▼ グレースの父親
グレース・ケリーの父ジャックさん。彼女の美しさは美男の父親譲り。
戦前、戦後、当時の建築物は、レンガでできていました。グレースの父親は、レンガを扱う会社を設立。戦後の建設ラッシュのおかげで、あっというまに億万長者にのし上がります。
▼ 持参金
娘グレースがモナコの王子と結婚するためには、持参金を差し出さなければなりませんでした。
ああ、持参金じゃなくて、結婚の準備のために夫側から妻側にお金や土地、品々を渡す。結納金だったら良かったのに。
モナコ王子の世話役である神父は、王子と一緒にアメリカへグレースに会いに行ったとき、もしも、グレースとの結婚が成立しなかったときのために、全米の財産家の娘たちの履歴書をいくつも持参していたそうです。老朽化した城の改築をなんとかせねばと、かなり切羽詰まっていた。
▼ 冷静な対応のグレース
モナコの弁護士から結婚するにあたって持参金30億円なりの話が出たことで、怒り狂い、びた一文も出してたまるものかと息巻くグレースの父親。
そんな父親に対し、グレースは冷静に事態を捉え、自分には手つかずの投資株がある。それを解約して持参金に当たる。そうきっぱりと伝えました。
このいきさつは、グレースから王子に直接、伝えられ、しばらくすると、王子からなんとか手を尽くしてグレースにとって不利にならないように約束するとの返事あり。
再び、モナコから弁護士が来て説明がありました。グレースは、持参金である投資株を解約する必要はない。その投資株の管理は、本来は夫がすることになっているが、今回は妻であるグレースが引き続き行う。
グレースは、それでも不服の父親を何とか説得。結婚への手続きを進めます。最終的には、グレースが半分出資し、父親が残りの半分を出資することになりました。
持参金全額を自分が払うとあっさりと娘に言われてしまい、もしも父親である自分が一文も出さなかったら、世間の風当たりは相当なものになるはずでした。とはいえ、全額、出すのは、アメリカ人としてはどうにも納得いかない。
父娘半分ずつ折半する。奇妙な分割持参金割り当ては、こうしてなんとか解決。
大きなヤマを無事に超えた。ほっとするグレース。ですが、山があれば必ず谷もある・・・。
続く