骨軟部肉腫になったら!

重粒子線治療の権威の助言:

まず骨軟部腫瘍とは


「骨軟部肉腫はがんと比べると発生頻度の低い稀な悪性腫瘍です。
骨から発生する悪性腫瘍の中で最も発生頻度が高く、
一般に広く知られている骨肉腫であっても人口100万人あたり数人の発生率しかありません。
ひとくちに骨腫瘍、軟部腫瘍といっても種類(病理学的分類)が多彩であり、
発生部位も四肢から体幹部まで様々です。さらに、骨軟部肉腫の特徴として、
がんでは比較的高齢者に多く発症するのに対し、肉腫は若年者でも発症します。
骨肉腫が10代の若者に多く発症することは有名です。」

では骨軟部肉腫の患者はどうしたらよいか?

1)手術が第一の選択肢だと重粒子線の先生はいわれる。
その心は;
手術も化学療法も近年は急速に進歩しているからだという。
そして放射線療法はこの骨軟部肉腫には効きにくいのだという。
さらに追い打ちをかけて
手術でも化学療法でも体幹部(骨盤や椎体)の症例では有効な治療法が
少ないので、治療そのものがない場合もあるという。

といいつつ
2)放医研では手術で不可能な骨軟部肉腫の例で
「78名(86病変)の治療成績は現段階で
90%の局所制御率(照射した部位に腫瘍が再発しないこと)が得られています」

と断定している。
えー、それでも
第一選択は手術なのだろうか?

さらに、さらに
3)骨軟部肉腫においても 重粒子線治療は
QOL がきわめてよい。


「臨床試験開始当初の症例では10%前後の病巣部において腫瘍に接する
皮膚の炎症が経験されました。しかし現在では照射法に工夫を加え
そのような皮膚の障害もほとんど発生しておりません。
一回の治療は数十分同一体位を保持している間に終了し、
苦痛はほとんどありません。
治療期間中も治療により体力を消耗することもなく、
体調にあわせ外泊も可能です。
治療後も多くの患者さんは治療前と同等か
それ以上の生活状態を維持しております。


「重粒子線治療は手術のできない骨軟部肉腫に対する治療法の
新しい選択肢の一つとなりつつあると言えます。」

あるいは手術が第一の選択肢だといわれたのではなく
いままでは
そうだったと
いわれたかったのだろうか?

ただ、それでは少ないとはいえ骨軟部肉腫の患者がみな
放医研にきてしまったら対応できない事情もあるかもしれない。
そこで
選択肢のなかのひとつと、いわざるを得ないのだろうか?

重粒子線の施設ははやく普及しなくては...