大寒波の中だったり夜間だったりで連れができずの鑑賞となりましたが;

英国ロイヤル・ナショナル・シアターの名作を映画館で上映する
ナショナル・シアター・ライブに足を運んできました!

演目はハムレット。 主演はベネディクト・カンバーバッチです。
近い場所で見れる時間にある、ということで何も考えずに予約しましたw 舞台演劇はほんとに数えるほどしか見たことがないので、
感想はいつも以上に感覚で言わせてもらいますが…。

すばらしかったです。

最初はベネさんのインタビューと
英国名門校の学生によるハムレットを見学に行くベネさんの映像が入るのですが。

そこで英国人とハムレットの深いつながりや、
その演劇の長い歴史について語られ、
さらに今この瞬間にも新たなハムレットが現れるという感じで。

日本人には想像できても実感の難しいきずながあることが興味深かったです。
あと学生劇が中東出身者と一目でわかる子供たちばかりで、
各々の文化を持ちながらもハムレットという劇に向き合っているのも面白かった。

…しかしやっばり青シャツなのね;;んで白いスニーカー。
ソフィーさん…ご主人の服なんとかしてください…;;そこが可愛いんだけどさ。

さて劇は叔父と母の結婚祝いに向かう前のホレイシオとの会話から。
祝いの席に行くとゴージャスだけど荘厳なデンマーク王宮の舞台が現れます。
ほとんどの場面がこの王宮で行われるんで、王様というより一貴族のお話しに感じました;;

友人に苦悩を漏らした後 、父の死、父を裏切る母への失望、
すべてを父から奪った叔父への憎しみ、
そしてそれを悩みもしない周りへの絶望感に打ちひしがれるハムレット。

その夜父の亡霊に会い、父が叔父に謀殺されてしまったことを知り、 復讐を命じられる。
怒りや嘆きにもがき苦しみ、狂人を装い始めるハムレット。

全身で嘆く本心と、エキセントリックな狂人の建前。
演じ分けつつも狂人の演技の中でも苦々しい思いがあふれ出てきて、 笑ってしまいそうででもつらい。 愛するオフィーリアに会い少し嬉しそうで、初心な青年の純粋さを見せたかと思うと 彼女をも突き放す。しかしハムレットとオフィーリアの恋はあまり重要視されてなくて、
そこはちょっと残念。

オフィーリアはカメラ少女なとこが現代的で美しいというより可愛らしい感じでした。
その分少女のようにくるって死んでしまう儚さが際立つんですが、
現代的な強さがありそうなのになあ・・・。

幼馴染を裏切り、オフィーリアの父を刺殺し、
自らの身をも破滅に追いやりながら、最後は…。

しかしこのハムレット、よく飛んではねて走り回る。
衣装がTシャツにジャージみたいなライン入りのズボンなので
若々しく茶目っ気のある立ち居振る舞いがベネさん自身の雰囲気とも相まって
悲劇的なのにちょっとした笑いとさわやかさも生んでいました。

ただ最後の決闘シーンはもうちょっと魅せられなかったかな、と残念。
時代劇の殺陣とは違うんだから、と思いながらもなんか物足りない。
死ぬか生きるかという場面で超クライマックスなのに…。

ところどころ舞台鑑賞素人なりに思うところもありつつ。

やっぱり面白く、素晴らしい劇でした。
これをきっかけにシェイクスピアをまた読んでみたいと思いました。

今度はハムレットQ1でなく、完全版で。

ハムレットQ1の感想はこちら




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