前原誠司国土交通相の再任が正式に発表されたことを受け、建設中止が表明されている八ツ場(やんば)ダムの地元、群馬県長野原町では8日、安堵(あんど)と落胆の声が交錯した。

[フォト]前原誠司国土交通相が中止を明言し、地元住民らが事業継続を求めている八ツ場ダムの建設現場

 高山欣也町長は「大臣はこれまで、生活再建事業に関しては地元の意見を聴く耳を持ち、対応されてきた。新大臣の下で振り出しに戻るよりはいい」と再任を評価。

 水没予定地区にある川原湯温泉協会の豊田明美副会長も「一刻も早い建設問題解決が何より必要。引き継ぎなどによる時間的空白が生じずにすむので、よかったのでは」と歓迎した。

 一方、川原湯地区ダム対策委員長の樋田洋二さん(63)は「住民には『白紙で検証』と言いながら、別の場所では『中止の方針は変わらない』と話す“二枚舌”で、信用できない。当然、大臣を辞めてほしかった」と落胆した様子。

 川原湯温泉で食堂を経営する水出耕一さん(55)は「民主党のままであれば、政権や大臣が代わっても同じこと」と力なく話し、「『コンクリートから人へ』という理想ばかり聞かされたが、大臣には町が日に日に寂れていく現実を見てほしい」と訴えた。

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