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2010年11月26日 04時29分35秒

ペナントレース再考 後編(完結)

テーマ:巨人、プロ野球関連

前回、つまらない理由を3つ挙げた。

ひとつめ。人気・実力共にトップクラスの選手がメジャーに行ってしまってつまらない。

2つめ。140試合というやたらな長丁場がつまらない。この試合数はシーズンによって若干の変動があるものの、おおむねこのくらいだ。昔からそのくらいの長さではあるが、近年の様々なスポーツがもっと短いスパンだから、この140という数には正直萎える。1勝の価値も1敗の痛手も薄い。

3つめ。総合的な判断によって視聴率は下降を続け、今や地上波でナイター中継が行われることは極めてまれ、と言っていい。手軽に観戦できないから「場の共有」は得られず、臨場感もない。身近なものではなくなってしまい、つまらない。




このようなマイナス要因を解決する方法として、僕が考えた案は、ずばり短くすること。つまり昔そうだったように、2期制にするのだ。昔の2期制がどういった経緯で1期制になったかは知らない。知らないが、2期制にすることで多くの問題が解決または緩和されて、ペナントレースはもっと面白くなると思うがどうだろうか?


つまらない理由に挙げたひとつめの「メジャー流出」は残念ながら止められない。しかし、高校野球を考えたらいい。優勝という頂点に登りつめるまでに確か5勝か6勝だと思うが、その短い試合数の中で必ずヒーローが生まれる。140を2で割ると70になって、5~6試合とは比較できないものの、何しろこれまでの2倍の価値が勝敗に付与されるのだからその活躍の価値も上がるというもの。選手たちは濃い試合の中で必ずや成長するし、素質を持った選手の開花だって大いに期待できる。そうそう、甲子園の経験は選手たちを一回りも二回りも大きくするとも聞く。ヒーローはきっと出てくる。




つまらない理由に挙げた二つ目の長いという点については、これは言いにくいことになるが、全力プレーがどこまでやれているのかという問題が実はある。1勝の価値が低いということは、ワンプレーの濃度もそれに正比例して薄くなっている。今日がダメでも明日があるさ、というわけだ。試合後のインタビューで、監督(中日・落合を除く)は決まってこういう。「終わった事を悔やんでも仕方がない。切り替えてまた明日、全力でやります。その為の準備をきっちりやります。」と。「いやいや、ローテーションの谷間だったから、まぁ負けてもともとですから。」なんて事は口が裂けても言わない。思っていても言わない。そこはやはりプロだし、球場にわざわざ足を運んでお金を払って見に来ているファンを大事にしなきゃいけないから。従ってこれも大きな声では言えないが、例えば3連戦を戦う中で1、2戦に連勝したような場合、「このまま3つ勝て!」とファンは思っているが、実はやっている方は「・・・3つ目は負けてもいいんだがなぁ・・・」なんて考えていやしないだろうか?もちろん実際に3タテはいくらでもあるが、「負けてもいい」と考えつつやってるのに相手がつまらないエラーをしてやらずもがなの得点を与えて(もらえて)、結果的には「あれれ・・・うちが勝っちゃった・・・」って事があるんでは?なのだ。


つまりペナントはやたらに長いから、連勝街道を突っ走るのも連敗街道に沈むのも避けようという考えがチーム間にうごめいているのでは?という事。もちろん八百長をやっているなどと言うつもりはない。が、ゲーム差が開きすぎるのは総合的な判断からよろしくないから、「適度な感じで行きましょう」という考えが頭をもたげるのではないだろうか?サボりすぎず、がんばり過ぎない。チーム間には、ドラフトやトレードがあってもチームの資金力の差からしておのずと力の差が出る。金さえ積めば勝てるわけではないが選手の顔ぶれを見れば、優勝できそうなチームかそうでないかはだいたいわかる。それでも「興行を成り立たせるためには」そういうチームにも勝ってもらわにゃならんからだ。



