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2010-07-17

巡査の休日 著:佐々木譲

テーマ:推理小説

105円読書-巡査の休日 巡査の休日

佐々木譲:著
角川春樹事務所 
ISBN:978-4-75841145-5
2009年10月発行 定価1680円(税込)








またしばらく読書から遠ざかってました、約1カ月ぶりのブログ更新…今回は佐々木譲の道警シリーズ第四弾です。前作で、小島百合が逮捕したストーカー犯が実は、脱走していたというところから物語はスタートする。

小島百合の活躍で現行犯逮捕したストーカーで強盗殺人犯の鎌田光也が実は、警察の目を盗んで逃げだしていた!それから一年…事件に新たな進展が!鎌田と見られる男が、神奈川県内で別の強盗事件の容疑者として浮上、同僚と共に、神奈川へと向かう。一方、かつて鎌田のストーカー被害にあっていた村瀬香織に再び脅迫メールが!鎌田の接近を警戒し、警護につく小島は、村瀬香織と一緒によさこいソーランへ出場する羽目に。また、大通署の佐伯と新宮は連続ひったくり事件の捜査にあたっていたのだが佐伯は別件で、何か心配ごとがあるようだ…。

今回、佐伯はあまり活躍せず…ただ佐伯に関しては過去シリーズでのやり残しをある程度、まとめあげたのかなといった印象あり。代わりに新宮なんかは、佐伯不在でもなかなかの活躍、シリーズを通して一区切りがつき、次回以降、もっと違う新たなステージへと向かうのかな?といったところだろう。

巡査の休日ってタイトルだけあり…今までの作品に比べると、作中で発生する事件は小ぶりな感じだ。複数発生する事件の一つの、真犯人なんかは、コイツじゃないか?と見破れれるものの…そっちの事件と結び付くかみたいな驚きは最後で感じられましたね。何気ない回想エピソードかと思っていたら、ちゃんと物語に関連してたのか!しっかりとミステリーっぽくなってきましたね。

小島と佐伯の関係が多少は進展している様子で…そのあたりは今後もシリーズのお楽しみとなっていくことだろう。作中で佐伯が語っていたように、そろそろ新たな大きな事件を、1作目の「笑う警官」の時のように、チームプレイで解決していくような話をまた読みたいところだ…。





個人的採点:65点







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2010-06-15

交錯 警視庁追跡捜査係 著:堂場瞬一

テーマ:推理小説


105円読書-交錯 警視庁追跡捜査係 交錯 警視庁追跡捜査係

堂場瞬一:著
角川春樹事務所 
ISBN:978-4-7584-3453-9
2010年1月発行 定価720円(税込)








また、だいぶ時間が空いてしまったけど…久しぶりに読み終わった作品がコレ、今回も流行りものの堂場瞬一です。今年のはじめに出た文庫。雑誌連載後にこの文庫で初書籍化された新シリーズ…失踪人の次は、未解決事件って、アメリカのTVドラマのような路線を狙ってますね~(笑)

他部署が放り出した未解決事件を追う警視庁追跡捜査係…刑事の沖田大輝は、新宿で起きた無差別殺傷事件の犯人を、現場で刺して逃走した男の行方を追っていた。この通称“名無し”は…殺傷犯の蛮行を食い止めたという理由で世間の一部では英雄視もされていたのだが、犯罪者には違いないのだ。一方、沖田の同僚の西川大和は…都内で起きた貴金属強盗の捜査を地道にこなしており、盗品の行方を追っていた。やがて二人の捜査がお互いに交差して…。

あぶ刑事のタカ&ユージみたいな主人公の二人(いや、あそこまで破天荒な刑事じゃないけど、なんとなく性格がね)…仲がいいんだか、悪いんだか、お互い顔を合わせれば相手の短所を見つけて罵りあう。でも、いつのまにやらコンビプレーを見せ、気がつけばお先真っ暗だった難儀な未解決事件に光明が差していると…。

