第三の男、丸山 | LEDサインメーカーの域を超えろ!快適創造プロデューサー高倉博のブログ

第三の男、丸山

入社4年めの丸山は、LEDサインのレガーロのナンバー3。
きょうは丸山について語ってみたいと思います。


丸山の伝説は入社当日から始まりました。
4月1日、彼は会社に電話をよこして「体調が悪いので休みます」といったんです。
それから3日間休みました。


入社することがいやになったのかと思ったら、
ほんとうに体調が悪いんです、診断書出します、といって、4日から出社してきました。


入ってからは比較的自信満々で、うまいことやるんですね。
しかし、詰めが甘い。
つまりはバイト感覚だったんです。
それで、お客さんにも僕らにも怒られました。


怒られる怖さは知っていたので、怒られたくない、と思うようになってからは、
急速に成長しはじめました。


彼の長所は、全体像を見られるところです。
俯瞰できる目を持っています。
もう一つ、彼が人の悪口をいうのを聞いたことがありません。
この二つは僕も評価しています。


芯のつよさを感じさせる男です。
現在は、受注管理の責任者として重要な役割を担っています。


今年の春から丸山に与えている課題は、
「人を育てることを覚えろ」ということです。


最初は「あ、それは僕うまいので、大丈夫です」なんていっていましたが
「ぜんぜん違うよ、お前の思ってることとは」と釘を刺しました。


そのうち「後輩になにかいったら自分にかえってくるような気がして」といいだしたので、
いい傾向だと思っています。


人を育てるには「いいきる」ことが大事です。
なにごとも「責任は俺がとる」と腹を決めて、いいきる。
それができたとき、初めて、相手が育ってくるのです。


丸山は、よくいえば細かいことを気にしない、悪くいえばおおざっぱなので、
具体的にはコスト意識が薄いところがあります。


「ないよりあったほうがいい」という考えのもとに、いわゆる「当座買い」をする癖がある。
間に合わせに買うんですね。
飲み会の買い物も、彼に任せると、あれもあったほうがいい、これもあったほうがいい、
で余分に買いすぎて、だいたい余らすんです。


買い物の無駄はせいぜい1000円か2000円だったとしても、これは意識の問題です。
「当座買い」の悪癖はやがて会社の経営全体にも及ぶことになります。
5円10円を無駄にする人間は、5万10万を無駄にし、
500万1000万も無駄にすることになってしまうのです。
ここは締めてかからなくてはいけません。


丸山にはざっくり感があって、細かいところが弱く、詰めも甘い。
上司になるときには、まず自分の弱点を知ることが必要です。
丸山にも自分の弱点と対峙して欲しい。


僕も昔は丸山と似ていました。
俯瞰の目を持っている、人をけなすことは嫌い。
要領がよくて、結果も数字も出しているのだから細かいことはいうなよ、
と内心思っていました。


彼よりも社交的な部分はつよく持っていましたが、重なるところがたくさんあります。
俺も昔それで苦労したから、その俺がいっているのだから、
お前は早く気づいて弱点を知ってくれよというのが、僕の思いです。


丸山はおべっかは使わないけど、つらいときの痛みはわかる子です。
期待以上の成長をしてくれているので、今後も人格を磨いていって欲しい。


商売とは「あきない」、文字通り「飽きない」で相手の心をつかむことです。
作るもの、扱うものに魂を入れて、自分の気持ちを言葉や態度に出してしまったほうがいい。
魅力が増して、相手を惹きつけることになるからです。


丸山がそんな魅力あふれる「いい男」になってくれることを、心から期待しています。