無貌伝 ~双児の子ら~ (講談社ノベルス)/講談社
¥1,260
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えー、本屋さんで文庫版が出てたのが目に入り気になったのですが、

後日図書館で見つけたので借りました。

すみません。


現実と少し違うパラレルワールドな日本が舞台。

世界は生物のほかに、「ヒトデナシ」と呼ばれる妖怪のような妖精のような、

不思議なものが跋扈していた。

ヒトデナシは憑いたものに影響されて、あらゆる特性を持つ。

そのヒトデナシの一つ、ヒトのカタチをしたヒトデナシ、「無貌」。


人の「顔」を奪う無貌にかつて顔を奪われた名探偵、秋津。

失意の日々を送る彼のもとに親に捨てられた少年、望が現れる…。


顔を奪われムカデのように節のわれた人の手の形をした仮面をつける秋津と、

彼のもとにある理由でおしかけ、なぜか臨時の助手になってしまう望。

この二人が無貌のターゲットとなった資産家の美少女の護衛に行きます。


乱歩先生のような不気味な雰囲気を醸し出しています。

登場人物も魅力的!

傷つき行動を恐れるようになった秋津、そして若くあがく望。

二人の関係が徐々に変わっていくのもよかったです。

思ったよりほのぼのと会話しますし、

秋津さんなんか「やーい、ばーか」とか言っちゃうし。なんかかわいいですこのへたれ。

ですが「顔」を奪われたことで恐ろしい状態だったことがわかり…。

うん、そりゃへたれるよね。というかよく今の状態までもちなおしたね、と同情しました;;



旧家にまつわる連続殺人事件の真相と

「ヒトデナシ」というファンタジーな要素がうまく役割分担していて、

独特のミステリーとして成り立ってます。

まあ今回は露骨すぎて私もキーポイントには簡単に気づいたのですが…。


設定とキャラクター小説の部分が大きい印象です。

でも大好きになっちゃいました!!

続編も出てるので読もうと思います・・・!


望くんのおかげで立ち直りはじめる秋津さん。

二人の活躍が楽しみです!




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