中学生のミカコとノボルは、なんとなく仲のいい友人同士。

ノボルは彼女とおなじ高校に行くんだろうとなんとなく思っていた。

ミカコの口から宇宙へ行く国連軍選抜メンバーとなることを聞かされるまでは。

 

新海監督が、ほとんど一人で作り上げたというデビュー作。

30分ほどの短い映画のなかで、淡い恋と途方もない距離が感じられます。

メールでのやりとりが要になっていますが、

距離が遠くなるにつれ、メールが届く時間が遅くなっていきます。

最後のメールは8年後。ミカコは敵に囲まれ攻撃を受け・・・

ノボルは8歳年上になり、ミカコに追いつくため、宇宙軍勤務に。

そして・・・

 

はっきりした終わりはない物語ですが、何とも言えない

せつなさが残ります。

 

そしてミカコが宇宙から送るメッセージにある、

雲や雨や雪がなつかしいという言葉とともに、

のちに真骨頂となる美しい風景が流れていきます。

ちゃんと描けてないなと思う未熟な面や、

個人が作った粗さが見えますが、ほのかな感動の邪魔はしません。

 

邦画興行収入2位までのし上がった新海監督の初めの一歩。

堪能しました!