明日、正確には今日、青学WSDの最終課題の提出日。
講義はすべて終了しているので、あとは最終レポートを出して
合格発表を待つのみ。
という状態なんだけどレポートをこれから書くのです^^;

このプログラムでは3カ月、たくさんの違和感やもやもやをもらったけど、
結局は自分をしっかり見つめきれなかっただけだな。

起こっている現象は自分の心の中の鏡だと、
頭では思っていても、感情はそこまで大人じゃなくて、

正義感なのか、
自分の抑圧している部分の投影なのか、
そのあいだで揺らいでいた感じ。

もしくは単に自分に自信がないために、
問題を問題と言える勇気がなかっただけかもしれない。


とはいえ、120時間という時間の中で、得たものは大きい。
新しいフィールドや道が見えてきて、
それが今までの「点」とつながる感触もある。

今回の経験を糧に、
目をつぶって、耳をすまして、
本質をそっと、手のひらにのせられるような
そんなひらりとしたあり方に昇華させたいものです。



書いて大丈夫かな?
自分の振り返りようにeラーニングのまとめを載せておきます。


●ワークショップとは何か?

ワークショップは、もともとは一緒に何かを作る所であった。そこから社会変革のための問題解決、社会や自然を学ぶ体験学習、個人の内面の表現したり深めたりなど、様々な領域でのワークショップが生まれた。ここで言うワークショップとは、参加者が自ら参加体験し、グループの相互作用の中で何かを学びあったり創り出したりする、双方向的な学びと創造のスタイルである。ワークショップはホリスティックな学びであり、参加、体験、相互作用という3つの要素でなりたっている。ワークショップの場は、参加者が安心してすくすく成長できるゆりかごのような場であることが大切で、みんなでそういう場を作っていくために必要なのは場づくり(必要に応じてレイアウトを変える)、様々なしかけや道具、そして協働促進のためのファシリテートである。それによって流れのある学習のプロセスが生まれ、参加者同士の相互作用が起きるのである。


●ワークショップで学ぶとはどういうことか?

学校教育では、教えてもらい覚えるということが繰り返されるが、ワークショップでは教えない、文字がない、という幼稚園のような学びである。つまりワークショップとは幼稚園時代に戻ることである。幼児の発達で分かる通り、学習の基本は模倣にある。そしてそれを記憶し、再現できることが学習の始まりで人間だけが意味を考えずに表層的な模倣を繰り返すことができる。従来学校では、このような教育が行われてきた。ワークショップではこの意味のない模倣を軌道修正してゆく。例えば、答えのない問いを考える。自分が出す答えや意見を評価と切り離す。当たり前と思っていることをもう一度疑問に思ってみる。図や絵にしたり、演劇にしてみる。文章に書かれている情景を考え、動作にしてみる。それらをもう一人の自分が見ることで多視点を得ることができ、違う世界や自分の未知の世界が開けてくる。物事を納得することの原体験を実感しなおすことができるのである。


●社会の中で演劇ワークショップが果たす役割

平田オリザ氏が関わっている国語教育の現場では、「教えない」演劇のワークショップを用いることによって参加率の高い授業をしている。また重層性が失われてしまった地域社会では、「誰かが誰かを知っている」ゆるやかなネットワーク社会のために、劇場や音楽ホール、美術館でのワークショップが見直されている。現在、日本人の価値観は多様化しており、ライフスタイルの多様化、国際化によってさらに、求められるコミュニケーションの質が、これまでの協調性重視から、社交性重視へ変わってきている。そこで他者を疑似体験できる演劇ワークショップが重要な役割を果たす。人はそもそも社会の関係性の中で自己を形成している。いろいろな場面でいろいろな役割を演じている。そのペルソナの総体がその人の人格である。よって、演じる力こそがコミュニケーション能力であり、その能力を学ぶ場として、ワークショップを社会の中に位置づけていくことが大切なのである。


