あるプロダクトやサービスの事業ライフサイクルにもよるが、大きくわけて新規開拓と顧客維持型のマーケティング手法が存在していると思う。



思うに、新規開拓は指標を示しやすいから成果を出しやすい。それに対して顧客維持は、果たして本当に自分の力で「維持」につながったのか、1人あたりの顧客単価につながったのかが非常に見えにくい。

いろんな要因はあるものの、顧客維持型をKPIにもっているところをあまり聞いたことがない。実際にはあるのかもしれないんだけど、あまり耳に入ってこない。既存顧客の単価を上げたほうが新規を取るコストよりもずっと安い、とかよく言われていることだと思うのに、それでもやっぱりここにあまりテコ入れが入らないのが疑問だし、やっていかいけない領域なんだとも思ったりする。



私は幸か不幸か最初の企業でリピート率7割のサービスを体感した。無理な拡大をしないで既存顧客の満足度を上げていくことが「紹介」という新規開拓につながるというのを体感した。注文ごとに販路を聞くアンケートがあって、目を通していたんだけど「紹介」の多いこと、多いこと。



そういえば、ビジネススクール行っていた時に新規開拓型の典型例は新聞社だと聞いたことがある。

顧客維持よりも、粗品でつってとにかく勧誘に力をいれている、と。今思うと、他にももっとありそうなんだけど。



このあたりって、結局、企業が顧客とどうしていきたいか、どういう関係を結んでいきたいかのコミュニケーションの領域になってくると思うんだよね。で、これって突き詰めていくと、企業と顧客、企業内、企業と取引先とかすべてのコミュニケーション対応とつながっていく気がするわけです。



この範囲に及ぶと、もうマーケティングという領域ではなく、人事戦略も含めた経営だと思うようになってきた今日この頃です。