ドライマウスを放置・・・口臭、口内のただれや出血 | 息さわやか 口臭予防・口臭対策
[ドライマウス、セールストークに支障
                  口臭も放置すると口内がただれ出血]

(ZAKZAK  2014年5月14日)(今日のストレス 明日の病気)


よく使われる表現に「緊張で唾をゴクリと飲み込む」というのがある。
しかし実際にはそれほどの緊張ではないのかもしれない。

本当に緊張の極みに立つと、口の中は乾燥する。
飲み込む唾などありゃしない・・・。


営業職のHさん(29)は、根っからのアガリ症。
最近は後輩を引き連れて得意先回りをしているのだが、その後輩から
ショッキングなことを言われて落ち込んでいる。

「先輩、口臭がひどいっスよ」
自分でも気づいていた。

しかし客先、特に重要な得意先になればなるほど緊張してしまう。


Hさんの場合、緊張は「口の渇き」という症状となってあらわれる。
舌の表面は干上がったダムのよう。
唇の裏は歯の表面にへばり付き、引っかかってしゃべりにくい。

そして何より気になるのが口臭だ。

先方が出してくれるお茶を飲めばいいのだが、相手が「どうぞ」と言わない
のに口を付けるわけにもいかない。
緊張を隠そうとしゃべればしゃべるほど聞き取りにくくなり、一帯には口臭が
漂う。


「ドライマウスを放置すると、口臭の他にも口内のただれやひび割れ、出血を
引き起こすこともあります」と語るのは、JCHO大阪病院内科の鈴木夕子
医師。


そのメカニズムをこう解説する。
「緊張やストレスがかかると、脳の視床下部から唾液の分泌を抑える
ホルモンが出ます。一時的なものなら構いませんが、常態化すると問題が
出る。3カ月以上続くと“ドライマウス”と診断されることになります」

解決策は「ストレスを避ける」に尽きるが、Hさんの場合はそうもいかない。
そこで鈴木医師がアドバイスする。
「手っ取り早いのはペットボトルのスポーツドリンクを持ち歩き、こまめに
口を潤すこと。それ以外にもあめやガム、梅干しなども効果的。逆に避けたい
のはパンやクッキーのような水気を吸い取る食品の摂取。また同じ水分でも
カフェイン入りや炭酸系の飲み物はドライマウスを助長させてしまうことが
あるので控えたほうがいいでしょう」


鈴木医師によると、大きなストレスが背景にある場合は、抗鬱剤を服用する
ことで改善することもあるとか。


訪問先の会社から出てくるたびに「俺、臭う?」と後輩に尋ねるHさん。
かなりストレスが大きそうだ。
一度心療内科を受診したほうがいいですよ。




(長田昭二)




http://www.zakzak.co.jp/health/doctor/news/20140514/dct1405140830002-n1.htm