企業倫理をどう問うか―グローバル化時代のCSR/梅田 徹

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企画書づくりのために久しぶりにCSR関係の本を読みました。
2~3年前、企業やNPOの皆さんと集中的にCSRについて
検討したことがあって、企業の人々や招いた有識者の方にも
当方の考え方を理解していただけなかった頃に比べると隔世の感がしました。
当時は「のためのCSR」でしたから。
無茶苦茶偉そうですみません。

この本では、数あるCSRの定義の中で
カナダ・フィランソロピー・センターの定義を中心に採用していました。

「企業が、社会に及ぼす自己の事業のマイナスの影響を
最大限にとどめる一方で、プラスの影響を最大化することを
確保する経営上の実践である。」


そして、企業の姿勢として次の三つを挙げています。
アカウンタビリティ(説明責任)
トランスペアレンシー(透明性)
インテグリティ(誠実さ)


以下は過去記事「CSRの再検討」からの引用です。

まず企業自身が自らの事業を通じて
どのような社会を作りたいのかを明らかにし、
利害関係者と対話を重ねながら、
互いが目指すべき持続可能な社会のイメージを共有することが必要だ。
そのうえで、利害関係者と合意した「持続可能な社会」実現のために
自らの事業活動の発展を通じて貢献すること、
及び「持続可能な社会」実現に対して現状の事業モデルが障害となる
可能性がある場合、そのリスクを回避、あるいは縮減するために
努力することである。
また自ら行った行為、あるいは行う能力がありながら行わなかった行為
に対して、すべての利害関係者の問いかけや呼びかけに自らの考えに
基づき一貫性のある応答をすることが本当のCSRであろう。


似ていると思いません?

また当時はCSR=コンプライアンスと言う風潮もあって
それに対しても、法令順守がCSRの目的なら
法的要求を越える取り組みなどできず、
結果的に法令順守すらできなくなると警鐘を鳴らしていたのですが、
そのような趣旨の本も出版されましたね。

「法令遵守」が日本を滅ぼす/郷原 信郎

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コンプライアンス革命―コンプライアンス=法令遵守が招いた企業の危機/郷原 信郎

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