これが、ペナントレースが半分になれば「これはうかうかしてはいられない」となる。「まだまだ勝負は先だから」と悠長に構えていたのが、少なくとも「悠長さが半分になる」と思う。投手にしても野手にしても、「一度失敗しても、チャンスは最低でももう一回もらえる」なんて考えていたのが、「いや、2度目はないかも」と考えるし、「2度失敗したらしばらくスタメンはないかな?」が「そんときゃ2軍だな」と危機感を持つに違いない。

ファンの方だってそうなのだ。勝てば今まで以上に盛り上がれるし、負けたときの悔しさも倍加するはず。選手の情報や発言・球団の動きも気になるし、その日の対戦相手だって気にする。連敗が続いてもたもたしてたら優勝が決まってしまうではないか。「もう遅い!」とがっくりする前に、「てめえら何とかしろよ!」と選手に直接ゲキを飛ばすべく、球場にも足を運ぶだろう。




そうはいってもさぁ、レギュラー張ってる選手なんか、何らかの故障を抱えながら懸命にやってると思うよ?チームの顔的な存在になればよほどのことでないと休めないし、そういう彼らには相当な負担になるんじゃない?という意見があるかもしれない。

そういうトップ選手の年俸を思い起こして頂きたい。1億は普通。中日の和田なんか4億ですよ。いや、和田のプレーがちんたらしているとは言わない。1億円プレーヤーがごろごろいるということ。かつての金額からすれば、野球選手の地位向上やモチベーションの為、野球少年の未来の為にもビッグな金額を手に入れられる意義は認める。けれども、バブル時代を経て今の不景気なご時世を思えば、1年間で4億円という金額は妥当なのかどうか、だ。金額の査定というのは、選手会のがんばりなんかの賜物でもあるし、不景気だから下げろというのは無茶だ。でもそれなら角度を変えて、もう少し仕事をシビアにしたってよさそうなもんではないだろうか。



週刊誌で時々見かける記事に例えばこういうのがある。

「3億円もらったのに腰痛で2軍暮らし」「FA移籍で4億円手にして、キャンプ中に肩を壊して1軍登板ゼロ」

選手たちは大衆に夢を与える商売。そりゃ生身の人間なんだからうまくいかない時もある。彼らにも選手としての地位を守るための選手会はあるし、こじれたら弁護士を連れてきたって文句は言わない。けれど少なくとも現在のペナントレースにおける「選手がもらう給料」と「それに見合う働き」を考えれば、「バランスが取れているとは言い難い」と感じるのはきっと僕だけではないはず。




ところで、日程的にはどうなのかを考えてみる。

前期の優勝チームを決めて、後期の優勝チームを決める。その上で年間優勝チームを決める。ちなみに前期・後期それぞれに、プレーオフをやる。短期決戦の興奮はみんな知ってるし、それをやらない手はない。で、年間優勝チーム同士でセリーグとパリーグの雌雄を決する日本シリーズということになる。

こりゃタイトなスケジュールになるなぁ。



いやいや、それほどのことはない。

前期・後期の日程中には当然セ・パの交流戦があり、今やリーグを越える対決は当たり前になっている。だから、あのオールスターはもう必要ないのだ(どうしてもやるんなら歴史をつなぐ為だけ1試合)。この期間中、リーグ戦はお休みになるから日程はそこそこ空いている。試合は組める。それに、順位が確定した後の完全なる消化試合はもうやらない。つまり、雨で順延になったりした試合は暫定的に追加日程を組むが、その試合が行われる前に順位が確定した場合には消滅する。順位が確定した後でも、現在は個人成績の為だけに試合が行われ、最多勝を取らせたい投手に中継ぎで登板させたり、防御率タイトルの為に先発して3回だけ投げるみたいなことをやっているが、ナンセンスだ。チームが順位を争っている中で個人の成績がついてくるのが筋で、チームは最下位に沈んでおいて盗塁王もへったくれもないではないか。個人的にいい成績を収めたいなら、優勝争いの中でその数字を残すべき。他チームより試合数が少なくなるケースが当然あるが、そこに不公平は、実はない。チームの勝率はきちんと数字で残っているし、順位が確定したのであれば、既にペナントというレースは終了しているのだから。



