京大、米でiPS細胞3件目の特許 製薬にも権利 | 再生医療が描く未来 -iPS細胞とES細胞-

京大、米でiPS細胞3件目の特許 製薬にも権利

人工多能性幹細胞(iPS細胞)に関わる京都大の米国での3件目の特許が、3月に成立していたことがわかった。今回はiPS細胞からできた心臓や神経といった細胞で薬を開発することなどにも権利が及ぶ。
米国ではこれまで、皮膚などの細胞から山中伸弥教授らの方法でiPS細胞をつくる特許が認められていた。今回は、そのiPS細胞をもとに心臓や神経の細胞に変化させる方法が対象。京大の権利はできた細胞を企業などが買って研究に使う場合にも及ぶ。
iPSからつくった細胞を使って治療薬の候補を探したり、副作用がないか調べたりする研究が世界の製薬企業で盛んだ。こうした活動にも京大の許可が必要になる。ただし、iPS細胞をつくった機関と、それをほかの細胞に変えた機関が違う場合、その細胞を使う研究に権利は及ばない。
また、京大とは違う方法でつくったiPS細胞からの研究も対象外になる。
今回の特許で、iPS細胞の作り方はウイルスを使う方法に限られる。再生医療で患者に移植するためにはより安全な方法が求められており、今後はより安全な作り方での特許取得も目指す。
(朝日新聞)
http://digital.asahi.com/articles/OSK201205110140.html?ref=comkiji_txt_end

iPS利用創薬にも特許…京大、米で取得
京都大は、神経や心筋などiPS細胞(新型万能細胞)から変化させた細胞を使って、京大側と契約していない研究機関や企業が行う研究開発にも権利が及ぶ米国特許を取得した。
作製から使用まで網羅的に保護される特許は国外初。iPS細胞から作られる細胞は創薬研究での利用が広がっており、世界最大の医薬品市場を抱える米国で京大の影響力が一層強まることになった。
iPS細胞は京大の山中伸弥教授らが開発した。今回の特許は〈1〉「山中因子」と呼ばれる4種類の遺伝子か、そのうちの3種類を特殊なウイルスを使って皮膚などの細胞に組み込みiPS細胞を作る〈2〉そこから別の細胞に変化させる〈3〉できた細胞を使用して様々な研究開発をする――という一連の過程が対象。
米国特許は今回で3件目。これまで「別の細胞に変化させる」ところまでは権利が及んでいたが、「できた細胞」を、他の企業や研究機関が譲り受けて使用する場合は規制できなかった。今後は、こうした細胞を企業などが創薬研究に利用したり、販売したりする際、京大の許可が必要になる。特許の有効期限は、2026年12月。
iPS細胞から作られた心筋や肝臓などの細胞はすでに新薬候補の安全性を確かめる試験で活用されている。希少難病患者らのiPS細胞から神経や骨、腎臓などの細胞を作って病気の状態を細胞レベルで再現し、発症原因や治療薬を追究する研究も盛んだ。
京大iPS細胞研究所の高須直子・知財契約管理室長は「米国での最重要課題だった特許が全てそろった。欧州などでも認められるよう努力したい」と話している。
(読売新聞)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=58633

京大、米国でiPS特許3件目取得
京都大学は米国で3件目となる新型万能細胞(iPS細胞)の特許を取得した。特定のウイルスを使ったiPS細胞の作製法などが対象。iPS細胞から作った神経や臓器などの細胞を創薬研究に利用すると特許侵害になる。ただ、iPS細胞は様々な手法で作れるため、権利範囲は限定的とみられる。
特許はレトロウイルスと呼ぶウイルスを使う手法で、今年3月に取得しており、有効期限は2026年12月。このウイルスを使うと、iPS細胞から作った細胞ががんになりやすいという問題があり、他の手法の開発が進んでいる。
(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E3E3E2E1978DE3E3E2E7E0E2E3E09180EAE2E2E2;at=DGXZZO0195591008122009000000

