さて、気を取り直して、蓮悟空。そろりそろりと高笑いを続ける気分爽快、羅刹キョへ一歩一歩と近づいていっております。
羅刹キョはあまりのスッキリ感に蓮悟空が近付いていることさえ気付いていない様子。
このままでは、羅刹キョ、蓮悟空に捕獲されてしまいます!!
「チョットおまちなさい!!」
「!!??」
羅刹キョまで、後10歩と迫ったところで、突然、羅刹キョと蓮悟空の間に魅力的な影が割り込んできました!!
「ママにてをだすマエに、ちょっとワタシにつきあいなさいっ!!」
「え!?な、なんであなたがこんなところにいるんです!?」
「それはね、ワタシがママのコドモだからよ!!」
「ママって誰です!!というか、なんて格好しているんですか!?あなた、今いくつだと思っているんです!?」
トップモデルに年齢を聞くなんて、そんなタブーはやめてください!!
「ママはキョーコよ!!ワタシはカノジョのだいじなムスコよ!!」
「……あなたが母じゃなくて、最上さんが母親……。なんて設定だ……。」
おっと、紅亥ジュリの呪術は、蓮悟空に効いたようです。蓮悟空はヨロリ、ヨロリと数歩、後退をしました!!さすがはモ―魔王と羅刹キョの息子です!!
「いやいや、こんなところで怯んではいけない……!!そもそも、『敦賀蓮』は彼女と関係がない人間なんだ……。ここは他人のフリを決め込まなくてはっ!!」
しかし、こちらもさすがは三蔵の一番弟子にして、斉天大聖の号を持つ男。なんとかその呪術にも耐えてみせています!!
…漏れ聞こえる声からは動揺が隠せていない感じではありますが…しかし、ここは『スキビ』を愛する人間として、聞かないフリを貫き通すことにしましょう!!
「紅亥ジュリ!!あなたには用はない!!そこを通してもらおうか!!」
気を取り直した蓮悟空が、羅刹キョとの間を阻む紅亥ジュリを睨みつけております。
「タダでとおすワケがないでしょう!!ワタシとショウブなさい、ゴクウ!!」
それに対し、紅亥ジュリは、魅惑的な笑みを浮かべ仁王立ちで迎え撃ちます。…その立ち方。ちょっと下着が見えそうですよ、ジュリさん。
「いらないナレーションをするな!!お前は変態か!!」
むっ、失礼な。ななちのブログは健全ブログなのに。
「……健全、健全って言っている方が怪しいわよね。」
「モ~~~。どうでもいいわよ。さっさと勝負、つけなさいよね……。こんな茶番、終わらせましょうよ。」
相変わらずソークールなモ―魔王と銀閣。お二人の言葉を受けて、それでは紅亥ジュリと蓮悟空の内緒の親子対決が、次号、act9から始まります。