●教育から見たワークショップ

モノをつくることを通して自分らしさと出会う「らしさ工房」では、子どもたちは学生たちと話しながらモノをつくっていく。ヴィゴツキーの発達の最接近領域の理論にある通り、他者と関わってやることで、自分ができること以上にできるようになり、やっていることが楽しくなるという効果がある。また教室にやりたくなる雰囲気があることも大切である。参加することで学びになるという状況論的参加を可能にするためである。ワークショップ的学力観では、共同体の中での活動が知識となる。そこでは先生はすべてを知っている役割ではなく、困っているときにだけ手を差し伸べる人である。入れ子型ワークショップには、リアルにやっていることが解説される俯瞰できる学習環境と、先輩のやっていることを見ながら後輩が成長していくスタッフ育成のしくみがある。全体だけでなく、ワークショップのグループの中にも、全体にある構造があるのが入れ子型である。


●ワークショップをめぐる環境

チルドレンズミュージアムでは、子どもたちが安心して遊べること、自発的に学べること、子どもときちんとコミュニケーションがとれるスタッフがいることを大切にしている。また、大学生や高齢者とのふれあいなど、従来の地域のコミュニティが新たな場所で再現されている。ワークショップを企画する上で注意することは、綿密な準備をした上で、実施するときは参加者に委ねるということ。実施するときの様々な場面を事前にイメージすること。主役は参加者なので、支えて見守ることである。ワークショップデザイナーは、劇場と学校や地域のつなぎ役として重要な役割であり、新しいものを創り上げていくという意識、それをやることが何につながるのか?という大きなビジョンの中での視点が必要である。ワークショップは身体を通しての学びであるということが大きな特徴であり、ファシリテーターは、参加者に居場所をつくってあげる役割である。


●ワークショップと学校支援

芸術家と子どもたちは、学校という日常の中でアーティストと接する場をワークショップによってつくっている。子どもたちの創造性、イマジネーション、コミュニケーション力を育み、自分や他者を見つめる機会となる。1回のワークショップでなく連続して行うことでつながり感が生まれる。コーディネーターは、アーティストや学校現場のことをよく知り、信頼関係をつくることが大切である。富士見ヶ丘小学校の事例では、演劇などワークショップを日常の授業に取り入れた結果、子どもたちの、特に人を思いやる、話をよく聞くという部分で成長がみられた。また他の子の動きを興味を持って真剣に見たり、話し合いによって話すことより聞くことがうまくなった。学校の中にアーティストなど様々な大人が入ってくることの垣根を今後ももっと低くしてゆきたいという。両方の事例で共通するのは、「子どもにとって何がいいのか?」という視点が大切だということである。


●ワークショップとミュージアム

日本科学未来館では、展示空間をメディアに見立てている。展示に際してありったけの情報を集めカテゴライズ。ターゲットを想像してどんな体験をしてほしいか考え、それにあわせて空間をつくる。大切なのはもてなす心である。世田谷美術館では、絵を見ながら感じたことを身体で表現するワークショップが開催された。そこでは参加者に安心感を与える場の作り方が大切である。美術館というと敷居が高いように思われがちだが、中の人間ではなく、アーティストなど外の人が入って自由に好きに見ていいということを伝えている。こどもの城では遊びの中にワークショップの要素が入っている。飽きないように。途中からでも参加しやすいように。子どもたちに運営を任せたり、子どもたちが仕組みをつくる余地も残しておく。それによって一人ひとりが個性を発揮でき、受容され、自己肯定感が高まる場となる。大人は「してあげる」ではなく「一緒に何かをする立場」である。


●ワークショップと地域

CANVASでは、アメリカのメディアラボを参考にし、産学官民の様々な組み合わせで、子どもたちの表現力を育む活動が地域に根付くための活動をしている。その一つのツールとして、すべての人が表現者になれるためにデジタル機器を使ったプロジェクトを推進している。様々な活動に共通するのは、人がつながる場をつくり、後は子どもたちにまかせること。そして、その活動が事業として地域に根付くためのきっかけや仕組みを提供しているということである。ビーアイでは、22年間子ども向けのプログラムを提供している。そこでは子どもが気持ちよく表現できるための場をつくること、そして的確にほめること、共感すること、問いかけを大切にしている。また多くの地域の人が遊びにくるため、ワークショップで使う素材のプレゼントも多い。一人ひとりが豊かになるというより、この地域で暮らす人同士の関係が豊かになるための活動である。


