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津波:「大阪に再び甚大な被害」 安政南海地震を研究、養護学校教諭が警告 /大阪

◇古文書で研究
 江戸時代末期に関西や四国を襲った巨大地震、安政南海地震(1854年)での大阪の津波被害を府立住之江養護学校教諭の長尾武さん(58)=大阪市阿倍野区=が、論文にまとめた。慰霊のため、現在の同市浪速区の「大正橋」たもとに地震翌年に建立された石碑文などの古文書を基礎資料にした。「将来の南海地震で、水都大阪で再び甚大な被害が出る恐れがあることを歴史が教えている」と警告している。【花岡洋二】
 長尾さんは約30年前から、当時勤めていた中学校へ通う途中にあった石碑「大地震両川口津浪記」(高さ約2メートル)の存在を気にとめていた。04年12月のインド洋津波の報道に接し、久しぶりに碑を訪れた。近くに住む増井健蔵さん(70)ら地域住民が代々、供養祭を開き、災害を後世に伝えていることを知った。刺激され、府立図書館などが所蔵している20点以上の手紙、日記など古文書を調べ、不確実な記録をも含めて精査しながら、独自に被害状況をまとめた。
 ▽津波は大阪市に1時間50分で到達▽河川沿いを中心に多数の水死者▽現在の海岸沿いの各区で広範囲な液状化現象▽海岸や河川に停留中の船が陸に打ち上げられて建物などを壊した――などが分かったという。
 長尾さんは、これらがいずれも将来の南海・東南海地震でも起きる可能性があると警鐘を鳴らす。当時に比べると堤防などの防災対策は進んだ。しかし、大阪市が津波到達を2時間としていることについて「これを絶対だと思うと危険」と指摘。液状化した地域がいずれも人口の急増地域であることも懸念する。
 長尾さんは「大阪市に長年住んでいながら、この歴史を知らなかった。備えることの大切さを教育現場でも伝えていきたい」と話している。
 論文は「水都大坂を襲った津波」のタイトルで今月末に出版し、一部書店で販売する。定価1000円。問い合わせはメール(nagaotakeshi345@hotmail.com)へ。
 ◇今村文彦・東北大工学部教授(津波工学)の話
 大津波は発生頻度が低いため、情報は断片的で不確実だ。地震学者よりも、歴史・社会学者のほうが情報と知識を持っており、津波の到達場所、時間、影響、被害などを知るには、さまざまな史料、痕跡、言い伝えを大事にしなければならない。長尾さんが収集したような貴重な情報と科学技術的な研究が融合していくことが大事だ。
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 ■ことば
 ◇安政南海地震
 江戸時代末期の1854年に発生した、紀伊半島沖~四国沖の海域を震源としたマグニチュード8・4の巨大地震で、大津波が沿岸に押し寄せた。その約32時間前には同規模の東海地震も発生していて、被害を区別しにくいが、死者は数千人。政府の地震調査研究推進本部は、今後30年のうちに約50%の確率で南海地震が起きると推定している。



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