こんにちは

ツルカワです。

 

またもや台風の進路にやきもきさせられる

週明けですね。

 

さて、前回まで綴ってきた

被災地ハンドメイド紀行ですが

今日はその番外編。

ハンドメイド作品ではないですが

旅の中で見つけた雑貨やお店のご紹介をしますね。

そしてそこから

改めて得た想いなど。

 

あ、最後に

ちゃんとハンドメイドのことにも関わってきますから!

どうぞお読みいただければ幸いです。

 

 

 

この旅を通じて

ハンドメイド雑貨専門店ではありませんが

2軒の雑貨屋さんに立ち寄りました。

 

ひとつは

宮古市のsakusakuさん。

 

宮古の街は

お盆ということもあってかもですが

閑散としていて

よそ者の勝手な感想ながら

このまちはこの後どうなっていくのだろうというような

そこはかとない不安を感じました。

そんな中にsakusakuさんはありました。

 

服から紙モノ、インテリア雑貨がなどが

ちょうどよい間隔でディスプレイされたその空間は

セレクトのセンスの良さが光って

ずーっと見ていても飽きず

かなり長居してしまいました。

 

迷った挙句手に取ったのは

アンチョビ缶を模した小物入れと

宮古在住のイラストレーターさんによる絵ハガキ。

 

それらを手にして店を出、

再び寂しげな宮古の街角を見渡すと

「ああ、ここのお店は、

ここに暮らす人の心のオアシス的な立場を

この街で果たしているんじゃなかろうか」

そんな感慨が勝手ながら頭に浮かびます。

 

というのも

うきうきと品を眺め手に取り

これにしようかな

いや、あれもかわいいなと迷い没頭した時間は

とても楽しいものだったからです。

 

 

 

もう一軒は

気仙沼復興商店街南町紫市場にある

喫茶を兼ねた雑貨屋さん

KARUTAさん。

 

ここについては

3年前伺った際にブログでご紹介したので

覚えてらっしゃる方もいるかもしれませんね。

 

 

前お邪魔したときは

そのときのブログにも書きましたが

「震災直後はうつくしくて華やかな柄の雑貨ばかり

飛ぶように売れたんです。

みんな見たくないものばかり見てしまったから」

というお話をしてくれたKARUTAさん。

 

このお話はツルカワの心にずーっと残っていまして

「人間が暮らすにあたって必要なものってなんだろう」

という問いをそれからの3年間、投げかけてくれました。

 

それはとても重要な問いかけであったので

お礼を申し上げたかったんですよね。

 

なんとか再び伺って

それを果たすことができ、

KARUTAさんも喜んでくださって

ひとまずはほっとしたツルカワでしたが

 

3年ぶりに見る店内はまた変わっていて

ことに福島で作られた洋服が並んでいたのが

印象的でした。

 

 

 

さて、長くなりました。

そろそろまとめ、というか

ツルカワが考えたことを綴らせてください。

 

…ハンドメイド雑貨をはじめとした

あらゆる雑貨は

本来人間の生活に「必ずしも」

必要なものではないかもしれません。

 

ことに非常時には「ぜいたく品」として

一番後回しにされる存在かもしれません。

 

言ってしまえば「余剰」「無駄なもの」

かもしれません。

 

でもこうして被災地を回ってみれば

ひとの暮らしを豊かにしたり

心をほっとさせることで

日々に希望を与える役目を果たしている。

 

震災から時間は経っているものの

今回もツルカワはそう強く感じました。

やはり「人はパンのみにて生きるにあらず」なのだな、と。

 

そしてその解釈を広げてしまえば、ですが

世の中にあふれる絵や音楽などのアートも

けっして「無駄なもの」ではないと思うのです。

 

もしかしたら

平和な世の中であればあるこそ

それは見えにくいのかもしれません。

 

でも、いったん世の中が色を失うような非常時に陥ったとき

人間は本能的に暮らしのどこかに

アートのひかりを欲するのではないでしょうか。

 

 

アート、雑貨、

そしてハンドメイド作品。

それらは同時代を生きるひとの表現。

無駄に見えても

余剰に思えても

どこかで誰かの生活を照らしている。

 

だからツルカワは

そういったものを産みだせるひとを尊敬します。

もし

自分のやっていることが意味ないんじゃないか

と悩む表現者がいたら

 

「大丈夫、あなたは人に必要とされて

それをやっているんですよ」

 

と声をかけたい。

 

…ちょっと

震災のことより話がそれてしまったかもしれませんが

今回の旅で一段とその想いを強くしたツルカワです。

 

被災地の皆さん、ありがとうございました。

 

以上で震災5年目の夏の旅の記録、

締めたいと思います。

 

読んでくださった、あなたにも感謝。

ツルカワでした。