●ワークショップと企業

CSKが提供しているワークショップCAMPは子どもたちの未来のための活動である。子どものときから社会性が身に着くような体験ができる。自分の頭で考えることや、折り合いをつける能力を育む。このワークショップの目的は、作っていることが楽しいという状態の先にある。グループで一つの意見にまとめていくことのように社会性を育むのである。そのために他のチームから刺激を受けられる距離感やできあがりの見本、いろいろな素材を整理しておいておくなどの工夫がされている。またファシリテーターは子どもたちが進んでいないと介入したくなるけれど様子を見る。あくまで子どもが主役であり、子どもが主体的に活動できるようサポートに徹する。このようなワークショップを本当に広げていくには経済的合理性が必要であり、パッケージ化して「この人しかできない」という状況をなるべくなくしていく。また社内の理解やサポートは欠かせない。


●ワークショップデザインで大切なこと

ワークショップのコンテンツデザインにおいては、何でワークショップをするのかの目的と、終わったときの到達点という目標が大切である。また、参加してもらうため、興味を持ってもらうために何をしていくかをデザインし、現場ではそれにとらわれすぎることなく目の前の人と一緒に現場をつくっていく。全体で進めることにこだわらない。別のことをやっていてもスタッフ間で共通の意識を持っておく。子どもたちにはシンプルな言葉で「何をしたらよいのか」をわかりやすく伝える。ある程度不完全なままで手渡すと子どもたちが工夫するので余地を残す。子どもたちが意欲、興味、関心が持てるように、「挑戦しよう」という動機を持てるように進める。そのためには一人ひとりの表現を必ず肯定する。何がどのようによいのか、具体的に伝えることで子どもたちからの信用と安心が生まれる。上から見るのではなく目の前の子どもの個性を大事にしたフラットな関係でいること。


●WSの実施体制と管理責任

映像を視聴し、ワークショップ(WS)を実施する上で自分が特に気をつけたいポイントを記載します。企画書作成では、誰に、何を、どのようにデリバリーするのかを明確にし、言語化する。過去の映像など理解を助けるビジュアルエイドを用意する。打ち合わせでは目的と成功イメージを確認し、共有する。参加者募集時は、特に初めてで不安に思う人の立場にたって案内を作成する。事前の申し込み情報による思いこみをしない。当日は、参加者の身体、精神両面において安全安心の確保につとめる。集中できる環境がつくれているか、想定したコミュニケーションが行われているか、参加者の様子を観察、ケアする。当日の記録は、進行よりは参加者の様子をメインに記録する。事後のレポートや収支決算書の作成をし、個人情報を含め情報管理を徹底する。これら一連の流れで、抜け漏れのないようオリジナルのチェックシートをつくり、改良を重ねていく。


●WSの知的財産と助成金

NPO法人など、非営利活動組織の収入源は、①助成金、協賛金 ②個人、法人の寄付 ③事業収入の3つがある。このうち、助成金は給付を受けるのに様々な制限がある。そもそも日本ではNPOの活動がボランティア的にとらえられている傾向が強く、事務局スタッフの収入、ワークショップのコーディネーション業務をコストをしてしっかり計上できないと、活動の継続が不安定になる。活動を安定させるためには、国や自治体で新しい制度や機会をつくっていくために自分たちのノウハウを活かす提案型の取り組みや、自分たちの活動をどの方向に発展させていきたいかというデザイン、そしてその活動が社会とどうつながっているのか、を明確に持っていることが重要である。助成金や協賛金、寄付金集めなどのファンドレイジングは、単にお金を集める行為ではなく、自分たちの活動の広報活動であり、社会にとってその活動が大切だとアピールする機会であるということも大切なポイントである。
なお、知的財産権については、ここでは省略をする。