ガールズ・ブルー 著:あさのあつこ | 105円読書

ガールズ・ブルー 著:あさのあつこ

ガールズ・ブルー

あさのあつこ:著
文芸春秋 ISBN:4-16-772201-1
2006年11月発行 定価500円(税込)









「バッテリー」シリーズのあさのあつこが、今どきの女子高生の日常を爽やかに綴ったお話。知り合いの男の子が甲子園を目指していたり、花火大会や海に行く計画を立てたり、夏が舞台なので、今の時季に読むといっそうタイムリーな気分を味わえるはず。2002年にポプラ社から出た単行本を文庫化したもので、自分はブックマーケットの文庫セールで、50円で買ってしまった!?

かなり程度の低い高校に通う、理穂、美咲、如月…男女三人の高校生と、その仲間たち。理穂は数か月付き合った彼氏と別れ失恋したばかりだし、美咲は幼い頃から病弱で入退院を繰り返すが、他人から同情されるのは大嫌い。、如月は、甲子園を目指す天才球児の兄とよく比較されるけど終始マイペース。そんな彼女、彼らにも爽やかな夏が訪れる…。

援助交際じゃなくなった、健全な「ラブ&ポップ」って感じかな?他愛ないことでも輝いて見えた…高校時代の、夏の思い出が、蘇ってくる、そんな爽やかなお話ね。失恋だったり、重い病気を背負っていたりっていう、いっけん重くなりそうなテーマに見えるんだけど、小説らしい劇的な展開はあまりなく…高校生らしい前向きさで、日常を消化していく。

当時は、勉強なんて大嫌い!と思っていたが、年齢を重ねると、もう一度、この頃に戻りたいなって感傷に浸ってしまう。主人公たちの友達で、途中で学校を中退しちゃった女の子の気持ちが、意外と近いかななんて思ってみたり。






個人的採点:60点