筒井康隆原作。そちらはだいぶ前に読みましたが、 なんとなく見るのを足踏みしてた作品。

今監督はパーフェクト・ブルーでちょっとトラウマだったからかもw
しかしこちらは面白かった! 今更ながら夭逝が惜しまれます。


精神医療研究所で、ある機械が盗まれる。
それは人の夢に入り込み、その夢、ないしその人の精神に影響を与えることのできる
「夢の機械」DCミニ。
研究所員、千葉敦子は発明者時田とともに所長のところへ行くが、
そこにはDCミニの開発に反対の立場をとる理事長がすでに訪れていた。
弁解する所長だが、その瞬間彼は発狂する。
DCミニを介して、誇大妄想狂患者の夢を埋め込まれたのだった・・・。

夢というとらえどころのない世界が美しくも奇妙に描かれ、
その中を自由に飛び回る美女パプリカの姿がなんとも鮮やかです。

犯人の妄想がどんどん膨れ上がり、人の頭の中どころか現実にまで
「夢」があふれ出していく。
その狂った世界の中で、敦子自身も自らの分身パプリカと向き合い、自分の気持ちを実感し・・・。

欲望、妄想、嫉妬、愛情、憎悪。
いろんな感情に夢という名前を付けて、最高の形で表現できていて、
映像的にも物語的にも楽しめました!

一番好きなのは出動したパプリカが夢の中へ舞い降りていくシーンと、
OPかな。
自由に駆け巡るパプリカがとても奇麗w

頭の中を描かせたら、今監督は当代一でした。
名作アニメです。