堂場作品らしく棚ボタ的な展開も無きにしも非ず…前半の煽りのわりに、真相がショボかったり、名無しの正体もかなり早い段階で見当がついちゃったりと…マイナス要素も少なくないんだけれども(犯人当てを楽しみたきゃ、読者への挑戦があるような本格推理を読めという事なんでしょう)、鳴沢了以上の好キャラクターに恵まれなかったシリーズもののなかでは、意外とキャラだちしてて良かったかなぁと、今後の展開に期待できる。

今までの作品は、正確の悪い独身中年とかが多かったけど…そこそこ幸せな家庭を築いている家庭持ちのキャラクターが出てきたのがいいんじゃないかな?失踪課にも、脇役で子沢山の醍醐とか出てきたけど…こっちは主役の一人なんで、けっこう家族の描写とかもちゃんと描かれていて、ドラマに深みを与えている。

片方の刑事は…堂場作品お得意の相変わらずな堅物中年デカなんだけれども、これがどうして、事件関係者のバツイチ奥さんにホの時になっちゃって…必死に、その息子をだしに使って口説こうとしている姿がなかなか滑稽だった。うまく口説く事に成功するのかどうか、ある意味事件の行方よりも興味があったのだが…最後はうやむやに。次回作以降で、この続きが描かれるといいんだけどなぁ~。





個人的採点:70点






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2010-06-02

江頭2:50のエィガ批評宣言 著:江頭2:50

テーマ:サブカル・その他

105円読書-江頭2:50のエィガ批評宣言 江頭2:50のエィガ批評宣言 

江頭2:50:著
扶桑社 ISBN:978-4-594-05478-6
2007年12月発行 定価1260円(税込)









タレント本…あのエガちゃんの映画評論本です。自身のネットラジオのコーナーを書籍化したものだそうで、それ以外にも、エガちゃんの映画にまつわる思い出話など色々と書き足してあるそうです。堅苦し映画評論本はあまり好きじゃないけど、こういう軽いノリで、それでいてはっきりとしたジャッジを下す映画評論本は意外と好きなんだよね~。

内容((出版社説明より抜粋):芸人初の本格的映画批評家誕生!? テロ芸人、江頭2 : 50初の単行本。江頭2:50は、大の映画マニアだった!自らの35年の映画愛好歴を綴った、初の単行本にして本格映画評論集。血肉を作った角川映画、北朝鮮映画、名画ベスト25など内容満載。

帯には、故水野晴郎センセイの温かいお言葉が推薦文として掲載されています…第一章の「エィガ一刀両断」は番組コーナーの傑作選、採録だそうですが、紹介されている9本のうち、8本は自分も見た作品だった。けっこう感性的にエガちゃんと似通っているのか、好き嫌いがけっこう共通していた。

「プラダを着た悪魔」みたいな、女の子向けムービーみたいなベタ映画も、意外と高評価だったり、その逆に「ナイトミュージアム」なんていう一般受けの良い作品を正直につまらんとこき下ろしたり、けっこうその通りと、うなずきながら読んでしまいました。

映画評の合間に、エガちゃんらしい脱線トークも満載で…浅ヤンネタや伝説のでんでん太鼓ネタなど懐かしい話を挿入してくるのがかなりグー。あと、大川総裁と出かけた、わりと有名な北朝鮮旅行とかも詳細に語られていて、笑ってしまう。リアルな北朝鮮情報が読める映画評なんて他にないだろう!

年齢的には、エガちゃんと10歳くらい違うんだけど…シネコンなんてない時代の映画館の思い出とか、かろうじて自分もひっかかる部分がありもろ共感。映画が趣味ですとかいいながら、TV局映画しか見てないような最近の若造たちには、二本立ての素晴らしさとか理解できないだろ!

