アイソレーションタンク@高松美術館 | ヴィーガンスイーツ通販サイト"RawSweetsLabo ロースイーツラボ"

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高松美術館で「ヤノベケンジ」展を観に行ってきました。


このグロテスクな作品は、今は「アイソレーションタンク」と呼ばれているそうですが、いわゆる、感覚を遮断できる生理食塩水?みたいなのが入っているタンクで、瞑想タンクとか、サマディタンクと呼ばれていたものです。

昔、立花隆さんの本、「臨死体験」の中で実際に体験した話を読んで衝撃を受けたことがあります。アメリカのそういう研究所で、実際にこのタンクに入って、無重力状態になり、意識だけが存在するという体験談でした。

昔読んだきりで、以後そのタンクの話は、聞かなくてあまり一般的でないのかと思ったら、割と普及しつつあるようですね。リラックス効果もあるらしいので、サロンに置いてあっても不思議ではありません。

臨死体験という本を読んだ後、しばらくは、そのタンクのことが忘れられず、入ってみたい、入ってみたいとかなり切実に思っていましたが、すっかり遠のいていました。

今日久しぶりに、そのタンクを目の前にして、いろいろなことが思い出されてきました。

今なら、その頃より知識も増えたので、そのタンクの意図するところがより理解できるのですが、そもそも感覚を遮断し得られる「サマディ」状態というのは、本来なら、瞑想に瞑想を重ねないとなかなか到達しないらしいのですが、この場合、タンクに浸かるだけでいいのですよね。
とってもお手軽ですね。

よほど強い意志がないと瞑想では到達しそうにないので、ちょっとだけでも味わってみたい・・という人にはぴったりかも。って私のこと?(´∀`)
でもこの好奇心、押さえられないですよね。

肉体の感覚や、重力の重みみたいなのが取り払われ、意識だけの状態になってみたいと思いませんか?

タンクは、今はネットで検索すると、かなり未来的な姿になっている画像が出て来ます。が、元々開発した時は、きっとこんな原始的なタンクだったのでしょうね。


となりにあったのは、放射能で汚染された時に、つけるスーツ。犬用もあります。
という作品・・かな?

青い部分に、草が入っていて、そこから透明なチューブがスーツにつながれています。
植物から出る酸素を吸う仕組みになっているのだろうと思われます。

放射能に汚染されてもなお、犬のスーツが鎖でつながれているのを見るのは悲しかったです。

ヒトが作ったものは、何とも言えない「限界」を感じます。
いつも現代美術の作品を見ると自然とのコントラストが強烈です。

今日一番心に残ったのは、永瀬正敏さんという写真家の方が、展示していた、一羽の白鳥の写真でした。
東北の大震災の直後、津波で流されて何もないところで、シャッターを切っていたら、突然一羽の白鳥が現れて、水たまりの中を泳いだ後、どこかへ去って行ってしまったというエピソードが書かれてありました。

巨大な人形、グロテスクなタンク。どれだけのものを作ってみせられても、その一羽の白鳥の写真から出ている「何か」が、心の奥にある魂を揺さぶり、その前にひれ伏したくなる気持ちを押さえられなくなるのは、

今まで足を運んだ美術館で、幾度か経験したことです。
美術は感性だから、人によって、何に共鳴するかは様々ですが、
少なくとも、私は、自然の前だけに魂が共鳴するようです。
作者が、自然と一体になっている作品に共鳴しているということかもしれません。