電車の中でカップルが座っておりました。


男の人はずーとスマフォをいじっております。


駅に付き、カップルの隣の人がおりました。


そこへスマフォをずーといじっている男性が座りました。


スマフォをいじっている二人が並びました。


後から乗ってきた男性の肘が隣のカップルの男性に当たります。


左手でスマフォを持ち、右手の指でスマフォを操作しますので、


右側に座っている人には少々迷惑なようです。


「チッ」


と肘が当たるたびに右の男性が舌打ちします。


顔もだんだん怒ってきました。


左の男性は全く気にせず、スマフォに夢中です。


だんだんと右の男性の顔が赤くなってきました。


「おい!」


右の男性がとうとう切り出しました。


左の男性はやっとスマフォから顔あげ、横の男性を見ました。


一触即発です。張り詰めた空気が流れました。


周りの同じ車両に乗っている人達も


(ケンかになるわ・いやーね・早く駅に着かないかしら)


と思っているような顔しながら、事の状況を見つめておりました。


・・・・・・・・・・・・

すると左の男性が


「あれ、パズドラやってるんのですか?俺もやってるんですよ。」


右の男性は「えっ」という感じで


左の男性が


「俺、レベルこんなで、こんなの使って、こうなんです」


とパズドラの自分の現状を語り始めました。


右の男性も段々とその話に夢中になって行き、右の男性も


「俺はこうで、こうで、これが欲しいんだよね」


一瞬にして雰囲気が変わりました。


そして


左の男性がペンと紙を出して何やら書きはじめて


「これ俺のIDです、フレンドになって下さい」


右の男性も喜んで受け取り


「ありがとう」


パズドラ恐るべし