※使用した画像はNHKの公式HPや、録画したドラマの

データから抽出して利用しております。
全て批評目的の引用であり、他意はありません。

ここのところネタが有りすぎて、週遅れになってしまいましたが、

平清盛第11回「もののけの涙」の回いきま~す。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

第10回で出家した佐藤義清(西行)。その西行を頼りに

思っていた崇徳院に対し、清盛が西行が出家の際に

詠んだ歌を語り聞かせます。

それを聞いた崇徳帝は、思わず

「朕は義清だけが!」
※朕(ちん)は、帝や院のみがお使いになれる一人称です!


とお嘆きになります。上田秋成の「雨月物語」にある

白峯(崇徳上皇の霊を西行が慰めに行ったという話)

というお話が下敷きで、このような義清と崇徳帝の

信頼関係をこのドラマでは描いたのだと思います。

しかし、その信頼していたハズの義清は...


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

あろうことか崇徳帝の母君である待賢門院(璋子)に横恋慕して

昼ドラに及んだ挙句、璋子の気持ちが鳥羽院にあると知って

激怒し、このような暴挙に及んだ叫びことは既に第10回の解説記事

平清盛第10話「義清散る」Vamos的解説 中編VOL.2(義清リア充崩壊編)


でも述べた通りです。ドラマでは崇徳帝に対してそこまで詳細に

報告するシーンはさすがに無かったので、多分崇徳帝は

その事実を知らないのでしょう。

既に第10話の解説記事でも書いたとおり、西行出家の経緯は

「NHKと脚本家の妄想によるやり過ぎである」と私は考えております。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

仮りにも帝の御前なのに、相変わらず汚い清盛


話をドラマに戻します。清盛はこの時に

「恐れながら帝は鳥羽の院のお子にあらず

白河法皇のお子であると伺っております!

中略)

この平清盛も同じにございまする!」

と崇徳帝に対してカミングアウト(「清盛と崇徳帝は、父を同じく

白河法皇とする異父兄弟である」という内容)しております!
そこで自分の生い立ちを話した上で、こう言い放ちます。


「されど、もののけのごときお方(白河法皇)に
いつまでも振り回されるのはご免被りたく、
この醜き世を、私なりに面白う生きてまいる
所存にございまする」


相変わらず白河法皇は「もののけ」扱いであります。

おそらくこの傾向は、このドラマ終了まで続くことが

間違いないでしょう。



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

場面が代わり、崇徳帝に待望の皇子が誕生しました!



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

ご自身の皇子がいなかったことから、得子が生んだ

鳥羽院の皇子であり、ご自身には異母弟にあたる

躰仁(なりひと)親王を養子にした崇徳帝。

しかし、ご自身の皇子が誕生となると話が違ってきます。

徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

崇徳帝の父君である鳥羽院がお訪ねになった際に、こう言い放たれます。

「朕は、我が皇子重仁に帝の座を譲りたい」



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
「恐れながら、既に我が皇子

躰仁が次の帝になることが

決まっておりまするが」

と鳥羽院は、言葉は穏やかながらも意に反する崇徳帝に釘を指します!


しかしこの時の鳥羽院は、(系図上では)実の皇子である

崇徳帝に対して敬語をお使いになっています。

院政期の帝と院の関係とは、帝は祭祀を司り、

帝の位を退位した院は政治の実権を駆使するという分業体制。

政治の実権はあくまで院にあり、帝はある意味飾りでした。

まぁ帝を退位したお方でないと院になれません

ので、意味が無い位というわけでは決してありませんが...。


しかも鳥羽院にとって、崇徳帝はご自身の皇子です

(ドラマでは系図上の親子)。

院の実子が帝ではない(院自身の系統でない皇族の出身)

のであればまだ話が分かるのですが、一応鳥羽院と崇徳帝は

実の親子ということに系図上ではなっています。それなのに

何故ドラマの鳥羽院が崇徳帝に対して

敬語を使われたのか?

誰かお分かりになる方がいらっしゃたら

是非教えていただきたいものです。


この点はなんとも分かりかねるため、はてなマークはてなマークはてなマークであります。

決して内容にイチャモンを付けているのではなく、

純粋に疑問はてなマークはてなマークはてなマークに思う点でありますドクロ


話をドラマの内容に戻します。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
「躰仁(なりひと)は我が養子とはいえ、

腹違いの弟。血の繋がりの薄い者には

譲りとうない!」




徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
「上皇様が叔父子の朕を

忌み嫌うのと同じじゃ!

朕は我が子の後ろ立てとなり、

朕の思う政(まつりごと)がしたい!」


ついに出た、今まで影が薄かった

崇徳帝による父君鳥羽院への宣戦布告!
これからは崇徳帝のターンかと思いきや...


