もうお読みになった方はパスして欲しい。

講談社月刊「小説現代」11月号

柴田哲孝著 連載小説
「チャイナ・フーリング」最終回

近未来における中国の動向を描いた迫真のフィクション。
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 あるとき、尖閣諸島領海に中国船が進入、停戦を命じた海保巡視船と戦闘状態となる。
同時に中国のステルス機J-20がやはり尖閣諸島領空を侵犯したため、
スクランブル出撃した航空自衛隊F-15によって撃墜される。

 それを機に、中国はこれを日本からの宣戦布告であると表明して国防動員法を発動させた。

それを受け、日本国内に潜伏していた中国人民解放軍
(旅行者として来日し、そのまま”行方不明”になっていた多数の者達、
大使館と地方領事館に大量の武器弾薬を隠匿して準備していた)が放送局、国会議事堂、政府諸機関等、重要施設に攻撃を開始、またたくまに占領されて国内TVはすべて中国語放送を開始する。
 同時にサイバー攻撃も受けて通信網も麻痺、自衛隊も満足に応戦できない状況に陥った。

 尖閣諸島での戦闘は陽動作戦であり、このスキを狙って黄海方面から多数の艦船が日本海を渡って新潟市へ向かう。
そして通信・指揮系統の崩壊した自衛隊が出動する間もなく、易々と上陸されてしまう。
 
国家の中枢部を占領された日本国政府は降伏を宣言するか、無傷の北海道で抵抗を続けるかの選択を迫られる、、。
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 この小説の通りになったらと思うと戦慄を感じた
しかし、このお話では米軍が出動しないことが前提となっているため、現実にはあり得ない、、、展開と思う、、、、、、。

 ところがこの小説の中で語られている二つの出来事が、事実に基づいているのではないかと感じた。

一つは、数年前、東シナ海で実際に発生した航空自衛隊機墜落”事故”。
 当時これはほんの小さく報道され、原因はジェット戦闘機の故障によるとされた。
 小説の中では、最新鋭ステルス中国機によって撃墜され、箝口令が布かれたとなっていた。

もう一つは、新潟市中央区における中国領事館敷地購入問題。
 5000坪という広大な土地を獲得して一体何を企むのかという疑念が湧く。
 日本侵略に際し、人民解放軍の前線基地になる、というこの小説の設定もあり得る。
 中国政府は日本による中国の土地購入を一切許しておらず日本大使館でさえ借地の上に建っている、という事実に日本 政府は何の対抗措置も取っていない。

 さて、事実は小説より奇なり、の格言通り、
来年から実際にははるかに難渋する事件が連続して、日本はじわじわと追い詰められる状況となろう。
 
 まず第一弾として、北朝鮮からの突然の挑発に備えなければならない。
そして、日本国内にいる工作員の陽動攻撃にも要注意と思う。
 
 平和な社会を維持するためには、それなりの覚悟も必要とする時代になったと認識したい。



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