リアルワールドの話ではないので

ご安心ください(笑)


大学卒業後、

前職入社(上京)前、私は1年間、

地元でIT企業の立ち上げを

(手伝うはずが)行っていました。


初めは愛媛で立ち上げたのですが、

その後、同じオーナーが出資する

香川の企業が

あまりよろしくない状況と言うことで

(法人は別のままでしたが)

実態は統合することとなりました。


統合後も私は変わらず

ストイックに頑張っていたのですが、

統合側の経営陣が次々いなくなりました。。。



そしてある日のオーナーとの面談。


「菊池、この会社(元経営陣)は2億を使った。

2億円の借用書にサインして、

お前が責任を取れ。」



当時、負けん気は強かったものの

田舎育ちで大学を卒業したばかりの

若造だった私にとって

今でも忘れられない衝撃的な言葉でした。


無論、今を思えばオーナーの発言は

本気ではありませんでしたが。

(しかしあの2億はどこに消えたのか(苦笑))


正直、あの時の言葉が

私を(良い意味で)大きく変えることとなり、

最終的に前職サイバーエージェントへの

入社に繋がりました。



事業を仕掛ける上での視点、

小さなものではなく

大きなものを追っかけないと

間に合わない感覚。


その上で前職での面接時に感じたことは

歳が近いにもかかわらず
目標としている視点の違いに
圧巻され、大きな危機感を

持ったことを覚えています。


また、自分が知らなかったり

関係なくとも、

責任者となった時に生ずる責任。



これは独立して

更に思ったことですが、

人間、全く自分に非がなくとも

言い訳することなく

成果に真摯であることで

吸収できること、

成長できることが全く異なり、

この心構えの違いは

10年後には埋めようのない

大きな差となります。



雇われ時代は、

このような責任を感じにくい。


組織や環境、他部署、他メンバーの

愚痴を言っていたり、

その人たちの責任として

自己弁護に走りがち。

創業、経営をしていく中では

全く自分に関係のないところで

何が起ころうとも

全ての責任は自分にある。


不況が、競合が、家族が、取引先が、

そんなことを理由(言い訳)にして

社員を路頭に迷わし、

株主のお金を消滅させることは

絶対にあってはならないこと。



しかしこれらは経営者でなくとも

自らを律することで同じ感覚を持ち、

同等の成長を遂げることは可能。



当時、そのオーナーは、

私にこの経営マインドを

注入しようとしてくれたのかもしれません。


経営者は自らの非でなくとも

全て経営者の責任。

またどのような状況であれ

結果が出なければ経営者の責任。

場合によっては

人生の多くを失うこともあるかもしれません。


ただ、だからこそ、それだけのもの、

それだけの成長を得られると思います。

そして、これこそが生きている実感、

毎日を楽しく過ごすことだと思います。



ちなみにこのオーナー、

地元では長者番付にも入っており

現在70歳現役、正月以外休みなし、

朝6時に起きて出社、

22時過ぎまで働いています。。。



当時の働きを買って頂き、

リアルワールド創業期、

実は個人で創業資金2000万をお借りしました。

現在は完済していますが。

(この話はまた機会があれば)


今でも愛媛に行く際は

いつも挨拶に行っています。

派手なことも嫌いで、

破れたスリッパを

ホッチキスで止めて使っていたことが

非常に印象的です。

(前回お伺いした時には

スリッパは変わっていました(笑))



仕事を通して叱られたり、

先が真っ暗になることがあろうと、

それらは本気であるから出てくる言葉であり

受けては本気であればあるほど、

例え自分に非がなくとも

それらを糧に成長できます。


感情論や不理屈さは不要ですが、

怒ったり喜んだり悲しんだり楽しんだり、

これらを共有することで

本気度を伝えることを

リーダーは忘れてはなりません。


無論、自得のための

感情表現、本気度は

害以外の何物でもありません。



温度の通う組織体、

人が人として働き、

成長していく環境。

熱い温度でありたいです。