2011年J1を振り返る~あけてびっくり空手形~ part1 | picture of player

2011年J1を振り返る~あけてびっくり空手形~ part1

Jも終了しまして、柏が昇格即優勝という荒業を成し遂げました。
おめでたう、ぱちぱち。
ただ、J1強豪はこんなことやらせちゃだめだよなー、と。もっとがんばれ!超がんばれ!
俺は「Jリーグかるた 」なる一銭の得にもならんことを頑張ったよ!

さて、終わったということで、振り返ってみましょうかねえ。
あんまり数見てるわけではないので、あくまで印象論中心。総論とかはやりません。
こう書くと前に総論とかやってたみたいな感じだけど、そんなだるいことやったことないぜ!
じゃ、北から順番にいってみましょー。



■仙台
■4位
■勝点56 得点39 失点25
今年は地震でとんでもないことになりましたが、終わって見れば4位と大健闘。運動量を全面に押し出すスタイルで異質なサッカーを展開。ハードワークの結果が、驚異の25失点。夏場の暑さで運動量が減るとまったく勝てなくなったが、涼しさとともに復活。途中で関口の乱というどうでもいいイベントもありましたが、よいサッカーをしたのではないだろうか。取った新戦力の中では特に角田がよかった。DFラインの前で体を張り続け、最小失点に貢献。「なんとなくすごそう」、「スケールが大きい」とあやふやな言葉で潜在能力を評価されてきた男がやっと場所を得てきたか。来季ACLはなし。まあヘタに出ちゃうと降格してしまうので、いいんじゃないでしょうか。来季以降の課題としては、得点力の改善なのだが、後ろに重心があるチームなので、中々難しいだろう。リャンのセットプレー以外の武器があれば、という感じなのだが、ハードワークできて一人で持ってける選手も中々いない。変に攻撃的になると、お隣みたいになる可能性大。あと、ずっと気になってたのだが、右サイドバック菅井のよくわからない得点力はなんなのだろう。今年もPKなしで7点。チーム得点の1/5を稼ぎ出すサイドバックって、男前。


■山形
■18位
■勝点21 得点23 失点64
極貧の中、小林監督の下で2年間なんとか残留を勝ち取ってきたが、ついに陥落。「貧しさに負けた、いいえ世間に負けた」と昭和枯れススキのエレジーがにじみ出ています。2年間は専守防衛。塹壕作ってひたすら篭城作戦を取っていたのですが、今年は根が尽きたのか、変な欲が出たのか、「あれ?出ても大丈夫じゃね?」と拠点防御主義を放棄。まあ頭を塹壕から出した瞬間にヘッドショットされてしまったわけですが。組織的な攻撃を構築するのがとても苦手な小林監督の下、出てったはいいが点も取れず、引きこもりをやめたことで失点も増大。壮絶な爆死となりました。まあ、元々お金がないチームを3年J1にいさせたのはかなりがんばったと言える。それだけに最後のほうではチームモラルが崩壊してしまい、バス囲み&フロント吊し上げの降格スペシャルコンボが炸裂したのは残念だ。辞める小林監督も「マジ金欲しいっす」的なことを言っていたので、中々すぐ上がってくるのは難しいかもしれないが、頑張って欲しい。伊東俊とか面白い若手はいるし、玉こんにゃくまじうまいし、米もまじうまいから超がんばれ。たぶん、デルピエロがきたら昇格できるぞ。


■新潟
■14位
■勝点39 得点38 失点46
こちらも苦しいシーズンとなった新潟。矢野の代わりにブルーノ・ロペスを獲得し、ロペスは13点と中々の活躍。広範囲に動き回ってボールを引き出す動きはミシェウの神出鬼没っぷりとあっていて、中々捕まえづらかった。まあ、2人ともあんまりシュートはいらないんだけど。それよりもエース格のチョ・ヨンチョルが怪我がちで試合にあまり出れなかったのが痛かった。守備は悪くもよくもなく。鈴木と酒井極楽というオリンピック代表で主力を張る選手がレギュラーに定着したのは収穫。ただ、このチームは基本的に育てて売るという牧場体質なので、酒井とかはさくっと売られてしまっても驚かない。たとえば、監督の変わってサイドバック不足の青と黒のチームとか。まあ、若手は勝手に生えてくる感じのチーム体質なので、なんとかなるのだろう。あと、謎の外人アンデルソンが来季も残るかどうかは不明だが、Jリーグにおけるアンデルソンという名前の不発率についてはいい研究材料となるであろうことをここに記録しておくが、おそらくすぐ忘れる。