ネットで検索すれば女の裸がいくらでも見れる今と違うからね、TVでこっそり見た「エマニュエル夫人」の話とかわかるわかる…自分が中学生の時とは、日曜洋画劇場で放送したブロンソンの「ロサンゼルス」を、VHSに録画して、友達と回し見してましたよ…なんでって、女の子がレイプされる映画だから(爆)今のガキども、AVとか簡単に見すぎだよ…まったく。





個人的採点:75点






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2010-06-01

青の懺悔 著:堂場瞬一

テーマ:ハードボイルド

105円読書-青の懺悔 青の懺悔

堂場瞬一:著
PHP研究所 ISBN:978-4-569-67407-0
2010年3月発行 定価740円(税込)










5月は体調が芳しくなく、あまり本を読めなかったので…6月こそは、ペースをあげていきたいと思っているんですけど、どうなることやら。えっと、また堂場です…高城に続き、鳴沢了までTVでドラマ化され、今、ノリノリみたいですね原作者は。こちらは、2008年のハードカバーを文庫化したモノで…文庫は3月に出たばっかなんですけど、人気があって大量に出回っているのか、ブックオフでもう100円で見っけました!

神奈川県警を辞め、私立探偵を始めた真崎薫の前に…かつて高校時代に野球部の仲間だった長坂が訪ねてきた。彼は、スポーツ選手の代理人をやっており、今度はメジャーリーグから戻ってきて、古巣のチームに入団することになったプロ野球選手の結城の代理人を担当することになった打ち明けるのだが、実は結城も真崎たちのチームメイトの一人だったのだ!その翌日、今度は結城を伴った長坂が再び真崎の事務所を訪れ、突然とんでもない相談を持ちかける…その内容とは、何者かに結城の一人息子が誘拐されたというのだ!

昨年読んだ「蒼の悔恨」、真崎薫の続編…前作は一応、警察ミステリーに分類されていたけど、薫が刑事をやめて、私立探偵になっちゃったので…どうやらハードボイル小説になるらしいです(表紙裏のあらすじのところにハードボイルド小説と書いてあった)。前作も、いつになくハードボイルドだなぁ~って読んでたら、最後で本当に刑事をやめちゃうんだもん、ビックリしたよね。

で、前作のラストもなんだか妙に中途半端な印象を受けたんだけど、アレはアレでやっぱり完結しているようで、また別の事件です。誘拐事件に、学生時代の親友と…堂場作品にありがちなパターンの話なので、核心に迫る前から、読んでいるこちらは「コイツが犯人だろう」と検討がついてしまい、そっから先も、まったく堂場らしくひねりのない直球でストーリーは進行していくのである。

ただ、先月読み終わった「棘の街」よりは、全体的にテンポはよく…恋人や元同僚たちのやり取りなどレギュラーキャラたちとの会話に、シリーズものならではの面白さを感じる。また、後半に…助っ人として真崎の捜査に協力する元自衛官の喫茶店マスターなど、気になる新キャラも登場し、今後の真崎の探偵稼業での関わりに期待感が膨らむ。鳴沢了ほどの魅力は感じないが…軽く読むにはちょうど良いシリーズになっていきそうな感じだ。





個人的採点:65点






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2010-05-24

hon・nin列伝 セキララなオンナたち 著:吉田豪

テーマ:サブカル・その他


105円読書-hon-nin列伝 セキララなオンナたち hon・nin列伝 セキララなオンナたち

吉田豪:著
太田出版 ISBN:978-4-7783-1107-0
2008年2月発行 定価1554円(税込)









軽めな本を読んでおこうと、小説ではなく吉田豪のインタビュー集を手にしてみたんだけれども、けっこうディープな内容だった。まぁ、荻野目慶子を筆頭にショコタン、土屋アンナ、広田レオナあたりは女性芸能人でも爆弾系だなぁとは思っていたが…意外と麻生久美子もキテるなぁとビックリしてしまったよ。「カンゾー先生」や「BAD GUY BEACH」の頃から麻生久美子のファンをやってるけど、印象がだいぶ変わったなぁ。

内容(帯より抜粋):スーパー・インタビュアー吉田豪が聞き出す、トップ女性たちの赤裸々人生!! 「痛い目に遭っても、結局また信じちゃう(笑)」(荻野目慶子)「ブログって日々の老いを刻んでることだったりも......」(中川翔子)「シンプルだね。美味しいか美味しくないかだけ」(土屋アンナ)「ザリガニは......美味しかったですよ!」(麻生久美子)「私っていつも病気の最先端をいってるんですよね」(広田レオナ) まえがき&あとがき代わりの吉田豪"本人"インタビュー(インタビュアー・松尾スズキ)も収録!! 

