がんの微小環境というキーワードがはやっているらしい。

はやっているだけに、その意味するところがはっきりと定義されていないようにみえる。

たとえば
ここまでわかった、がんと慢性炎症
Nature 2010年9月9日号

微小環境と発がん

慢性炎症の病変では免疫細胞の浸潤、線維芽細胞の増殖、血管新生などが顕著にみられると述べたが、似たような状態ががん組織中でも認められる。これらは「がんの微小環境」とよばれ、世界中で発がんとのかかわりが研究されている。一般的な炎症反応には、腫瘍化を促す「向腫瘍作用」と逆の「抗腫瘍作用」の双方があるとされるが、がんやがん化に向かう微小環境は向腫瘍作用に傾いていることが多いと考えられる。

これだけではあいまいで雰囲気として不明瞭なまま使われている。
実験医学のサイトでは
微小環境
がん組織では,線維芽細胞が増殖し,マクロファージ等の免疫細胞が浸潤し,さらに血管新生が誘導され,腫瘍細胞の周囲に特殊な環境を構築する.これを微小環境とよぶ.微小環境からのさまざまな刺激や栄養が発がんを促進すると考えられている

と少しはマシだがそれでもはっきりとしない。
微小とはどれくらいのサイズなのか。構成物はなんなのか?