■鹿島
■6位
■勝点50 得点53 失点40
常勝時代も陰りを見せ始めた昨季に続いて、今シーズンは斜陽に歯止めが利かないシーズンとなりました。黄金世代が衰えを通り越して化石状態になってきており、中田(非旅人)、小笠原、本山などの稼働率は年々落ちてきている。それに代わるのが増田、柴崎、遠藤などだが、彼らの領域まではまだたどり着けず。また、固定メンバーを好むオリヴェイラ監督の下、中々継続して使わない選手も多かった。枚数足りないFWでは、辛抱強く使い続けなければいけなかった大迫が順調に伸びてきていることを考えると、若手育成に長けた監督ではないのかな、と。あと外人が当たらなかったのも大きかった。アレックスは比較的よく働いたが、、フェリペはピッチを右往左往で違いを出せず、タルタはかわいらしさは存分に出していたが、そもそもあんまり使われなかった。オリヴェイラ監督はおそらく退任するのだろうが、新しい監督の下ではまず若手への切り替えが待っているので、中々急に勝ち始めることも難しいかと思われる。新しい監督はまたブラジルから呼んでくるのだろうか。あと、イゴールがこれからどのような禿げ方を見せていくのかというのは注視していきたい。つうか、監督アルシンドでいいじゃん。


■浦和
■15位
■勝点36 得点36 失点43
2年間積み上げた流動パスアタックを力の限りぶん投げて、今年はペトロビッチ廉価版で壮大な爆死を遂げた。南無南無。積み上げを全く生かさないポジション固定オランダ式は全く今の選手構成にあわず、オードリー若林やリシャルデス大先生をなぜかタッチライン際に張らせる無謀っぷり。そして中で合わせるのは1トップまじ苦手っすのエジミウソン。そんなんで勝てるわけもなく、目立つのは原口くんの強引なドリブル(懐かしい!DFは吹っ飛ばないよ!)と鈴木啓太のやつれっぷりというお寒い状態。こりゃやばいとペトロビッチ簡易版の首を飛ばして、堀監督の下でもう1回パスサッカー。甲府の大爆死もあってなんとか残留を決めた。ああ、俺たちの見た夢はなんだったんだ…と浦和ファンの嘆きが聞こえてきそうなもの。まあ、ここ数シーズンそうなんだが。来年誰が監督になるのか知りませんが、フロントが変わらない限り同じことを繰り返すことになりそうですな。原口とかオードリー若林とか有望な若手の将来はいかに。ともかく、あとは流れで、といういい加減な指針でいくとそろそろ浦和方面で暴動が起きますぜよ。あと、最終節で一番興奮したのが啓太のドリブル突破だったのはないしょだぜベイベー。


■柏
■1位
■勝点72 得点65 失点42
昇格即優勝という離れ業をやってのけたシーズン。まあそれやられる残りのJ1のチームはどうなのって話もあるのだけれど、まあ強かった。反則外人レアンドロ・ハゲミンゲスと驚異の左足を持つジョルジュ・ハゲネルという頭髪的にも実力的にも強力な外人を軸に、前線は工藤、北嶋、田中@90年代のイケメン顔が躍動。そこに後方から酒井地獄や茨田が絡んでくるという分厚い攻撃。小難しいことはしていないのだが、トライアングルを作るのがうまく、非常にボールを運ぶ技術に優れたチームだった。あと、ロングボールも意外と収まる。大谷、近藤を中心とした守備ブロックも及第点以上。サイドバックの裏を狙われたときに時たま大量失点をしていたが、それでもシーズンを通して非常に安定していた。また、競争原理が非常に効果的に働いていて、ベンチには水野、澤、林という実力者が揃い、結果が出ないとすぐ変えられる。清水から来た兵働は怪我もあったけど、ほとんど出られないというリアル。CWCでも1個、2個は勝てるんじゃないだろうか。サントスに日本のチームで挑むネルシーニョとか、ちょっとぐっとくるな。ACLのために選手層を厚くして、是非連続出場を目指していただきたい。あと、北嶋の涙には鉄面皮で鳴らす俺もさすがにうるっときたぜ。スラムダンク読むと毎回泣くけど。


不定期で次に続く!