当に死者が出ます。

 今回は自然の猛威のせいでその影響は今朝の段階で8千軒程で済んでいます。そのため電気が通じているところへの避難や援助が受けられます。でも、大規模な停電ならどうするのでしょう?

 そのことを考えて投票しましょう。どうせ政権を取らないからいいやと思って投票すると、数が多くなって正常な運営がしにくくなります。

 今は全てにおいて非常時です。徳川幕府の時代なら「大老」が置かれてもおかしくない時です。できるだけ多くの票を日本のことを真剣に考えている政治家や党に入れて、協力に日本再生を進めていかなければならない時だと思います。

 反原発でも卒原発と主張している候補者に今ある原発の再稼働はどうするのか聞いてみましょう。本当のその人の真意が覗けると思います。