グランズウェルの著者、シャーリーン・リーのブログ"The Altimeter by Charlene Li "を翻訳。

グランズウェルは二人の共著だが、シャーリーン・リーの方が、ソーシャルコンピューティングおよびWEB2.0の方では代表格らしい。groundswellのブログも執筆していると書かれているが、実はもうジョシュしかもう書いていない。シャーリーンは2008年7月で更新が止っている。しかも、その前の投稿は5月だ。



だから、今のグランズウェルのブログの見解は、すべてジョシュであってシャーリーンではない。

そこをおさえて読む必要がある。


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グランズウェル5:Future Of Social Networks presentation from SXSW


Thesis: Social networks will be like air.

テーマ:ソーシャルネットワークはエアーのようになっていくだろう。


Description: Your friends, your family, the people you care about, the people like you, will be available anywhere and anytime that you need them.

概要:あなたの友達、家族、あなたがつながっていたい人々、あなたを好きな人々は、どこでもいつでもあなたがほしいことを手に入れることができるだろう。


Examples: (Accompanying screenshots are in the slideshow.)

スライドショーの中からピックアップしてポイントをまとめています。

  • Shopping: When buying something on Amazon, you'll be able to filter reviews to see those from friends, or chat with your music-loving friends to get advice on which headphones are best. (Slides 5-6)
    ショッピング:Amazonで何か買いたい時、あなたは友人からのレビューのみ見るようにフィルターをかける  ことができるだろう。もしくは、どのヘッドフォンが一番いいかあなたの音楽友達からチャット上でアドバイスをもらうことができるだろう。

  • Events: At conferences, you'll be able to find friends or people with similar interests who are in the same session with you. (Slide 7)
    イベント:カンファレンスにおいては、同じセッション中に、あなたと共通の関心をもった人や友達を見つけることができるようになるだろう。

  • Mobile: Apps on devices like iPhone will recognize when friends have the same app downloaded too, and invite them to play games, interact with content, etc. (Slide 8)

    モバイル:iPoneのようなアプリケーションデバイスは、友達も同じアプリケーションをダウンロードしたときに自動的に認識してくれるだろう。それは、ゲームで一緒に遊ぼうと招待したり、ネット上のコンテンツで互いに交流しあった時も同様だ(スライド8)

  • TV: Twitter streams were integrated into Current TV's presidential debates coverage. Integra5 is building a platform that will enable friends (via Facebook Connect) to chat with each other right on the TV screen via PC or mobile. (Slides 9-10)

    テレビ:Twitterと
    Current TV の大統領のディベート報道は、一体感があった。 Integra5 は、Facebook上の友人と、PCかモバイルを経由してお互いのテレビスクリーンでそれぞれチャットできるようにするプラットフォームを構築している(スライド9-10)

  • Enterprise: Salesforce.com integrates Facebook profiles into customer records, while Lotus Notes shows the LinkedIn profile of an email sender. (Slide 11)

    エンタープライズ:Salesforce.comは、Facebookのプロフィールを顧客情報と結びついている。一方で、LotusNotesは、LinkedInのプロフィール上にあるE-mail機能と連携させている(スライド11)

マーケター+ジャズ・シンガー

◆スライド12


ソーシャルネットワークをエアーのようにするために必要な3つのこと。

1. アイデンティティ - あなたが誰か

2. コンタクト     - あなたが誰を知っているか

3. 活動        - あなたが何をしているか



◆スライド16

今日において、友達の管理が難しくなってきている


友達を増やしていくための検索機能と、ニュースフィードは更に管理しやすく、更に価値をもつようになってきてる。しかに、未だに手間がかかる!


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Airをどう訳そうと悩んだのですが、「空気」「雰囲気」「放送」「電波」といったそれぞれの意味があるので、それらを包括した意味ではないでしょうか。私個人は、「ソーシャルネットワークは電波のようになっていく」という翻訳が一番しっくりきます。



Salesforesの顧客情報がfacebookと連携したり、LotusがLinkedinと結びついたりというのを聞くと、彼らにとってはWEB上の本当の意味でのプロフィールや名刺として使われているということだ。だからこそ、who are you, who do you know, what do you do が必要になる。



日本の状況とはかなり違う。こんな風に米国で真の意味でWEBプロフィールとして使われている需要が果たして日本市場であるかは、かなり疑問だ。そうなると、どこまでSNS上のプロフィールが必要とされるかは疑問になってくる。これらのデータは正確だから価値があるわけで、不正確なものなら使いものにならないわけだ。だから、日本は結局、課金か広告としてのビジネスモデルにしかならないのかもしれない。FacebookやLinkedinのようになるにはカルチャー自体を変える必要がある。



一方で、私が危惧しているのは、自分が海外市場で勝負しようとしたり、海外市場で取引をするようなことになると、同じ条件でやっていかなきゃいけないのだ。つまり、FacebookやLinkedinでの登録はマストとなるだけでなく、もちろん英語で自分は何者か、誰と知り合いか、何をしているかなどを共有していかなくてはいけない。つまり、うまく使い分けていく必要があるということだ。自分を国内市場でとらえたときと、海外市場でとらえた時で戦略も変わるはずだし。そういった意味でも"friends”の管理は重要なのだろう。



それにしても、いつでも、どこでもつながれてしまうということは、自分の時間が、常にソーシャルな時間になり、パーソナルな時間を確保できなくなってくるというジレンマはでてこないのだろうか?ソーシャルネットワークが進めば進むほど、パーソナルとソーシャルの分け方を明確にわけていかないと疲弊してしまう気がします。