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

実は得子のターンだったドクロ

ナレーション

「崇徳帝は、ご養子となされた躰仁様に譲位する。

そうすれば、院として政(まつりごと)を

行うことができる。重仁様は、躰仁様の次の

帝になればよい」



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
「重仁様は、私がしかとお育てします」


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

ナレーション

「得子様のお申し出に、崇徳帝の

お心は揺れた。崇徳帝は、

皇太子躰仁様に帝の位をお譲りになった」


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

譲位の式典にて、崇徳帝は

譲位の宣命に躰仁様が

ご自分の養子としてでなく、

皇太弟として即位すると

書かれていることをお知りになった!


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

まんまと得子やその一派に

たばかられてしまわれた崇徳帝!



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「違う!違う!違う!違う!違う~!」
怒りのあまり駆け出したものの、

派手にお転びになった崇徳帝!

ツイッター上の #平清盛 タグでは、「凄いコケ方!」と崇徳帝を

演ずる井浦新を賞賛する声が、沢山呟かれておりました!

ワタシもこのシーンは、素直に演じた井浦新を褒め称えております!



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「弟に(帝の)位を譲ったら


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

朕は政が出来ぬ!」


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

荒れ狂う崇徳院を尻目に、ほくそ笑む藤原忠長(中央)。

彼は得子及び躰仁様(近衛帝)支持者。

今回の政変の黒幕の一人です!



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
「たばかりおったな~!

得子ぉ~!」


見事に騙されて譲位してしまった崇徳帝!

「躰仁親王を自身の養子として譲位するという条件で

譲位に同意された」のに、実際は「皇太弟に位を譲る」

ということにされてしまったのですから、話が全く違います!

崇徳帝は養子である躰仁親王に譲位して院になり、

自身はその後ろ盾として院政を敷く気が満々でした。

なのに弟君に譲位されて、しかも弟君とご自身の父君である

鳥羽院はご存命。

鳥羽院の院政体制は変わらないのに、ご自身の帝位だけを

剥奪されてしまわれた形になってしまったのです!


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

荒れ狂う崇徳院

ナレーション

「崇徳帝の踏みにじられた思いの上に


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

わずか3歳躰仁様が即位され、


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
ネット上で「美坊主!」と大評判だった鳥羽法皇

既に出家され、法皇となった

鳥羽院が、引き続き治天の君として

政を行われることとなった!


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

全ては得子様の思惑通りであった!」


これで朝廷パートは終了です。しっかし、内容が濃い~!わ。

ブログ記事作成のネタがありすぎる!


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

NHK公式HPにおけるこの回の「今週の朝廷」のコーナーは、

こんな感じで解説されていました。

迫真の演義で視聴者にネタを振りまいてくれた井浦新演ずる

崇徳院が小さい扱いで、「美坊主!」とこれまたネット上で

賞賛されまくった三上博史演ずる鳥羽院の画像がやたらにデカイ!


ツイッター上では、鳥羽院信者(ワタシもその一人だったりする)が、

あまりの美々しい出家後のお姿に萌えておりました!

白河法皇ご存命時には、好き勝手やられて虐げられていた鳥羽院。

待賢門院(璋子)による言葉の暴力にさらされ涙されたり、

あまりのことに馬鹿笑いをされたりと、翻弄され通しであった鳥羽院!


その行き場のない心が、(ドラマでは)本来崇徳帝に入内する

予定だった得子にお手つきする原因となってしまい、

結果として鳥羽院はご自身の后にされてしまわれた。

それ自体は立派に責任をとったといえる行為だったのですが、

そうしてお生まれになった弟皇子に

帝位をまんまと奪われてしまった崇徳帝叫び


ただ史実を確認してみますと、崇徳帝が白河法皇の子である

という説は、鎌倉時代初期に成立した「古事談」という書物に

しか載ってないとのこと。かも、この「古事談」は帝を始めとして

貴人達の醜聞暴露が多い、まさに「鎌倉時代のゴシップ誌!」

といえる内容であった模様。

確かにゴシップ誌だからこそ書ける醜聞もあったことと思いますが、

その真実はどうなのか?恐らく答えは出ない問題でしょう。

ですから過去の映像作品でこの時代を描写する際には、

大河「平清盛」ほどに皇室関連のスキャンダルを追究しない姿勢

だったのでしょう。

今のNHKの何がここまで皇室スキャンダル追究を熱心に

させているのか?それには大いに注意を払いたいと思っております。


平清盛第11話「もののけの涙」Vamos的解説2 平氏の家庭の事情編

に続きます。



人気ブログランキングへ

歴史 ブログランキングへ

アップ「大河ドラマ平清盛」はトンデモドラマだプンプンビックリマーク

と思う方、周知にご協力願いまするおじぎビックリマーク

にほんブログ村 歴史ブログへ
にほんブログ村

アップブログ村にも参加しました。清き一クリックをお願い申し上げまするおじぎビックリマーク



読者登録してね      アメンバー募集中