iPS利用の薬開発に特許 京大が米国で取得
京都大iPS細胞研究所は11日、研究機関や企業が人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作ったさまざまな細胞や組織を使って新薬などの研究開発をする場合、京都大の権利を認める特許を米国で取得したと明らかにした。
iPS細胞の作製方法に関する特許はこれまでに取得していたが、今回はiPS細胞から作製した細胞や組織の使用や販売にも特許の網を掛けられる。
企業などが同様の特許を取るとライセンス料が高騰する恐れがあるが、同研究所は「京大は公的な機関として、安いライセンス料で広く使ってもらう方針」としており、研究者らがiPS研究に参入しやすくなり、創薬が加速しそうだ。
(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201205/CN2012051101001992.html

iPS使用・販売にも権利=米で特許取得-京大
京都大学は11日、体のあらゆる細胞になれる人工多能性幹細胞(iPS細胞)から目的の細胞を作製する方法の特許を、米国で取得したことを明らかにした。研究機関や企業がiPS細胞から分化させた細胞を使用、販売する場合にも権利が及び、京大は「新薬開発の盛んな米国で特許を取得した意味は大きい」としている。
iPS細胞は京大の山中伸弥教授らが世界で初めて開発した。同大はiPS細胞の作製方法などについて既に米国で特許を取得。今回はiPS細胞を分化・誘導して別の細胞を作る方法で特許が認められた。同様の特許は、日本では取得済みという。
(時事ドットコム)
http://jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012051101207

iPS利用の薬開発に特許 京大が米で取得、細胞の販売にも網
京都大iPS細胞研究所は11日、研究機関や企業が人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作ったさまざまな細胞や組織を使って新薬などの研究開発をする場合、京都大の権利を認める特許を米国で取得したと明らかにした。
iPS細胞の作製方法に関する特許はこれまでに取得していたが、今回はiPS細胞から作製した細胞や組織の使用や販売にも特許の網を掛けられる。
企業などが同様の特許を取るとライセンス料が高騰する恐れがあるが、同研究所は「京大は公的な機関として、安いライセンス料で広く使ってもらう方針」としており、研究者らがiPS研究に参入しやすくなり、創薬が加速しそうだ。
同研究所によると、iPS細胞から作った細胞や組織を企業が販売する際にもライセンス料の支払いが必要になる。
京大は同様の特許を国内では既に取っているが、米国では初めて。創薬や再生医療は米国が開発の最前線で、米国での取得は大きな意義を持つとみられる。
特許取得は3月6日付で、有効期限は2026年12月6日まで。今後は欧州など他の国で、同様の特許の取得を目指す。
今回特許の対象となったiPS細胞は、作製の際に、がんを起こす恐れがあるウイルスを使うため創薬などの研究では使えるが、作った細胞などを患者に移植する再生医療では使用が難しい。京大はこのウイルスを使わないiPS細胞でも同様の特許取得を進める。
同研究所の高須直子知財契約管理室長は「安心して研究開発を進められる環境が整った」と話している。
(中国新聞)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201205120075.html

京大 米でiPS細胞の新特許
京都大学は体のあらゆる組織や臓器になるとされるiPS細胞について、アメリカで新たな特許を取得し、今後、iPS細胞から作り出されたさまざまな体の細胞を新薬の開発などに使う場合、京都大学の許可が求められることになりました。
京都大学によりますと、新たな特許は、山中伸弥教授が開発した技術のうち、皮膚などの細胞に特定の遺伝子を入れてiPS細胞を作り出す方法や、この方法で作製されたiPS細胞から作った心臓の筋肉や肝臓の細胞などの体細胞を新薬の研究開発に使ったり販売したりすることまで、幅広い範囲に及んでいます。
iPS細胞から作り出されたさまざまな細胞は、医薬品開発の現場で、新薬の効果や安全性の確認に使われ始めているほか、アルツハイマー病やパーキンソン病などの患者から作ったiPS細胞を使い、病気のメカニズムや原因を明らかにする研究も盛んになっています。今回の特許はアメリカの特許庁でことし3月に登録され、こうした幅広い分野に権利が及ぶことを初めて認めたものとなるため、世界最大の医薬品市場アメリカでの京都大学の影響力が強まるとみられます。
京都大学iPS細胞研究所の高須直子知財契約管理室長は「アメリカでは薬の開発の研究も進んでいるので影響も大きいと考える。現在、ヨーロッパでも審査中で、より広い範囲での特許の取得も目指している」と話しています。
(NHKニュース)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120511/k10015061611000.html




着々と進んでいるようですね。