荻野目慶子なんかは…この本でも触れられている過去のいくつかのスキャンダルであり、深作作品で見せたキレキャラ演技のイメージが非常に強く、そういった部分の裏側を覗けるのが興味深い。想像以上に壮絶で波乱万丈な人生だなぁと…。吉田豪が古本屋で荻野目慶子が書いた本を見つけると、購入して友人に配り、布教活動していると言っていたが…自分もいまさらながらに100円コーナーで本を探したくなったよ、よく売ってるよね、荻野目慶子の本って。

ショコタンは…インタビューの中でも案の定サブカル系のネタが多く、話の中には壮絶な部分もあるんだけど、自分もオタクなのでわり親近感がわきやすいというか、今まで以上に身近に感じながら読んでしまった。土屋アンナもイメージどおり…爆弾発言の多さはこの人がけっこう多いかなと。ちょうどこの前、TVで中島哲也が、松たか子と土屋アンナの違いを語っていて大笑いしてしまったが…我が道を行く、気持ちのいいバカ加減(バカ正直ともとれるけど)は、本当にうらやましいなぁって思ったね。あそこまで正直で、よく仕事なくなんねぇ~な…それがやっぱ才能なんだろうねぇ。

で、麻生久美子だけど…最近の主演映画なんかは、だいぶ昔と演技の雰囲気が変わったなぁと。いい意味で、コワレてきたなぁ~と思っていたんですけど、実はそっちが地だったのかと、この本を読んで思ったわけで、それこそこの人の人生そのものが、三木聡が描くゆるゆるシュールなコメディみたいなんだなぁと…麻生久美子の生い立ちだけで映画が一本撮れそうな感じだよね。あきらかにいっちゃってるオバチャン広田レオナもハンパじゃない…実名でバンバン悪口、暴露話が出てきたけど、自分が失声症を患っている時に、中野裕之が声の出ない少女の話を書いた(元旦那の吹越も出ていた映画「Stereo Future」の事だな)事にムカついたっていってたけど…こういう話を聞いちゃうと、あの映画の見方も変わってくるなぁ~。

今回登場した人たちに多く共通するのは、なんらかの形でイジメを受けており、そういうのを乗り越えてきてる、たくましさにえらく感動する。過去に自分が感じていたネガティブな死生観を語り、それを笑って話せる現在があるところに…やっぱ成功している芸能人ってすげぇって思ってしまった。あとは、やっぱりお金って大事だなぁと…綺麗事だけじゃなくて、そういうリアルな声が聞けるのも良かったですね。





個人的採点:75点






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2010-05-23

棘の街 著:堂場瞬一

テーマ:その他のミステリー

105円読書-棘の街 棘の街

堂場瞬一:著
幻冬舎 ISBN978-4-344-41374-0
2009年10月発行 定価840円(税込)









体調を崩して、しばらく読書から遠ざかってました…結局、GWもあったというのに今月はまだ2冊目です。まだ本調子じゃなくて、この本も、読み始めてから1週間くらい、なんかダラダラ読んでて…ようやく終わったって感じ。TV放送中の「警視庁失踪課」の原作者・堂場瞬一による、単発の警察ミステリー…2004年のハードカバー作品を文庫化したもの。

