「なれあい型」学級でいじめ多発

 のびのびしているが授業中に私語も見られる「なれあい型」クラスの方が、
一定のルールが自然に形成され人間関係も親密な「満足型」クラスに比べ、
小学校では3・6倍もいじめが起きていることが、
都留文科大の河村茂雄教授らの調査でわかった。

 また、小中学校とも、「同じクラスのいろいろな人」からいじめを受けた
という回答が最も多かった。
河村教授らは、「クラスの状態を考えたいじめ問題対策が必要だ」
と指摘している。

 この調査は、河村教授らが2005年度の4か月間、
全国の小中学生計約6000人を対象に行ったもの。

 それによると、「長い期間いじめられて、とてもつらい状態」という子供が、
小学校では3・6%、中学校でも2%いた。


(読売新聞) - 12月5日14時43分更新

この記事を読んで危惧したこと。
道徳教育、愛国心、そして体罰容認を目指す教育基本法改正派の
人々に利用されるかも・・・

いつのまにか「自然に」が抜け、
「一定のルールが形成され人間関係も親密な「満足型」クラスが
いじめが少ない。」となり、管理型教育を肯定する材料として使われそう
と思っていたら、


「クラスの複数からいじめ」=小学生の半数、中学生でも3割
-都留文科大教授調査


 いじめを受けている小学生の約半数は、
クラスの複数の相手からいじめられ、
いじめ被害を訴えた児童の半数を教師も見落としている-。
都留文科大(山梨県都留市)の河村茂雄教授(心理学)らが行った
アンケート調査で5日、こんな結果が明らかになった。

 教師が厳しく指導する学級に比べ、友達同士のようななれ合い関係が
強い学級でいじめが多く起きることも判明。
河村教授は「加害-被害の関係だけでなく集団の性質に注目し、
個別面接や質問用紙でいじめを早期に把握する必要がある」と指摘している。 


[時事通信社]

先の「満足型」については触れられていない。
さらにひどいのは、こちらの毎日新聞の記事


いじめ:なれあい学級で多く 教師と教え子、友だち感覚--都留文科大調査

以下、一部抜粋

河村教授によると、教師の教え子への接し方には
(1)有無を言わせず従わせる指導タイプ
(2)子供の言い分を尊重する援助タイプ--がある。
子供の満足度の高い学級の教師は状況に応じて両方を使い分けるが、
(1)に偏ると管理型、(2)に偏るとなれ合い型になるという。


表現が「管理型」と「馴れ合い型」になっている。
しかも、この二つの型の中道であり、
一番理想的とされる「満足型」については記事で
触れてはいるものの断定的な「満足型」と言う表現をしていない。
そのため、「管理型」と「馴れ合い型」の二項対立的な構造になり、
目指すべき中庸の「満足型」が選択肢にない!


この結果に戦前教育に戻したい人々は喜ぶだろうなぁ・・・
読売が一番保守的で毎日の方がリベラルだと思っていたけど
違うのね。