このように、オールスターをやめて、完全消化試合をやめたら日程的に特に問題はないはずだ。セリーグとパリーグの日程消化がずれて、たいていパリーグのチームが待たされるが、そういう間延びだってなくなる。どうしてもきつければ60試合ずつにしたらいい話で、2期制はペナントレースをがらりと変える妙案だと僕は思う。




クライマックスシリーズがセ・パそれぞれに2度行われ、前期優勝チームが2チーム誕生し、後期優勝チームが2チーム誕生し、リーグの年間優勝チームが2チーム誕生し、日本シリーズ覇者が誕生する。

すばらしい。

1年間に何度も盛り上がれるではないか。

このやり方だと、少なくとも前期だけとか後期だけなら横浜や楽天にも優勝の目が出てくる。それが無理でも前期または後期のクライマックスシリーズ優勝をかけた試合に出られる可能性がある。「この試合に勝ったら優勝!」という試合に出るだけでも、その夢を見るだけでもファンにとってはたまらない興奮に違いないわけで、そのような興奮を味わわずしてプロ野球ファンでいる意味がないではないか。


コミッショナーとかいう人がこの文章を読んでくれないかなぁ。


ペナントレース再考 前編



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2010年11月23日 03時45分41秒

ペナントレース再考 前編

テーマ:巨人、プロ野球関連

「最高」ではなく、も一回考えてみたら?という「再考」。

なぜかというと、ぶっちゃけペナントレースは盛り上がりに欠けていておもしろくない。

今日は、まずどういう点においておもしろくないのか?なぜ盛り上がらないのかという理由を書く。

僕が考えるのは大きく分けて3つ。


ひとつめ。日本人メジャーリーガー。

全米はもちろん世界の野球ファンを驚かせたトルネード旋風。その野茂を筆頭に、日本の野球が世界に通用することを、その扉を開いた選手は枚挙に暇がない。クローザーとして新人王を獲得した佐々木主浩。いわずもがなのイチロー(こちらも新人王)。デビューの年に即2ケタ勝利を挙げた石井和久。膝の故障と闘いながら、チームの主軸として活躍する松井秀樹。かつては長谷川。期待はずれと言われながらも松坂。

水が合わなかったり、所詮力が足りなかったり、何しろ峠を過ぎていて通用しなかったりという例はあるものの、彼らの殆どはチームの主力選手だ。チームの顔であり、大きな戦力だったはず。その彼らがいなくなるのだから、ペナントレースの魅力が薄れるのは当たり前の話。チームの勝敗を抜きにしても、松井のホームランやイチローのレーザービームをペナントで見ることはかなわない。

メジャー挑戦が悪いと言っているわけではない。もうひとつ上のステージで自分を試したい、挑戦したいという選手個々の考えは尊重されるべきで、世界の舞台で活躍する日本人が増えることは歓迎してよいと思う。

チームの主力が抜けるということは、出場機会が与えられなかった選手たちのチャンスでもあるわけで、そこにまた競争原理が働いてチームが活性化する。そこに頭角を現す選手の出現は楽しみにもなる。ただし抜けた穴を完全に埋めるまでには「相当の期間を要する」という問題は残ると言える。

まとめると、チームの顔が抜けることでお目当ての選手のプレーは見れなくなり、見る側の魅力が半減する。その穴を埋める新たなヒーローはいずれ現れるが、浸透するまでには時間がかかり、その間退屈してしまう。


ふたつめ。長いということ。

140試合という長丁場のせいで、ペナントレースのひと試合が軽いのだ。WBCにしろ、終わったばかりの日本シリーズにしろ、その前のクライマックス(シリーズ)にしろ、ひとつの勝ちとひとつの負けはその後を大きく左右する。高校野球がどうしてあれほどの感動と熱狂を誘うのか?ひとつ負けたら終わりという、毎試合が絶体絶命に追い詰まっているからだ。もちろんプロ野球は12球団しかないわけで、ひとつ負けたら、というわけにはいかない。サッカー日本代表のキャッチコピーはみなさんご存知の「絶対負けられない戦いがそこにはある」だが、「絶対負けられない」というのは誇張であって、「状況によっては負けられる戦い」も実はある。それはみんな知っているが、「絶対負けられない」というコピーがなんらのクレームもなく通用するほどに負けられないのも事実。だからこそあれだけ熱くなれる。そういう場面を何度となく体験すると、ペナントレースにおいては熱狂的なファンでない限りやすやすと熱くはなれない。実に軽いのだ。