地方都市・北嶺で高校生の誘拐事件が発生したのだが、捜査中の捜査一課刑事・上條元のミスで、犯人との交渉が決裂してしまった。やがて事件は行き詰まり、上條も捜査から外され数カ月経ったある日…被害者の遺体が偶然発見された!それでも事件の解決には至らず…上條は自分なら事件を解決できると自ら北嶺署への移動を志願…再び捜査を再開させた時は、事件発生から一年が経過していた。そして上條は、またたく間に他の刑事が見つけられなかった事件の手がかりを発見し、一人で邁進し続けるのだが…偶然、関わりを持った一人の少年が原因で、事件は思わぬ方向へ動き出す…。

誘拐殺人事件の捜査をする警察ミステリーなんだけれども、推理小説というよりはハードボイルド調な雰囲気が強く、かといって生粋のハードボイルドかというとそうでもなく、まぁ、堂場作品らしい警察ミステリーではあるんだけれども、単純な話なのに、やたらと回りくどくて…いつも以上に興味が持続しない。誘拐事件の犯人が、早い段階で正体をバラしており、その犯人と主人公刑事との駆け引きの様子がダラダラと続いていく感じ。

また、事件の関係者らしい記憶喪失の少年を保護して、面倒を見るという話も、堂場作品特有の“親子”をテーマにした物語の重要な核になっていくんだけれども、そっちの方も、最初っからネタワレしちゃってるので…いつまで引っ張るんだよとイライラさせられる。もう少し上手に書けば、劇的な、感動的な話になるのに…この人に、そういうテクニックがないんだよね。まぁ、その辺は、自身が描く作品の不器用な中年オヤジの主人公たちと一緒なのかなと(笑)

主人公はいつものパターンの愛想のない堅物系中年刑事なんだけれども、鳴沢や高城以上に、態度がムカつくんだよね。周りに敵を作り、事件をやたらひっかきまわすと…やっている事は、シリーズ初期の鳴沢了とそっくりなんだけど…なんだろう、今回の上條ってキャラは、主人公としての魅力が薄い気がする。いまどきの少年犯罪らしい、何を考えているんだかよくわからんという…不気味な気持ちの悪さだけはそこそこ描けていたんじゃないでしょうか?





個人的採点:60点






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2010-05-01

もえない Incombustibles 著:森博嗣

テーマ:推理小説


105円読書-もえない Incombustibles もえない Incombustibles

森博嗣:著
角川書店 ISBN:978-4-04-788190-7
2008年12月発行 定価880円(税込)









久しぶりに森博嗣の推理小説を読んだ…昔は森博嗣のシリーズものがけっこう好きで読み漁ってたけど、いつの間にか買わなくなった。で、この作品は単発作品の長編…森作品らしい、どこかひねくれた高校生たちが主人公の青春ミステリ。2007年12月発行のハードカバーを新書化して再版したもの。

高校生の淵田は、親友の姫野と共にクラスメイトの杉山の葬儀に出席…「山で死んだ」ということになっているが、一部では自殺の噂も?後日、杉山の父親が淵田に会うために学校を訪問…息子の遺品だといい、“FUCHITA”と名前の彫られた金属片を手渡す。さらに1年も前に杉山から手渡された手紙が未開封だった事に気づき、中身を確かめると…「友人の姫野に、山岸小夜子に関わるな」と伝えて欲しい旨のメッセージが。何が起きているのか、姫野と共に謎を探り始めるのだが…。

記憶力が悪いらしい主人公の僕こと…淵田。この時点で、何か過去にトラウマがあるんだろうと推測。登場人物たちも、そんなようなことを思わせぶりに会話の中でにおわす。その正体がつかめないまま…ダラダラと物語は進むので、きっと作品全体に関わるであろう、重要な事なんだろうなぁと。会話はそれなりに面白いんだけど…ダラダラしすぎで、前半は退屈気味。

後半は…新たな登場人物が登場し、事件も起き、一気に展開は加速する。またまた思わせぶりに主人公の記憶をチクリチクリと刺激する何か…その正体がピタっと最初の謎である金属片なんかとハマリ、主人公のトラウマ、記憶障害の正体はある程度予測できる。ああいう場所には、だいたい何が埋まっているかは定番ですからねぇ。

クライマックスは、サスペンススリラー調の盛り上がりをみせ…お前が犯人だったかという意外性もある。真相見切ったぜみたいに、けっこうバカにしながら読んでいたから…ちょっとやられたかも。他の森ミステリに比べると、あまり理数っぽくはないので手軽に読むにはちょうどいいかもしれない?





