やる気が無い訳じゃない。
いつも完璧な仕事をしていた。
少なくとも自分自身の納得はいくレベルであった。
リズムに乗れないだけだ。
区切りがはっきりしない移行期間の持つ、不安定さに飲み込まれている。
あとほんの少しがやけに遠い。
今までも遠かったけれど、今度ばかりはとてつもなく遠いように感じる。
ただ、実際そうなのであろう。
そして、それがお客さんにも伝わっている。
自分が発するものを変えなくちゃいけない。
気持ちで変わる程にほんの僅かなものなのに、それこそが肝なのだ。
私は無数の網に掛かって混乱している。
網の数が幾つなのかさえ解らないくらいに。
いっそ全てを断ち切ってしまうか、身を小さくしてすり抜けるか。
いずれにしても、今までのやり方とは大きく異なっている。
自分らしさはそこには無い。