世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)/村上 春樹
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内容(「BOOK」データベースより)

高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、
そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、〔世界の終り〕。

老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉が、
その回路に隠された秘密を巡って活躍する〔ハードボイルド・ワンダーランド〕。

静寂な幻想世界と波瀾万丈の冒険活劇の二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。


まったく異なる二つの世界の物語が交互に語られます。
「科学者」のもとにエレベーターで向い、まったくしゃべらない「音を抜かれた】太っているけど魅力的な女性にあい、そして科学者のもとに。
与えられた任務を誠実にこなす彼に老科学者からなぜかある動物の頭蓋骨がプレゼントされる。

そして、不思議な街のなかで影と別れ、「夢」を読む任務を与えられる話。

前者はまだ現実的で、後者は日所に幻想的です。
なんの関係もない話のようですが、
読み進めていくうちに二言三言、同じキーワードが現れ始めます。

世界には何かが起こっていて、だけど何が起こっているのかまったく想像がつかない。
「ねじまき鳥」の時もそうでしたけど、とても不思議な空間です。

痛みや苦しみと向き合う、というより
痛みや苦しみと、疑問や不安と一緒に時間を過ごしているような「私」と「僕」。

彼らにはどんなつながりがあり、なにが起ころうとしているのか。
下巻非常に楽しみです!