個人的採点:65点






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2010-04-28

水銀奇譚 著:牧野修

テーマ:SF・ホラー


105円読書-水銀奇譚 水銀奇譚

牧野修:著
理論社 ISBN:978-4-652-08611-7
2007年8月発行 定価1365円(税込)









もうGWだっつーのに、冬並みの寒さが続き、案の定、体調をくずしてしまって、しばらく読書から遠ざかってました。なんとかGW中に積読本を少しでも減らしたいなぁなんて思っています。で、久々の更新はホラー作家の牧野修が理論社のミステリーYA!という、ヤングアダルト向けのレーベルで書いた作品。

協調性に欠ける女子高生、壬生香織は、通っているスイミングスクールでシンクロの練習をしている時が一番幸せだった。ある日、唯一友達付き合いしている櫻木女礼から小学校時代の担任教師が変死したという話を聞き驚くのだが、さらに同じ小学校出身の知人が同じように変死する…。香織と女礼は、小学校時代に所属していた、秘密のオカルトクラブの事を思い出し、当時失踪した部長の桐生薫が何か事件に関連しているのではと思い至る…。

女子高生の周りで、小学校時代の関係者が次々に怪死…その原因が自分が所属していたオカルトクラブにあるのではと考えるという話。そのオカルトクラブというのが、カリスマ的な男子生徒がリーダーで、とあるテストにより選ばれた生徒たちが、秘密裏に結成したもの。ガキのお遊びに毛が生えた程度なんだけど…知識だけは大人顔負けで、みんなこまっしゃくれている。 

自分たち以外の人間…特に大人、教師は下等な生物であり…それを正せるのは自分たちだけだと思い込んで、色々な制裁を加えるという…なんともひねくれたガキどもの集団。少年少女向けという事で…そういうのが間違っているよというのを、高校生になった事で気づき、友情や愛情を知って、悟っていくという青春ストーリーにもなっていると。

要所要所、牧野らしいグロテスク描写があるけど…いつものホラー小説よりはだいぶ控えめ。主人公の周りで不可解な事件が起きている現在と、小学校時代にくだんのオカルトクラブへ所属した経緯や、その活動内容を回想する過去が交互に描かれていく前半部分はミステリアスでけっこう引っ張り込まれるけど…クライマックスは、安っぽいオカルトアクションになってしまう。

ただ、冒頭の意味深なプロローグ的エピソードが、最終的にピタリとハマるあたりは、けっこう気持ちが良かった…ヤングアダルト向けのジュブナイルとしてはいい感じでまとまっていたんじゃないでしょうか?ちょっと前に読んだ、牧野修がライトノベルで描いた「少年テングサのしょっぱい呪文」よりは、誰が読んでも理解しやすいんじゃないかな?





個人的採点:65点






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2010-04-19

RIDEBACK-キャノンボール・ラン- 著:陸凡鳥 原作:カサハラテツロー

テーマ:ノベライズ


105円読書-RIDEBACK ~キャノンボール・ラン~ RIDEBACK-キャノンボール・ラン-

著:陸凡鳥 原作:カサハラテツロー
小学館 ISBN:978-4-09-451113-0
2009年1月発行 定価660円(税込)









昨年、アニメ化もされたカサハラテツローの同名コミックを小学館のガガガ文庫でノベライズ小説化したもの…自分は原作コミックの方はまったく読んでいないのだけど、アニメの方はTV放送をリアルタイムで見てました。