ひいきのチームが7連勝を記録したとする。その時点で「よっしゃ!やったぞ!このまま勝ち進め!」とは思う。しかし、連勝すると、その反動で連敗があるのもまた過去から学んでいる。試合数をなお残していることから、「やたらと連勝してくれてもなぁ。まだまだ勝負は先だから。」と冷静になった頭は考える。第一、あんまり他チームを引き離して勝率を伸ばされると、「金にあかせて補強しているから勝って当たり前」とか「よその主力を札束で強奪して勝ちまくっておもしろいか」なんていう批判が出てくる。

逆に7連敗した場合でも、「まぁそういう悪い時期もあるさ。何せ先は長いから」などと悠長に構えて、もちろん負けが込むとファンとしてはおもしろくないが、実際にそれで終わったわけではないから「過去は水に流して前を向こう」とばかりに「次のカードはどことやるのかな?」なんて話に切り替える。それができる。

これは長い長いペナントだから。これがCSや日本シリーズなら、「あの場面でなぜ投手を交代させなかったのか?」とか「あそこで出す代打は○○でなくて△△だろ」とか勝てなかった原因なんかを必死に分析したりする。コアなファンならそういう議論をペナントでもやっているだろうし、勝利目前で逆転サヨナラを喫したりすればスポーツ紙もなんやかや騒ぎ立てる。が、それも一日で終わる。無様な負けの翌日にはどういう形であれ勝利さえすればもう帳消し。連敗した場合は「またか!」の文字が躍って、で、3連勝したらとたんに『復活ののろし』だ。

「まぁそういうもんだろうなぁ、ペナントレースというものは。」

なにせ長いからそんなもんかなとも思うが、そういう戦いを見ていても正直ちっともおもしろくない。血は沸かないし肉も踊らない。


みっつめ。テレビ(地上波)で中継されない。

僕の住まいは長崎県の地方で、子供の頃の巨人戦というのはヤクルト戦か中日戦だった、ような記憶がある。もちろんビジター。つまり、フジ系列とTBS系列の局しか民放局がなかったのだ。後楽園の巨人戦を見た記憶はあまりない。巨人が出ない試合はなく、ナイターでは必ず巨人が出ていたから選手の顔も巨人サイドしか記憶しない。よって巨人ファンになるのは自然の摂理。より身近に感じるからだ。

現在は民放も東京ローカル(テレビ東京)以外は受信できるから、日本テレビのコンテンツもちゃんと見れる。が、視聴率が取れないからやってくれない。

選手のプレーが見れないとなると、新聞やテレビのニュースで状況を知ることになるが、それは自然に「結果を見るだけ」ということになる。野球というスポーツは、試合終了までのプロセスを踏まえた上でないと盛り上がりに欠けるというもの。「試合を決めたのはあの選手のあの1打」だとしても、その選手の前の打席はどうだったか?最初の打席はどうだったのか?また、その選手は守備でどういう働きをその試合でしたのか?の情報があるのとないのでは全く違う。だから夜のスポーツニュースや翌日のテレビ・新聞で結果を見たとしても、勝ち越し点のシーンだけの情報では本当に面白みに欠けるのだ。

サッカー日本代表の試合を観戦するときに、テレビの前で応援する場合でもジャパンブルーのユニホームに着替えてという事がある。やはりそれは、一緒に戦っているんだという気持ちなのだ。熱烈なタイガースファンの場合だと、やはりトラのハッピを着てメガホンを持ってテレビに向かって六甲おろしを歌うはずで、そのような「場の共有」というものがないと熱も入らない。近頃の野球を熱心に見れないのはそういう事情もあるのだ。


では、どういう風になったらペナントがおもしろくなるのか?

こういう風に変えたら盛り上がるんでは?という私案を次回は書きます。


ペナントレース再考 後編(完結)


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