ブーリン家の姉妹 (下) (集英社文庫)/集英社
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ようやく読み終わりました。16世紀イギリスを舞台にした歴史小説。

野望に燃えるブーリンの姉、アンは妹メアリーに向けられた寵愛を奪い、
ヘンリー8世をそそのかし、ついには王妃キャサリンを退かせ自ら王妃につく。
メアリーは王の愛を競い子供を産む道具のように扱われる宮廷から心を離れさせていた。
そしてただ自分を愛してくれる普通の男性に出会う。

二人の人生はまさしく対照的です。

道具としてでなく自立した個をもって幸せをつかむメアリーと、
最高の人生を望み道具となっていくアン。
男児を生めず、ヘンリー国王の離れていく心に苛立ち、
幸福を失っていくアンの痛々しさが読んでて辛くなり、
そしてその姿を複雑な思いで見つめながら、
愛しくも憎くもある姉を思うメアリーの心の揺れ動きに共感します。

徹底して道具とされる女性たち、だけど血を流し叫ぶ姿は間違いなく生きています。
哀しく惨くどこか愛おしい姉妹の物語。

さてアンを古びた衣装のように捨てたヘンリーはというとこの物語のあとも
6人も王妃を迎え、めでたくイングランド最低の王と言われてます。
ざまあみろ;

でも自らの権力に酔いしれる独裁者にしてしまったのは
野望に燃えたアンの方だったんですよね・・・。

幸せってどこにあるんでしょうね。

続編もあるので、また読んでみます。
次はアンの娘、かの有名なエリザベス一世の物語です。

ついでに映画の予告編も貼ってます。
アンはナタリー・ポートマン、メアリーはスカーレット・ヨハンソンです。
二人とも魅力的ww
ヘンリー役エリック・バナもかっこいいなあ。こんちくしょうw

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【ブーリン家の姉妹 過去感想】
ブーリン家の姉妹 

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