武蔵野文芸大学ライドバック部に所属する尾形琳は、ある日、同じ部の内田すずりの姉・あゆみが行方不明になっている相談を受け、すずりや親友の上村しょう子と捜索を開始。やがて暴走集団アビテーツがあゆみを拉致しているという情報を入手したのだが…相手は一筋縄ではいかない連中だ。成り行きでアビテーツのヘッド“キャノンボール”とレースで勝負することになった琳たちだが…。

この小説は、原作ともアニメとも設定が違うオリジナルだそうだけど…違いがわかるほどのファンじゃないので、多少の違和感は感じたもののすんなりと話には入れました。ライドバックとは何ぞやとか、基本的な世界観を把握していれば、問題なく物語を楽しむことはできると思います。

アニメと比べると、琳の性格なんかもちょっと違うかなとか、しょう子と菱田が付き合ってる事や、すずりと学年が違う事に驚いたりもしたんだけれども、その辺は、原作コミックが下敷きになっている設定なのかもしれないなぁと納得しておきます。岡倉が琳に伝授した必殺技(必勝法)に、どんな秘密が隠されているのかと思いきや、そこに繋がるのかと…敵役キャノンボール視点の冒頭プロローグも何気に重要。岡倉の意外におちゃめな一面が垣間見れて面白かったです。   

一番の読みどころは琳が、マシンと一体化していくところなどが小説ならではといった感じで良かったです。フェーゴを駆っている最中に、まさか琳ちゃんが子宮が疼くほどエクスタシーを感じているとは…。クライマックスの警察と琳との対決アクションなどは…アニメの“ライドバック少女”として琳が有名になっていくエピソードなんかとちょっと似てましたね。この話の後に、アニメみたいな境遇に陥っていくのかなぁ~と色々と妄想が膨らむ。





個人的採点:65点






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2010-04-17

牙のある時間 著:佐々木譲

テーマ:SF・ホラー

105円読書-牙のある時間 牙のある時間 

佐々木譲:著
角川春樹事務所 ISBN:4-89456-718-0
2000年7月発行 定価880円(税込)









このミステリーがすごいでの上位ランクインや、直木賞受賞などで最近読み始めたばかりの自分なんかには警察ミステリーのイメージが強い佐々木譲の作品だけど、ホラーっぽいものも書く作家さんなんですねぇ。1998年に他社のハードカバーで出たものの文庫化。

画家の守谷順一と妻の久美は…都会の生活を離れ、北海道に移住することになったのだが、そこで出会った隣人で、農場主の円城夫妻と親しくなる。しかし隠遁生活を好む円城は地元の人間からは奇異な目で見られており、過去に起きた不可思議な事件と絡めて、ゴシップめいた噂話も飛び交う…。順一はそんな円城と触れ合うことで、次第に彼の行動を狼とダブらせてしまい…。

事件の顛末を、都会からやってきた夫婦が体験したそれぞれの視点で描かくという構成…まず妻の視点で語られた後に、夫の視点で同じ期間の様子が繰り返されるんだけど、視点が変わった事で今まで見えてこなかったものも浮き彫りになってくるみたいな感じの作品。

同じエピソードでも、語り手が変わる事で印象もかなり事なるという面白さなんかもあるんだけれども、ただ、最終的に何が起きるかという部分では、展開が見えちゃっているので…夫視点の展開で少しテンションが下がってしまいますね。

若竹七海の巻末解説によると…作品を再読すると二通りの解釈ができる結末になっているそうだが、もちろん自分は一度しか読んでないので、素直に…罠にハマった説だと納得してしまいましたが…真相はいかに?つまらなくはなかったけど、リーピートしてまで、謎を追求しようとは感じなかったかな。

ホラーといっても、頻繁にバイオレンスやスプラッター描写が出てくるというのとは違い、怪奇小説って言葉の方が似合うムードのお話だが、本当に狼男なのかどうかという部分よりも、性に奔放な乱交カップルたちを、市原悦子気分でのぞき見しているような楽しさの方が強い気も(笑)





個人的採点:65点






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