01) プーケットの満月
01) プーケットの満月 Full Moon in Phuket
2010年夏、プーケットで雨ごもりの日々を送っていた。プーケットに到着してからというもの、ずっと土砂降りが続いている。三日目にはホテルから出ることも億劫になり、日がな一日カフェで過ごしていた。
(過去記事: 雨ごもり≪プーケット≫)
"アユタヤでマッサージの仕事をしているので、アユタヤへ来て下さい。"
ロビーの PC でメールをチェックすると、タイに住む女友達 Erika から一年振りとなるメールが届いていた。
彼女は、かつて横浜に住んでいたのだが、二年前にビザが切れてタイへ帰国していた。
[土砂降りの Rat Uthit 通り] (2010)
プーケットでの雨ごもりに飽きて、丁度、明日のチェンラーイ行きを決めてチケットを購入して来たところだった。アユタヤへ行くかどうかは、チェンラーイで過ごしてから決めることにしよう。曖昧なメールを送信すると、すぐに返信が届く。
"今日のフル・ムーンを楽しんで下さい。そしてアユタヤへ来て下さい。"
カフェで雨ごもりの毎日で仲良くなった店員に聞くと、確かに今日は満月だと言う。タイ英語の full moon は、full の末子音が発音されずに fu moon に聞こえる。店員は、雨雲に覆われた空を見上げて首を振った。それでも今夜はフル・ムーン。バーでバンド演奏でも聴いて過ごすことにしよう。
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